個人でオルタナティブ投資を行う方法にはどんなものがある?
個人でオルタナティブ投資を行う方法にはどんなものがある?
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2025/01/14 17:18
男性
30代
現在S&P500やオルカンなどのインデックスファンドで資産運用を行っています。友人から分散投資のために、オルタナティブへの投資も勧められました。<br>しかし、オルタナティブは個人で行うにはハードルが高そうだなと感じています。個人でも手軽にオルタナティブへ投資する方法にはどのようなものがありますか?初歩的な質問で恐縮ですが、よろしくお願いします。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
オルタナティブ投資は、株式・債券と値動きの異なる「不動産・未上場株式・コモディティ・インフラ等」に資金を振り分け、ポートフォリオ全体のリスク分散とリターン向上を狙う手法です。個人が比較的少額かつ手間を抑えて取り組める入り口は①オルタナティブ特化型投資信託・ETF、②上場不動産投資信託(REIT)とインフラファンド、③株式/融資型クラウドファンディングの三つに整理できます。
①投資信託・ETFなら、金・原油・穀物などの商品指数連動型ファンドや、未上場株を最⼤15%まで組み込むファンド・PEファンド・ヘッジファンド型ファンド・オブ・ファンズが選択肢となります。現物保管や契約交渉の負担が不要で、NISAの成長投資枠も利用可能です。
②不動産はREITで、物流・住宅・オフィスなど複数物件へ小口分散投資ができ、証券市場で売買できるため流動性リスクを抑えやすい点が強みです。太陽光や風力発電を対象にしたインフラファンドも、相関が低いインカム源として注目されています。
③クラウドファンディングは、株式型で未上場企業の少数株を取得し、融資型で事業資金を貸し付けて利息を得る形式です。案件単位で選べる反面、情報開示レベルや流動性、運営プラットフォームの健全性を自ら見極める必要があります。
いずれも伝統資産に比べて価格形成が不透明・手数料が高い傾向があるため、保有比率は資産全体の10〜20%を上限目安に段階的に増やし、各商品のリスク・手数料・税制(課税区分や損益通算可否)を確認しながら組み合わせることが肝要です。市場データが限られる分、専門家の助言や投資レポートを活用し、リバランスを定期的に行うことで、オルタナティブの潜在的な分散効果を最大化できます。
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オルタナティブ投資
オルタナティブ投資とは、伝統的な投資対象である株式や債券以外の資産への投資を指します。主な投資対象には、不動産、インフラ、プライベートエクイティ(未公開株式)、コモディティ(商品市場)、ヘッジファンド、ベンチャーキャピタル、貴金属、仮想通貨などが含まれます。 この投資手法の主な特徴として、伝統的な市場との相関が低いため、ポートフォリオ全体のリスク分散効果が期待できることが挙げられます。また、投資対象や手法の選択肢が広がることで、より柔軟な投資戦略を構築することが可能になります。 ただし、オルタナティブ投資には留意点もあります。一般的に流動性が低い場合が多く、また専門的な知識が必要とされることから、長期的な投資視点を持って取り組む必要があります。
REIT(Real Estate Investment Trust/不動産投資信託)
REIT(Real Estate Investment Trust/不動産投資信託)とは、多くの投資家から集めた資金を使って、オフィスビルや商業施設、マンション、物流施設などの不動産に投資し、そこで得られた賃貸収入や売却益を分配する金融商品です。 REITは証券取引所に上場されており、株式と同じように市場で売買できます。そのため、通常の不動産投資と比べて流動性が高く、少額から手軽に不動産投資を始められるのが大きな特徴です。 投資家は、REITを通じて間接的にさまざまな不動産の「オーナー」となり、不動産運用のプロによる安定した収益(インカムゲイン)を得ることができます。しかも、実物の不動産を所有するわけではないので、物件の管理や修繕といった手間がかからない点も魅力です。また、複数の物件に分散投資しているため、リスクを抑えながら収益を狙える点も人気の理由です。 一方で、REITの価格は、不動産市況や金利の動向、経済環境の変化などの影響を受けます。特に金利が上昇すると、REITの価格が下がる傾向があるため、市場環境を定期的にチェックしながら投資判断を行うことが重要です。 REITは、安定した収益を重視する人や、実物資産への投資に関心があるものの手間やコストを抑えたい人にとって、有力な選択肢となる資産運用手段の一つです。
コモディティ
コモディティは、世界で標準化された形で売買される原材料・一次産品の総称で、貴金属(金・銀・プラチナ)、エネルギー資源(原油・天然ガス)、農産物(小麦・トウモロコシ・大豆)、産業用金属(銅・アルミニウム)などに分類される。 投資経路は大きく四つある。①現物保有(地金やコイン)、②先物取引、③商品指数連動型ETF・ETN、④コモディティファンド。実務では先物を組み込んだETFが主流で、代表的な指数にブルームバーグ・コモディティ・インデックスや S\&P GSCI がある。 価格は需給バランス、在庫統計、OPEC政策、地政学リスク、天候、為替など多様な要因で変動する。先物運用では限月乗り換え時のロールコスト(コンタンゴ)や信託報酬がリターンを圧迫し、現物保有では保管・保険料、税制(例:金地金の譲渡益は総合課税)が影響するため、コスト構造の把握が欠かせない。 コモディティは株式・債券との相関が相対的に低く、インフレ率と連動しやすいことから、分散投資とインフレヘッジに有効とされる。一方で短期的な価格変動が大きく、資産配分比率や取引手段を目的に合わせて設計し、損失許容度に応じたリスク管理を徹底することが重要となる。
プライベート・エクイティ(PE)
プライベート・エクイティ(PE)とは、未上場企業や上場企業を対象に投資や企業買収を行う投資手法のことを指します。主にプライベート・エクイティ・ファンドが年金基金や機関投資家、富裕層などから資金を集め、企業の成長や経営改善を図り、一定期間後にM&A、株式売却、上場(IPO)を通じて利益を獲得します。高いリターンが期待される一方で、流動性リスクや経営への積極的な関与が求められます。PEには、既存企業の経営権を取得するバイアウトや、成長企業に資本を提供するグロースキャピタルなどが含まれ、企業価値の向上を目的とした長期的な資本戦略の一環として活用されます。
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株式型クラウドファンディングは、オンラインプラットフォームを通じて個人がスタートアップ企業に少額から出資できる仕組みです。出資者は見返りとして企業の株式を受け取り、企業の成長とともに利益を期待します。透明性の高い仕組みで、初心者でも参入しやすい方法です。

