個人事業主が年金を増やす方法は?厚生年金の代わりとなる7つの制度を解説

個人事業主が年金を増やす方法は?厚生年金の代わりとなる7つの制度を解説
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公開:
2025.11.17
更新:
2026.01.30
個人事業主として働くなかで、将来の年金に不安を感じている方は少なくありません。会社員と異なり、個人事業主が加入できる公的年金は国民年金のみで、将来受け取れる年金額は会社員の半分以下になってしまいます。令和5年度のデータでは、国民年金の平均受給月額は約5.8万円に対し、厚生年金は約14.7万円と大きな格差があります。この格差を放置すれば、老後の生活に深刻な影響を及ぼしかねません。
目次
個人事業主が厚生年金に加入できない理由
個人事業主が厚生年金に加入できないのは、厚生年金が「会社などの事業所に勤める人」を対象とした制度だからです。
日本の年金制度は二階建て構造になっており、一階部分の国民年金はすべての国民が加入します。一方、二階部分の厚生年金は、会社員や公務員など第2号被保険者のみが加入できる仕組みです。
- 個人事業主は第1号被保険者に分類されるため、国民年金のみの加入となります。これにより、会社員と比較して将来受け取れる年金額に大きな差が生まれてしまうのです。
会社員と異なる年金制度
日本の公的年金制度は、被保険者の種別によって加入できる年金が異なります。

個人事業主は第1号被保険者に該当するため、厚生年金には加入できません。会社員が国民年金と厚生年金の二階建てで年金を積み上げるのに対し、個人事業主は一階部分の国民年金のみとなります。
この制度の違いが、将来受け取れる年金額の格差につながっているのです。
個人事業主の年金はいくら?
個人事業主が受け取れる国民年金は、40年間満額で保険料を納めた場合、月額69,308円(令和7年度)です。
令和5年度のデータによると、国民年金と厚生年金では、受け取れる年金額に約2.6倍もの差があります。
| 年金の種類 | 平均受給月額 |
|---|---|
| 国民年金(個人事業主) | 57,700円 |
| 厚生年金(会社員)※ | 147,360円 |
※厚生年金には国民年金を含む
会社員の年金が約14.7万円であるのに対し、個人事業主は約5.8万円です。この差額は月額で約9万円、年間では約108万円にもなります。
仮に65歳から85歳まで20年間年金を受け取ると仮定すると、生涯で約2,160万円もの差が生まれる計算です。この大きな格差を埋めるために、個人事業主は国民年金以外の制度を活用する必要があります。
高齢者世帯の家計状況
年金だけでは老後の生活費を賄えない現実が、総務省の家計調査で明らかになっています。
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 可処分所得(手取り収入) | 約222,000円 |
| 消費支出(生活費) | 約257,000円 |
| 不足額 | 約34,000円 |
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 可処分所得(手取り収入) | 約121,000円 |
| 消費支出(生活費) | 約149,000円 |
| 不足額 | 約28,000円 |
出典:総務省「家計調査報告家計収支編2024年(令和6年)平均結果の概要」
夫婦世帯では月3.4万円、単身世帯では月2.8万円の赤字が発生しています。年間にすると夫婦で約41万円、単身で約34万円の不足です。
この不足分を貯蓄で補うと仮定した場合、65歳から85歳までの20年間で必要な金額は以下のとおりです。
- 夫婦世帯:約816万円
- 単身世帯:約672万円
これはあくまで平均的な生活費を想定した金額です。医療費の増加や介護費用、住宅のリフォームなど予期せぬ出費を考えると、さらに余裕を持った資金準備が必要になります。
国民年金のみに頼る個人事業主にとって、この現実は極めて厳しいものです。だからこそ、現役時代から計画的に年金を増やす対策を講じる必要があります。
なお、独身世帯に必要な老後資金については、こちらのQ&Aを参考にしてみてください。
個人事業主が老後の年金を増やす5つの方法
個人事業主が年金を増やすには、国民年金基金、付加年金、iDeCo、小規模企業共済、民間の個人年金保険という5つの制度が活用できます。
| 制度 | 主な対象 | 掛金・上限 | 税制優遇 |
|---|---|---|---|
| 国民年金基金 | 国民年金第1号被保険者(20〜60歳) | 月額上限はiDeCoと合算で6万8,000円 | 掛金全額が所得控除/受取時は公的年金等控除 |
| 付加年金 | 国民年金第1号被保険者 | 月400円上乗せ(国民年金に付加) | (国民年金保険料として取扱い) |
