年金の繰下げ受給を選択することによるデメリットを教えてください。
年金の繰下げ受給を選択することによるデメリットを教えてください。
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2025/12/24 09:58
男性
60代
年金の繰下げ受給を検討していますが、デメリットがどの程度あるのか判断できず悩んでいます。受給開始を遅らせることで、損をする可能性やリスク、向かないケースなどを具体的に知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
年金の繰下げ受給は、受給開始を66〜75歳へ遅らせることで年金額を増やせる一方、必ずしも得になるとは限りません。まず押さえるべきは、寿命との関係です。繰下げは長生きほど有利になりますが、短命だった場合は総受給額が少なくなる可能性があります。
次に注意したいのは、繰下げ期間中の生活資金の確保です。年金を受け取らずに生活するためには、貯蓄の取り崩しが増加するかもしれません。住宅ローンや教育費、介護費用など大きな支出が残っている家庭では、かえって将来の資金計画が不安定になることがあります。60代前半のキャッシュフローに余裕があるかが重要です。
また、配偶者や制度面への影響も見落とせません。老齢厚生年金を繰下げる期間は、加給年金が受け取れません。さらに、70歳以降に年金額が増えると、所得扱いが増えることで医療費負担割合の引き上げや介護保険料の負担増につながる可能性があります。
最終的には、ねんきん定期便などで65歳時点の受給額を確認し、家計の収支を年代別にシミュレーションしたうえで判断することが欠かせません。迷う場合は、投資のコンシェルジュの無料相談を活用し、ご家庭に最適な受給戦略を一緒に整理しましょう。
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繰下げ受給
繰下げ受給とは、本来65歳から支給される公的年金(老齢基礎年金や老齢厚生年金など)の受け取り開始を自分の希望で後ろ倒しにする制度です。66歳以降、最大75歳まで1か月単位で繰り下げることができ、遅らせた月数に応じて年金額が恒久的に増えます。 増額率は1か月当たり0.7%で、10年(120か月)繰り下げた場合にはおよそ84%の上乗せとなるため、長生きするほどトータルの受取額が増えやすい仕組みです。ただし、繰下げた期間中は年金を受け取れないため、その間の生活資金や健康状態、就労収入の見通しを踏まえて慎重に検討することが大切です。
支給開始年齢
支給開始年齢とは、公的年金や企業年金、保険商品などで受取人が最初に給付金を受け取り始められる年齢を指します。たとえば日本の公的年金では原則65歳から受給できますが、繰上げや繰下げといった制度を利用して受け取り開始を早めたり遅らせたりすることも可能です。開始時期を動かすと月々の年金額が増減するため、ライフプランや資産運用計画を立てる上で大きな影響を及ぼします。加えて、企業年金や個人年金保険でも商品ごとに支給開始年齢が設定されており、契約時に将来の収支バランスを見据えて選択することが重要です。老後の生活費を安定させるためには、支給開始年齢と自分の退職時期、貯蓄状況、寿命の見通しを総合的に考え、必要に応じて積立投資や保険の活用を検討することが望まれます。
老齢厚生年金
老齢厚生年金とは、会社員や公務員などが厚生年金保険に加入していた期間に応じて、原則65歳から受け取ることができる公的年金です。この年金は、基礎年金である「老齢基礎年金」に上乗せされる形で支給され、収入に比例して金額が決まる仕組みになっています。つまり、働いていたときの給与が高く、加入期間が長いほど受け取れる年金額も多くなります。また、一定の要件を満たせば、配偶者などに加算される「加給年金」も含まれることがあります。老後の生活をより安定させるための重要な柱となる年金です。
加給年金
加給年金とは、厚生年金に加入していた人が老齢厚生年金を受け取る際に、一定の条件を満たしていれば上乗せして支給される年金のことです。主に、年金を受け取る人に扶養している配偶者や子どもがいる場合に支給されます。この制度は、家族の生活を支えることを目的としており、会社員などが退職後に受け取る厚生年金にプラスされるかたちで支給されます。 ただし、配偶者や子どもが一定の年齢や収入要件を超えていると対象外になることがあります。つまり、定年後の生活を家族と一緒に支えていく仕組みの一つといえます。
ねんきん定期便
ねんきん定期便とは、日本年金機構が毎年1回、すべての年金加入者に対して送付する通知書のことです。この通知には、これまでの年金加入期間や納付状況、将来受け取れる年金の見込額などが記載されており、自分の年金記録を確認できる大切な資料です。 特に35歳、45歳、59歳の節目の年齢には、より詳しい内容が記載された特別バージョンが届きます。自分の年金情報に誤りがないか確認したり、老後の生活設計を考えたりするうえで、非常に役立つ資料です。資産運用やライフプランを立てる際にも、将来受け取れる公的年金の見込み額を把握することは重要な出発点になります。








