FXで利益を得たとき、損失が出たときは確定申告が必要ですか?
FXで利益を得たとき、損失が出たときは確定申告が必要ですか?
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2025/08/14 08:33
男性
40代
FX取引で年間に少額の利益や損失が出るようになりました。会社員として年末調整は受けていますが、この場合でも確定申告は必要でしょうか。国内FXと海外FXで取り扱いが違うと聞きます。損失が出た年に申告しておくと繰越控除が使えるとも聞きました。どの基準で判断し、どのように手続きを進めるべきですか?
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
FXの確定申告については、利益と損失の状況によって対応が異なります。
まず利益が出た場合について説明します。FXで得た利益は「先物取引に係る雑所得等」として扱われ、年間20万円を超える利益があれば確定申告が必要です。ここで重要なのは、年間の利益とは1月1日から12月31日までの期間で、すべてのFX取引の損益を通算した結果を指すことです。
つまり、ある月で大きな利益を得ても、他の月で損失があれば、それらを差し引きした最終的な利益が20万円以下であれば申告は不要となります。
給与所得者の場合、FXの利益が20万円以下であれば所得税の確定申告は不要ですが、住民税については別途申告が必要な場合があります。多くの自治体では20万円以下でも住民税の申告を求めているため、詳細は居住地の自治体に確認することが大切です。
一方、単純に損失のみが発生した年は、確定申告の義務はありません。しかし、FXには「損失繰越控除」という非常に有利な制度があります。この制度により、ある年の損失を翌年以降3年間にわたって利益と相殺することができます。例えば、今年100万円の損失を出し、翌年50万円の利益を得た場合、前年の損失と相殺して翌年の税金をゼロにできます。
この損失繰越控除を利用するためには、損失が出た年に確定申告を行う必要があります。申告を怠ると、翌年以降に利益が出ても損失との相殺ができず、本来支払わなくてよい税金を納めることになります。したがって、損失が出た場合でも確定申告を行うことを強くお勧めします。
また、複数のFX業者で取引している場合は、すべての業者での損益を合算して申告する必要があります。さらに、FXと同じく先物取引に係る雑所得等に分類される商品先物取引やCFD取引などの損益も合算できます。
確定申告の際には、各FX業者から発行される「年間取引報告書」を用意し、正確な損益を把握することが重要です。適切な申告により、無駄な税金の支払いを避け、合法的な節税を実現できます。
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関連する専門用語
所得税
所得税は、個人が1年間に得た所得に対して課される税金です。給与所得や事業所得、不動産所得、投資による利益などが対象となります。日本では累進課税制度が採用されており、所得が高いほど税率が上がります。給与所得者は源泉徴収により毎月の給与から所得税が差し引かれ、年末調整や確定申告で精算されます。控除制度もあり、基礎控除や扶養控除、医療費控除などを活用することで課税所得を減らし、税負担を軽減できます。
繰越控除
繰越控除とは、特定の損失や控除額を翌年度以降に持ち越し、将来の所得から控除できる税制上の仕組みを指す。代表的なものとして、青色申告の純損失の繰越控除があり、一定期間内に発生した損失を翌年以降の利益から差し引くことができる。これにより、赤字企業でも将来の黒字化に伴い税負担を軽減できるメリットがある。ただし、適用には一定の要件があり、期限内に申告する必要がある。
確定申告
確定申告とは、1月1日から12月31日までの所得を計算して翌年の2月16日から3月15日に申告し、納税する手続き。多くの会社では年末調整を経理部がしてくれるが、確定申告をすると年末調整では受けられない控除を受けることができる場合もある。確定申告をする必要がある人が確定申告をしないと加算税や延滞税が発生する。
年間取引報告書
年間取引報告書とは、証券会社がその年における投資家の取引内容をまとめて記載し、年に一度発行する報告書のことをいいます。株式や投資信託、債券などの売買による損益、配当金や分配金の受け取り、源泉徴収された税金の額などが記載されており、確定申告の際に必要な重要な書類です。 特定口座(源泉徴収あり)を利用している場合は、年間取引報告書を提出するだけで、原則として自分で計算することなく申告が完了します。投資家にとっては、年間の収支を把握し、税務処理や今後の投資戦略の見直しに役立てる資料となるため、大切に保管しておく必要があります。
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