投資の知恵袋
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夜間PTSとは、通常のPTSと何が違うのでしょうか。
回答済み
1
2026/09/30 17:41
男性
40代
夜間PTSという言葉を見ましたが、通常のPTS取引と何が違うのかよく分かりません。取引できる時間帯が違うだけなのか、株価の決まり方や手数料、注文の通りやすさにも違いがあるのでしょうか。仕事終わりに株を売買できるなら便利そうですが、初心者が使うときの注意点も知りたいです。
回答をひとことでまとめると...
夜間PTSは取引時間の違いだけでなく、価格形成・流動性・スプレッドに注意し、指値注文を基本に慎重に使うべき取引手段です。
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
夜間PTSは便利そうに見える一方、通常取引と同じ感覚で使ってよいのか迷いやすい仕組みです。特に初心者は「夜に取引できるメリット」と「価格がぶれやすいリスク」を分けて考えることが大切です。
PTSとは、証券取引所を通さずに株式を売買できる私設取引システムです。通常のPTSには日中取引と夜間取引があり、夜間PTSは主に夕方から深夜にかけて取引できる時間帯を指します。仕事後に決算発表や海外市場の動きを見て売買できる点はメリットです。
ただし、夜間PTSは参加者が少なく、売買注文の量も限られやすいため、東証の終値と異なる価格で約定することがあります。買いたい人と売りたい人の注文が合った価格で株価は決まりますが、板が薄い銘柄では価格が大きく飛ぶこともあります。
手数料は証券会社によって異なり、通常の国内株式取引と同水準の場合もあります。ただし実質的には、売値と買値の差であるスプレッドが広がりやすく、不利な価格で売買してしまう点に注意が必要です。
初心者が使うなら、成行注文ではなく必ず指値注文にし、出来高の多い銘柄を少額で試すのが基本です。夜間PTSは便利な補助手段ですが、通常取引の代わりではありません。急いで売買する場ではなく、価格・出来高・ニュースを確認したうえで慎重に使う取引方法と考えましょう。
関連する専門用語
PTS(私設取引システム)
PTS(私設取引システム)とは、証券取引所を介さずに株式などを売買できる、民間事業者が運営する電子取引市場のことです。日本語では「私設取引システム」と呼ばれ、東京証券取引所のような公設取引所とは異なる仕組みとして位置付けられています。金融商品取引法に基づく登録を受けた業者が運営しており、上場企業の株式などを東証と並行して取引することができます。 現在、国内で代表的なPTSには「SBIジャパンネクストPTS(J-Market)」と「Cboe Japan PTS(旧Chi-X Japan)」の2つがあります。これらのPTSは、個人投資家と証券会社をつなぎ、主に上場株式やETF、REITなどの売買を可能にしています。取引方式はいずれも連続約定型で、買い注文や売り注文の価格・数量がリアルタイムで公開される「リット市場(注文情報が可視化された市場)」として運営されています。つまり、取引の透明性が高く、東証と同様に板情報を見ながら売買判断ができる仕組みです。 PTSの大きな特徴は、東京証券取引所の取引時間外にも売買ができる点です。たとえばSBIジャパンネクストPTSでは、午前8時20分から午後4時までの「デイセッション」に加えて、午後5時から深夜11時59分までの「ナイトセッション」も開設されており、東証が閉まった後でも株式の売買が可能です。このような柔軟な取引時間は、仕事帰りなどに投資判断を行いたい個人投資家にとって大きな利便性となっています。 また、PTSでは東証よりも有利な価格で約定できる可能性があることや、証券会社によっては取引手数料が無料または低水準に抑えられていることも魅力です。特に、市場の急変時や企業のIR発表直後など、夜間でも即座に売買を行いたい場合に重宝されます。 一方で、PTSは東証と比べると流動性が限定的で、すべての上場銘柄を網羅しているわけではありません。取引量が少ない時間帯ではスプレッドが広がりやすく、成行注文では想定外の価格で約定してしまうリスクもあります。また、PTSの取引には証券会社ごとの接続可否が影響するため、自身が利用している証券会社がどのPTSに対応しているかを事前に確認しておく必要があります。 このようにPTSは、取引機会の拡大やコスト面でのメリットを享受できる一方で、流動性や銘柄カバレッジの面では東証に比べて制約があります。東証の補完的な市場として活用するという位置づけで、取引時間や価格動向を見極めながら慎重に使いこなすことが重要です。
夜間取引
夜間取引とは、通常の証券取引所が営業を終了した後の時間帯に行われる株式などの取引のことを指します。日本では、東京証券取引所の取引時間が平日9時から15時までですが、その終了後の夕方から深夜にかけて、一部の私設取引システム(PTS)を通じて取引を行うことが可能です。代表的な例が「Cboe Japan PTS」などで、夜間取引ではリアルタイムに株式を売買できるほか、日中に発表された企業の決算情報や経済指標に即座に反応して取引できる点が特徴です。忙しい日中に取引の時間が取れない個人投資家や、情報に素早く反応したい短期トレーダーにとって重宝される仕組みですが、取引量が少なく、価格の変動が激しくなるリスクもあるため注意が必要です。
流動性
流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。
スプレッド(Spread)
スプレッド(Spread)とは、金融商品の売値(ビッド:Bid)と買値(アスク:Ask)の差のことをいいます。主に外国為替市場や債券市場、株式市場などで使われる用語です。 ビッド(Bid)は投資家がその商品を「売るときに受け取れる価格」、アスク(Ask)は「買うときに支払う価格」を指します。スプレッド(Spread)が広いほど、投資家にとっての取引コストが高くなるため、売買のタイミングには注意が必要です。 一般的に、流動性の低い市場や銘柄ではスプレッドが広がりやすく、反対に、取引が活発な市場ではスプレッドが狭くなる傾向があります。そのため、スプレッドの大きさは、市場の流動性や取引コストを判断する一つの指標となります。
指値注文
指値注文とは、自分が売買したい価格をあらかじめ指定して出す注文方法のことをいいます。たとえば「この株を1,000円になったら買いたい」や「1,200円以上になったら売りたい」といったように、自分が希望する価格を指定して注文します。 指定した価格に達しない限り売買は成立しないため、思い通りの価格で取引できる一方で、注文が成立しないまま終わる可能性もあります。投資家が損失を抑えたり、利益をしっかり確保したりするために、計画的に使われる注文方法です。特に相場が急変したときに冷静に売買するための手段として、初心者にも役立つ仕組みです。