| iDeCo(個人型確定拠出年金) | 20〜65歳の国民年金加入者 | 月上限は国民年金基金と合算で6万8,000円 | 掛金全額所得控除+運用益非課税+受取時控除 |
| 小規模企業共済 | 個人事業主(常時従業員20人以下 等) | 月1,000円〜7万円(500円単位) | 掛金全額所得控除/受取時は退職所得控除等 |
| 民間の個人年金保険 | 保険会社の募集年齢内(例:18〜65歳) | 保険料を任意設定(商品による) | 個人年金保険料控除(最大4万円/年) |
それぞれの制度には特徴があり、加入条件や掛金の上限、受取方法が異なります。自分の収入や年齢、ライフプランに合わせて複数の制度を組み合わせることで、会社員と同等かそれ以上の年金を準備することが可能です。
国民年金基金:終身年金を用意できる
国民年金基金は、個人事業主と会社員の年金格差を解消するために創設された公的な年金制度です。
国民年金に上乗せして掛金を支払うことで、将来受け取れる年金額を増やせます。最大の特徴は、掛金が全額所得控除の対象となり、受取時も公的年金等控除が適用される点です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加入対象 | 国民年金第1号被保険者(20歳以上60歳未満) |
| 掛金 | 月額6万8,000円まで(iDeCoと合算) |
| 税制優遇 | 掛金全額が所得控除 |
| 受取開始 | 65歳または60歳(選択したプランによる) |
国民年金基金には複数のプランがあり、終身年金型と確定年金型を組み合わせて設計できます。終身年金型は生きている限り年金を受け取れるため、長生きリスクに備えられます。
| 詳細 | |
|---|---|
| メリット | 掛金が全額所得控除になり節税効果が高い 確定給付型のため将来受け取る年金額が確定している 死亡時には遺族に一時金が支払われる |
| デメリット | 一度加入すると原則として脱退できない インフレリスクに対応できない(金額が固定) 付加年金との併用ができない |
国民年金基金は、安定した収入があり長期的に掛金を支払える個人事業主に適しています。ただし、事業の収益が不安定な場合は、掛金の減額はできても脱退できない点に注意が必要です。
国民年金基金について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
付加年金:掛金が手頃で利用しやすい
付加年金は、月額400円の保険料を上乗せし、将来の年金を増やす制度です。
国民年金保険料に付加保険料を加えて納付すると、「200円×納付月数」の年金が終身で上乗せされます。コストパフォーマンスが極めて高く、2年間受給すれば元が取れる計算です。
付加年金の仕組み
- 月額保険料:400円
- 年金増額:200円×納付月数(毎年)
- 受取期間:終身(一生涯)
20年間納付した場合、納付総額は「400円×240ヶ月=96,000円」で、増額する年金は「200円×240ヶ月=48,000円」です。
この場合、2年間受給すれば96,000円を回収でき、3年目以降は純粋な利益となります。65歳から85歳まで20年間受給すると、総額96万円の年金増額となり、投資効率は高いといえます。
| 詳細 | |
|---|---|
| メリット | 月額400円という少額で始められる 納付額に対する受給額の割合が非常に高い 申込や変更が簡単(いつでも開始・停止可能) |
| デメリット | 国民年金基金との併用ができない 増額される年金額は比較的少額 受給前に死亡すると掛金が戻らない |
付加年金は手軽に始められるため、まず最初に検討すべき制度です。ただし、国民年金基金に加入すると付加年金には入れなくなるため、どちらを選ぶか慎重に判断しましょう。
付加年金は、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。
iDeCo(個人型確定拠出年金):税制優遇が大きい
iDeCoは、自分で掛金を拠出し運用する私的年金制度です。
掛金は全額所得控除の対象となり、運用益も非課税、受取時も退職所得控除または公的年金等控除が適用されるという三重の税制優遇があります。投資信託や定期預金など、自分で運用商品を選べる点が特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加入対象 | 20歳以上65歳未満の国民年金加入者 |
| 掛金上限 | 月額6万8,000円(国民年金基金と合算) |
| 税制優遇 | 掛金全額所得控除、運用益非課税、受取時控除 |
| 受取開始 | 60歳以降 |
年収500万円の個人事業主が月額3万円(年36万円)を拠出した場合の節税額を計算してみましょう。
- 所得税率:20%
- 住民税率:10%
- 年間節税額:36万円×30%=10万8,000円
30年間継続すると、節税額だけで324万円になります。これに運用益が加わるため、老後資金を効率的に準備できます。
