墓じまいにかかる費用はどのくらいですか?また、使える補助金はありますか?
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2025/08/16 09:08
男性
60代
両親の墓を将来的に維持できず、墓じまいを検討しています。墓じまいにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?また、負担軽減のためにつかえる補助金などはありますか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
墓じまいの費用は、一般的に30〜70万円程度が目安ですが、墓石の大きさや立地、撤去の難易度、遺骨の数によって変動します。主な内訳は、墓石の撤去・処分費用(20〜50万円程度)、遺骨の取り出し・洗浄・移動費用(数万円〜)、行政への改葬許可申請費用(数千円)などです。移転先が納骨堂や永代供養墓の場合は、その契約費用(10〜50万円程度)が別途必要になります。
補助金については、自治体や寺院が独自に実施している場合があります。たとえば、過疎地や地域再編の一環として墓地整理に補助金を出す自治体や、檀家整理の一環で永代供養料を割引する寺院もあります。ただし全国的な統一制度はなく、対象や金額も限定的です。利用するには、まず現在の墓地の管理者や所在地の市区町村役場に相談し、制度の有無や条件を確認することが必要です。
関連する専門用語
合祀(ごうし)
合祀(ごうし)とは、複数の遺骨を同じ墓所や納骨施設にまとめて埋葬・供養することを指します。合同墓や永代供養墓で行われることが多く、個別の墓や骨壺での管理を行わないため、後継者や維持管理費が不要になるのが特徴です。 一度合祀すると、遺骨は他の遺骨と混ざってしまうため、後から個別に取り出すことはできません。そのため、合祀を選択する際には、親族間での合意形成が重要です。少子高齢化や都市部の墓地不足、墓じまい後の受け入れ先として需要が増えており、資産整理や終活の中でも注目される供養方法の一つです。
墓じまい
墓じまいとは、既存の墓地から遺骨を取り出し、墓石を撤去して墓所を更地に戻す手続きのことです。少子高齢化や後継者不在、維持費負担の軽減などを理由に行われることが多く、遺骨は別の墓地や納骨堂、永代供養施設などへ改葬します。 墓じまいには、親族間の合意形成、寺院や墓地管理者への連絡、行政からの改葬許可の取得、専門業者による墓石撤去など、複数の手続きが必要です。資産管理や相続の観点からも、墓じまいは将来の維持管理費や負担を軽減する選択肢の一つとして注目されています。
永代供養
永代供養とは、寺院や霊園などが遺族や承継者に代わって、長期間または期限を定めずに遺骨の管理と供養を行うことです。少子高齢化や後継者不在、遠隔地在住などの理由でお墓の維持が難しい場合に選ばれることが多く、納骨堂や合同墓、樹木葬などさまざまな形態があります。 永代供養では、契約時に一括費用を支払うことが一般的で、以後の管理費は不要な場合が多いです。墓埋法の規定に基づき適正に管理され、無縁墓化を防ぐ役割も果たします。資産整理や終活において、将来の供養負担を軽減する選択肢として広く利用されています。
閉眼供養
閉眼供養とは、墓石や仏壇、位牌などに宿っているとされる仏様の魂を抜き、供養を終える儀式のことです。「魂抜き」「お性根抜き」とも呼ばれます。墓じまいや改葬、仏壇の買い替えなどの際に行われ、僧侶が読経して対象物をただの石や木に戻すとされます。 この儀式を経ることで、対象物を撤去したり移動したりしても失礼にあたらないと考えられています。閉眼供養は、菩提寺や依頼する僧侶と日程や内容を調整し、感謝の気持ちを込めて行うのが一般的です。資産整理や終活においては、物理的な撤去だけでなく、こうした精神的・宗教的な手続きも重要です。
改葬許可証
改葬許可証とは、すでに埋葬または納骨されている遺骨を別の墓地や納骨施設へ移すために、市区町村が発行する許可証のことです。墓埋法に基づき、遺骨を移動させる前に必ず取得する必要があります。 申請には、現在の埋葬先の管理者が発行する「埋葬証明書」と、新しい受け入れ先が発行する「受入証明書」が必要です。改葬許可証は、遺骨の不正移動や不適切な扱いを防ぐための重要な書類であり、墓じまいや永代供養、樹木葬、合祀などへの移行時に広く利用されます。終活や資産整理の中では、行政手続きの中心となる書類の一つです。
離檀料
離檀料とは、檀家(だんか)が菩提寺との檀家関係を終了する際に、寺院へお礼やお布施として支払う金銭のことです。法律で義務付けられているものではなく、本来は長年の供養や管理への感謝の意味を込めて渡す慣習的な費用です。 しかし、金額や支払いの有無は地域や寺院ごとに異なり、時にトラブルになることもあります。墓じまいや改葬を行う際に必要とされることが多く、寺院との円満な関係を保つため、事前に説明や話し合いを行うことが大切です。終活や資産整理の場面では、この費用も含めた計画を立てることが望ましいです。