ファミリーオフィスを設立するデメリットは?
ファミリーオフィスを設立するデメリットは?
回答受付中
0
2025/03/25 19:25
男性
40代
ファミリーオフィスの設立には多くのメリットがある一方で、デメリットやリスクもあるのでしょうか?特に、コストや人材確保の課題、運営上のトラブルなどについて詳しく知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
ファミリーオフィスは富裕層の資産を総合管理できる反面、設立・運営には次のようなデメリットとリスクが伴います。
-
高額なコスト負担
独立型SFOでは投資運用・税務・法務・ITセキュリティなどを内製化するため、設立時に数千万円、維持費も年間で同規模が必要になりやすいです。期待リターンに対し費用対効果が見合うか慎重な試算が欠かせません。
-
人材確保と機密性の両立の難しさ
家族の価値観を理解しつつ高度な専門知識を持つ人材は希少で、採用・定着に失敗すると運用成績の低下や税務・コンプライアンス違反につながります。
-
ガバナンスの複雑化
資産が多様化するほど情報管理や意思決定プロセスが煩雑になり、家族内の利害調整が難しくなります。統制が機能しない場合、内部不正や親族間紛争が発生しかねません。
-
規制・税制の変動リスク
国際課税ルールや金融規制の強化によって、想定外のコンプライアンスコストや再構築コストが発生する可能性があります。
-
後継者・継続性リスク
後継者が資産運用に興味を示さない、または経営能力を継承できない場合、組織の存続が揺らぎます。
こうしたリスクを抑えるには、(1)設立前に役割と費用対効果を定量的にシミュレーションする、(2)必要に応じてMFOや専門信託を併用し段階的に内製化する、(3)信頼できる専門家を厳選し定期的に第三者評価を受ける、の三点が重要です。
関連記事
関連する専門用語
ファミリーオフィス
ファミリーオフィスとは、富裕層の家族や一族が保有する資産を管理・運用するための専門組織のことを指します。単一の家族を対象とする「シングルファミリーオフィス」と、複数の富裕層が共同で資産管理を行う「マルチファミリーオフィス」に分かれます。資産運用だけでなく、相続対策、税務管理、慈善活動(フィランソロピー)など、長期的な財産保全を目的とした総合的なサービスを提供する点が特徴です。特に、莫大な資産を持つ家族にとって、世代を超えた資産承継の戦略を策定する重要な役割を担います。
シングルファミリーオフィス(SFO)
シングルファミリーオフィス(Single Family Office, SFO)とは、特定の一家族のみを対象とした資産管理の枠組みであり、富裕層の家族が自ら設立・運営するケースが一般的です。 長期的な資産運用に加えて、税務対策、相続・事業承継、家族構成員への教育支援、フィランソロピー活動の支援など、包括的かつ個別最適なサービスを提供します。 各家族の価値観や目標を反映した独自の運用方針を構築できる点が特徴であり、世代を超えた資産の管理・承継を目的とした体制として位置づけられます。
コンプライアンス
コンプライアンスとは、法律や業界ルール、社内規程、さらには社会的・倫理的な基準を遵守することを指します。資産運用の分野においては、金融商品取引法などの関係法令に従い、顧客の利益を守りながら、公正かつ透明な運用を行うことが求められます。 また、不正行為やインサイダー取引の防止、利益相反の管理、説明責任(ディスクロージャー)の徹底なども、コンプライアンスの重要な要素とされています。
マルチファミリーオフィス(MFO)
マルチファミリーオフィス(Multi-Family Office, MFO)とは、複数の富裕層の家族が共同で利用する資産管理サービスの形態です。 投資管理をはじめ、税務対策、相続・事業承継、慈善活動(フィランソロピー)など、幅広い分野において専門的な支援を提供します。 複数の家族でサービスを共有することで、コストを分担しながら、高度で包括的なサポート体制を効率的に構築できる仕組みとなっています。