| 詳細 | |
|---|---|
| メリット | 三重の税制優遇で節税効果が非常に高い 運用次第で大きく資産を増やせる可能性がある 掛金額を月5,000円から設定でき柔軟性が高い |
| デメリット | 原則60歳まで引き出せない 運用リスクがあり元本割れの可能性がある 口座管理手数料などのコストがかかる |
iDeCoは長期的な資産形成に適していますが、流動性が低い点に注意が必要です。事業資金として必要になる可能性がある資金は、iDeCo以外の方法で確保しておきましょう。
なお、付加年金とiDeCoを併用する場合、iDeCoで拠出できる掛金の上限は付加年金の400円分を差し引いた額です。1,000円単位で設定するため、上限が月67,000円となる点に注意しましょう。
iDeCoに関しては、こちらの記事でも詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。
小規模企業共済:リスクを抑えた運用と節税メリットを活かせる
小規模企業共済は、個人事業主のための退職金制度です。
独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する公的な制度で、事業を廃業したときや退職時にまとまった資金を受け取れます。掛金は全額所得控除の対象となり、受取時も退職所得控除または公的年金等控除が適用されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加入対象 | 常時使用する従業員が20人以下の個人事業主 |
| 掛金 | 月額1,000円〜7万円(500円単位) |
| 税制優遇 | 掛金全額が所得控除 |
| 受取方法 | 一括、分割、併用から選択可能 |
年収600万円の個人事業主が月額7万円(年84万円)を掛けた場合の節税額は以下のとおりです。
- 所得税率:20%
- 住民税率:10%
- 年間節税額:84万円×30%=25万2,000円
20年間継続すると、節税額だけで504万円になります。さらに共済金には予定利率による運用益が付加されるため、実質的な利回りは高くなります。
| 詳細 | |
|---|---|
| メリット | 掛金が全額所得控除で節税効果が高い 低金利の貸付制度を利用できる 受取方法を一括・分割から選べる |
| デメリット | 加入期間が短いと元本割れする可能性がある 任意解約すると受取額が大幅に減る 掛金の上限が月7万円と制限がある |
小規模企業共済は、長期的に事業を続ける予定の個人事業主に最適です。最低でも20年以上加入することで、元本割れのリスクを避けられます。
小規模企業共済に関して詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
民間の個人年金保険:受取方法や受取期間を自由に決められる
民間の個人年金保険は、生命保険会社が提供する私的年金です。
契約時に定めた年齢まで保険料を支払うと、一定期間または一生涯にわたって年金を受け取れます。iDeCoと異なり、運用リスクが低く安定した受取額が確保できる点が特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加入年齢 | 保険会社により異なる(一般的に18歳〜65歳) |
| 保険料 | 自由に設定可能 |
| 税制優遇 | 個人年金保険料控除(最大4万円) |
| 受取方法 | 確定年金、終身年金、有期年金など |
| 比較項目 | 個人年金保険 | iDeCo |
|---|---|---|
| 元本保証 | あり(商品による) | なし |
| 中途解約 | 可能(解約返戻金あり) | 原則不可 |
| 所得控除 | 最大4万円 | 全額 |
| 運用 | 保険会社が運用 | 自分で運用 |
個人年金保険は元本保証型の商品が多く、確実に老後資金を準備したい方に適しています。一方、所得控除額がiDeCoより少ないため、節税効果は限定的です。
| 詳細 | |
|---|---|
| メリット | 元本保証型なら安定した資産形成が可能 中途解約ができ流動性がある 保険会社が運用するため手間がかからない |
| デメリット | 所得控除額が年間最大4万円と少ない インフレに弱く実質的な価値が目減りする可能性がある 途中解約すると元本割れするケースがある |
個人年金保険は、iDeCoや小規模企業共済の上限まで掛金を拠出したあとに、さらに老後資金を積み増したい場合の選択肢として検討するとよいでしょう。
個人年金保険の特徴や仕組みについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
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個人事業主が活用すべき制度と投資手法
