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保険で資産運用するかNISAを活用しながら証券投資で運用するのはどちらがおすすめですか?

保険で資産運用するかNISAを活用しながら証券投資で運用するのはどちらがおすすめですか?

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2025/10/09 09:13


女性

30代

question

保険での資産運用とNISAを活用した証券投資のどちらが自分に向いているのか迷っています。保険は元本保証や保障が付く一方で、利回りが低いと聞きます。NISAは非課税で運用できる点が魅力ですが、リスクもあるようです。どちらがおすすめか教えてください。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

資産形成が目的であれば、基本的にはNISAを活用した証券投資のほうがおすすめです。保険はあくまで「万一に備える」ものであり、資産を増やす手段としては効率が劣る傾向にあります。NISAは非課税の恩恵を受けながら、長期・分散・積立による運用ができるため、成長性を重視する人に向いています。

一方で、保険には保障機能があり、万が一のときに家族を守るという安心感があります。ただし、貯蓄型や外貨建てなどの保険商品は、運用効率が低く、途中解約では元本割れするリスクがあります。さらに、手数料や解約控除がかかるため、短期での柔軟な資金利用には不向きです。

NISAを使った投資は市場リスクを伴うものの、信託報酬などのコストが明確で、自由に商品を選べます。株式や投資信託を通じてインフレに強い資産運用が可能であり、途中売却も容易です。ただし、元本保証はなく、短期的な価格変動に耐えられる余裕が必要です。

どちらを選ぶかは目的によって異なります。保障が足りない場合や強制的に積立を続けたい人には保険型が合うこともあります。一方、資産形成を目的とし、リスクを理解して長期的に増やしたい人にはNISAが向いています。理想は、保険で必要最低限の保障を確保し、NISAで資産形成を進める「併用型」です。

まとめると、保険は「守るお金」、NISAは「育てるお金」と考えるのがよいでしょう。目的を明確に分け、保障は最小限、運用はNISAを軸に長期で取り組むことが、家計全体のバランスを保ちながら資産を増やす最も合理的な方法です。

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NISA

NISAとは、「少額投資非課税制度(Nippon Individual Saving Account)」の略称で、日本に住む個人が一定額までの投資について、配当金や売却益などにかかる税金が非課税になる制度です。通常、株式や投資信託などで得られる利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を使えばその税金がかからず、効率的に資産形成を行うことができます。2024年からは新しいNISA制度が始まり、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを併用できる仕組みとなり、非課税期間も無期限化されました。年間の投資枠や口座の開設先は決められており、原則として1人1口座しか持てません。NISAは投資初心者にも利用しやすい制度として広く普及しており、長期的な資産形成を支援する国の税制優遇措置のひとつです。

元本保証

元本保証とは、投資や預金において、満期まで保有すれば最低でも投資した元本が保証される仕組みを指します。銀行預金や一部の保険商品などが該当し、元本が減るリスクを抑えられるため、安全性を重視する人に向いています。しかし、元本保証がある商品は一般的に利回りが低く、インフレによる実質的な購買力の低下を考慮する必要があります。

信託報酬

信託報酬とは、投資信託やETFの運用・管理にかかる費用として投資家が間接的に負担する手数料であり、運用会社・販売会社・受託銀行の三者に配分されます。 通常は年率〇%と表示され、その割合を基準価額にあたるNAV(Net Asset Value)に日割りで乗じる形で毎日控除されるため、投資家が口座から現金で支払う場面はありません。 したがって運用成績がマイナスでも信託報酬は必ず差し引かれ、長期にわたる複利効果を目減りさせる“見えないコスト”として意識されます。 販売時に一度だけ負担する販売手数料や、法定監査報酬などと異なり、信託報酬は保有期間中ずっと発生するランニングコストです。 実際には運用会社が3〜6割、販売会社が3〜5割、受託銀行が1〜2割前後を受け取る設計が一般的で、アクティブ型ファンドでは1%超、インデックス型では0.1%台まで低下するケースもあります。 同じファンドタイプなら総経費率 TER(Total Expense Ratio)や実質コストを比較し、長期保有ほど差が拡大する点に留意して商品選択を行うことが重要です。

解約控除

解約控除とは、保険や一部の投資商品を契約期間の途中で解約した場合に、契約者が受け取る解約返戻金などから差し引かれる手数料のことをいいます。特に契約から数年以内など、早い段階で解約した際に高めに設定されていることが多く、実際に受け取れる金額が大きく減ってしまうことがあります。 この制度は、販売時にかかった初期費用や運用の準備にかかるコストを回収するために設けられていますが、契約者にとっては思ったよりも少ない金額しか戻ってこないというリスクにつながります。そのため、商品選びの際には解約控除の有無やその金額、期間などをよく確認し、「途中で解約したらどうなるか」をあらかじめ理解しておくことがとても大切です。長期での運用を前提とした商品には特に注意が必要です。

外貨建て保険

外貨建て保険とは、保険料の支払いや保険金の受け取りなどが、日本円ではなく米ドルや豪ドルなどの外貨で行われる保険商品のことをいいます。主に終身保険や年金保険の形で提供されており、日本国内の低金利環境に対する対策として注目されることがあります。 外貨建て保険の魅力は、円建ての保険よりも高い利回りが期待できる点ですが、その反面、為替レートの変動によって実際に受け取る金額が目減りするリスクもあります。また、為替手数料や解約時のコストがかかることもあるため、加入する際には仕組みをしっかり理解し、自分の資産運用方針やリスク許容度に合っているかを見極めることが大切です。特に長期で保有する場合には、為替動向や国際情勢にも一定の関心を持つ必要があります。

インフレ(インフレーション)

インフレーションとは、物価全体が持続的に上昇し、その結果、通貨の購買力が低下する現象です。経済活動が活発になり、需要が供給を上回ると価格が上昇しやすくなります。また、生産に必要な原材料費や人件費の上昇が企業のコストに転嫁されることで、さらに物価が上昇することがあります。適度なインフレーションは経済成長の一側面とされる一方、過度な物価上昇は家計の負担を増大させ、経済全体の安定性を損なうリスクがあるため、中央銀行は金利操作などの金融政策を通じてインフレーションの抑制に努めています。

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