年金制度だけでなく、年金の繰下げ受給や高配当株投資を組み合わせることで、より充実した老後資金を準備できます。
年金の繰下げ受給は、受給開始を遅らせるだけで年金額を最大84%増やせる制度です。一方、高配当株投資は配当金という安定した収入源を確保でき、年金を補完する役割を果たします。
年金の繰下げ受給で受給額を最大84%増やす
年金の繰下げ受給とは、本来65歳から受け取る年金の受給開始時期を遅らせることで、年金額を増やす制度です。
受給開始を1ヶ月遅らせるごとに年金額が0.7%増額され、最大75歳まで繰り下げると84%の増額となります。一度増額された年金額は一生涯変わらないため、老後生活における安心感を高められるでしょう
| 受給開始年齢 | 増額率 | 月額年金額の例(満額69,308円の場合) |
|---|---|---|
| 65歳(通常) | 0% | 69,308円 |
| 66歳 | 8.4% | 75,130円 |
| 70歳 | 42% | 98,417円 |
| 75歳 | 84% | 127,527円 |
| 詳細 | |
|---|---|
| メリット | 年金額を最大84%増やせる 増額された金額が一生涯続く 個人事業主は定年がないため働きながら繰り下げやすい |
| デメリット | 繰下げ期間中は年金を受け取れない 早期に亡くなった場合は総受給額が減る 社会保険料や税金が増える可能性がある |
個人事業主は会社員と異なり定年がないため、65歳以降も事業を継続しながら年金を繰り下げるという選択がしやすい立場にあります。健康に自信があり、長く働く意欲がある方には非常に有効な戦略です。
年金の繰下げに関しては、こちらの記事でも解説しています。あわせて参考にしてみてください。
高配当株投資で安定収入を確保
高配当株投資は、配当利回りの高い株式に投資することで、定期的な配当金収入を得る投資手法です。
年金だけでは不足する老後資金を、配当金という安定したキャッシュフローで補えます。特に日本の高配当株は年2回の配当が一般的で、銀行預金よりはるかに高い利回りを期待できます。
配当利回りとは、株価に対する年間配当金の割合です。たとえば、株価1,000円で年間配当金が40円の場合、配当利回りは4%となります。
現在の日本の高配当株では、配当利回り3〜5%の銘柄が多く存在します。仮に1,000万円を配当利回り4%の株式に投資すると、年間40万円の配当収入が得られる計算です。
| 投資金額 | 配当利回り | 年間配当収入 | 月額換算 |
|---|---|---|---|
| 500万円 | 4% | 20万円 | 約16,700円 |
| 1,000万円 | 4% | 40万円 | 約33,300円 |
| 1,500万円 | 4% | 60万円 | 5万円 |
高齢者世帯では月3.4万円の赤字が発生していることを考えると、1,000万円程度の高配当株投資でその不足分を補える可能性があります。
| 詳細 | |
|---|---|
| メリット | 定期的な配当収入で年金を補完できる インフレに強い(企業が増配する可能性がある) NISA活用で配当金を非課税にできる 株価上昇による資産増加も期待できる |
| デメリット | 株価変動リスクがある 減配や無配になる可能性がある 個別株選びには知識と経験が必要 元本保証がない |
高配当株投資の魅力は、株価が日々上下動しても、企業が支払う配当金は比較的安定している点にあります。例えば株価が3割下落しても、業績が堅調な企業なら配当は維持されるケースも少なくありません。
この特性により、定期的な現金収入を得られるため、老後の年金だけでは不足する生活費を補う収入源として活用できます。売却タイミングに悩まず、保有し続けるだけで定期収入が得られる仕組みです。
高配当株に関して詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
年齢別の加入優先順位
年齢によって残された積立期間が異なるため、優先すべき制度は変わってきます。
20代〜30代の場合
若い世代は時間を味方につけられるため、長期的な資産形成に適した制度を優先しましょう。
優先順位
- iDeCo
- 付加年金
- 小規模企業共済
- 国民年金基金
20代〜30代は運用期間が30年以上あるため、iDeCoで投資信託を選んで長期運用すれば大きな資産を築ける可能性があります。複利効果を最大限に活かせる年代です。
30年間積み立てた場合のシミュレーション
- 積立元本:720万円
- 運用益:約555万円
- 最終資産:約1,275万円
事業が軌道に乗ってきたら小規模企業共済を追加し、退職金代わりの資産を積み上げます。
国民年金基金は確定給付型で運用リスクがない反面、途中脱退できません。事業の先行きが見えにくい若い世代は、まず流動性の高い制度を優先し、事業が安定してから検討するとよいでしょう。
過去に納付猶予や免除を受けている場合、追納をして将来の年金額を増やしましょう。詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
40代〜50代の場合
中年期は収入が安定する一方、老後までの時間が限られてきます。バランスを重視した組み合わせが重要です。
優先順位
- 小規模企業共済
- 国民年金基金
- iDeCo
- 付加年金
40代〜50代は事業が安定し、収入も増えている時期です。小規模企業共済で退職金を準備しながら、国民年金基金で確実な年金の上乗せを図りましょう。
この年代では、iDeCoの運用期間が10〜20年と短くなるため、リスクを抑えた運用が適しています。株式100%ではなく、債券やバランス型ファンドを組み入れることで安定性を高めます。
20年間積み立てた場合のシミュレーション
- 積立元本:1,200万円
- 運用益(予定利率1%想定):約130万円
- 退職金:約1,330万円
また、この年代は住宅ローンや教育費の負担が重い時期でもあります。無理に上限まで拠出するのではなく、家計とのバランスを考えながら掛金を設定することが大切です。
教育費に関しては、こちらの記事で解説しています。あわせて、参考にしてみてください。
60歳以降の対策
60歳を過ぎると国民年金への加入義務はなくなりますが、まだ老後資金を増やす方法はあります。
60歳以降でも活用できる制度
- iDeCo(65歳まで加入可能)
- 小規模企業共済(事業を続けている限り加入可能)
- 国民年金の任意加入(65歳まで)
- 年金の繰下げ受給
- 高配当株投資
60歳時点で国民年金の納付期間が40年に満たない場合は、任意加入で満額に近づけることができます。月額17,510円の保険料で年金を増やせるため、検討する価値があります。
また、iDeCoは2022年の法改正で65歳まで加入できるようになりました。60歳以降も事業を続ける予定があれば、引き続き掛金を拠出して節税しながら資産形成が可能です(今後、さらに引き上げが行われる予定)。
60代で最も効果的なのは、年金の繰下げ受給です。65歳で受け取らず70歳まで繰り下げれば42%、75歳まで繰り下げれば84%も年金が増額されます。
個人事業主は定年がないため、健康であれば65歳以降も事業を続けられます。事業収入がある間は年金を繰り下げ、75歳から増額された年金を受け取るという戦略が非常に有効です。
さらに、それまでに積み立てた小規模企業共済やiDeCoの資産を取り崩しながら生活し、年金繰下げ期間を乗り切る方法もあります。総合的な資金計画を立てることで、より豊かな老後を実現できるでしょう。
なお、年金には税金がかかるため、最終的には手取り額をベースに生活設計を考える必要があります。年金にかかる税金や年金の種類に関しては、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
マイクロ法人を設立すれば厚生年金に加入できる
個人事業主でも法人を設立すれば、厚生年金に加入できます。
マイクロ法人とは、社長一人または少人数で運営する小規模な法人のことです。法人を設立して自分自身に役員報酬を支払えば、社会保険(厚生年金・健康保険)に加入する義務が生じ、会社員と同じように厚生年金を受け取れます。
マイクロ法人とは
マイクロ法人とは、社長一人または家族など少数のメンバーで運営する株式会社または合同会社のことです。
正式な法律用語ではありませんが、近年フリーランスや個人事業主の間で広まっている概念です。事業規模が小さくても法人格を持つことで、社会保険への加入や信用力の向上といったメリットを得られます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 従業員数 | 0〜数名(社長のみも可能) |
| 主な形態 | 株式会社または合同会社 |
| 設立費用 | 株式会社:約25万円、合同会社:約10万円 |
マイクロ法人を設立する主な目的は、社会保険への加入です。法人の役員として自分自身に報酬を支払うことで、厚生年金と健康保険に加入できます。
法人化で厚生年金に加入するメリット
マイクロ法人を設立して厚生年金に加入すると、大きく3つのメリットがあります。
年金受給額が増える
厚生年金に加入することで、将来受け取れる年金額が増加します。
| 加入期間 | 国民年金のみ | 厚生年金(月額報酬8万円) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 20年 | 69,308円/月(令和7年度) | 約90,000円/月 | +約22,000円 |
| 30年 | 69,308円/月(令和7年度) | 約105,000円/月 | +約37,000円 |
| 40年 | 69,308円/月(令和7年度) | 約122,000円/月 | +約54,000円 |
※国民年金は満額、厚生年金は月額報酬8万円で計算した概算値
月額8万円という低い役員報酬でも、40年間加入すれば月5万円以上の年金増額が期待できます。これは国民年金基金やiDeCoに加入するよりも効率的なケースもあります。
65歳から85歳まで20年間受給すると仮定した場合の生涯受給額の差は以下のとおりです。
- 40年加入:約1,296万円の増加
- 30年加入:約888万円の増加
- 20年加入:約528万円の増加
この増額分を考えれば、マイクロ法人の設立・維持コストは十分にペイできる計算になります。
現在の年金受給世帯が受け取っている年金額は、こちらの記事で解説しています。あわせて参考にしてみてください。
社会保険料を抑えられる
社会保険料を抑える目的で、マイクロ法人を活用する事業主は少なくありません。個人事業主として、国民年金と国民健康保険に加入する場合と比較してみましょう。
| 項目 | 個人事業主 | マイクロ法人(標準報酬88,000円) |
|---|---|---|
| 年金保険料(月額) | 17,510円 | 約7,300円 |
| 健康保険料(月額)※ | 約40,000円 | 約4,000円 |
| 合計(月額) | 約56,980円 | 約11,300円 |
※国民健康保険料は年収500万円を想定した概算
マイクロ法人で低い報酬に設定することで、個人事業主として国民年金・国民健康保険に加入するよりも、大幅に保険料を削減できるケースがあります。
法人が負担する社会保険料は、全額を経費として計上できます。厚生年金保険料と健康保険料は、会社と従業員(役員)が折半で負担します。
| 報酬月額 | 厚生年金保険料(月額) | 健康保険料(月額) | 合計(月額) |
|---|---|---|---|
| 8万円 | 約14,600円 | 約8,000円 | 約22,600円 |
| うち会社負担 | 約7,300円 | 約4,000円 | 約11,300円 |
| うち個人負担 | 約7,300円 | 約4,000円 | 約11,300円 |
※東京都の協会けんぽの料率で概算
会社負担分の月額約11,300円(年間約135,600円)は法人の経費となり、法人税の課税所得を減らせます。実質的な負担を軽減しながら、将来の年金を増やせる仕組みです。
配偶者や子どもを扶養に入れられる
厚生年金に加入すると、配偶者を社会保険の扶養に入れられます。
配偶者の年収が130万円未満であれば、第3号被保険者として扶養に入れることが可能です。この場合、配偶者は保険料を負担することなく、国民年金と健康保険の給付を受けられます。
配偶者が個人事業主として国民年金と国民健康保険に加入している場合と比較すると、年間で以下の金額を節約できます。
- 国民年金保険料:約20.4万円/年
- 国民健康保険料:約15万円/年(所得により変動)
- 合計:約35万円/年の節約
さらに、配偶者も将来国民年金(老齢基礎年金)を満額受け取れるため、世帯全体の年金受給額が増加します。
配偶者を扶養に入れるには、以下の条件を満たす必要があります。
- 配偶者の年収が130万円未満(60歳以上または障害者の場合は180万円未満)
- 被保険者(社長)の年収の2分の1未満
- 被保険者と同居している(別居の場合は仕送り額が扶養対象者の収入を上回ること)
個人事業主の配偶者が専業主婦(夫)または低収入の場合、マイクロ法人を設立して扶養に入れることで、世帯全体の社会保険料を大幅に削減できます。
年収の壁に関しては、こちらの記事でも解説しています。あわせて参考にしてみてください。
マイクロ法人設立の注意点
マイクロ法人にはメリットが多い一方で、いくつかの注意点もあります。
設立・維持コストがかかる
法人を設立するには初期費用がかかり、設立後も毎年維持費が必要です。
| 項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 定款認証手数料 | 約50,000円 | 不要 |
| 定款印紙代(電子定款は不要) | 40,000円 | 40,000円 |
| 登録免許税 | 150,000円 | 60,000円 |
| その他(印鑑作成など) | 約10,000円 | 約10,000円 |
| 合計 | 約25万円 | 約11万円 |
合同会社のほうが設立費用が安いため、マイクロ法人を設立する場合は合同会社を選ぶ方が多い傾向にあります。
| 項目 | 年間費用 |
|---|---|
| 法人住民税均等割 | 約7万円 |
| 税理士顧問料 | 約10万円〜20万円 |
| 社会保険料(会社負担分) | 約13.6万円(報酬8万円の場合) |
| その他(会計ソフトなど) | 約2万円 |
| 合計 | 約32.6万円〜42.6万円 |
年間で30〜40万円程度の維持費がかかります。この費用を上回る節税効果や年金増額が見込めるかを慎重に検討する必要があります。
社会保険料の負担が増加する可能性がある
役員報酬を高く設定すると、社会保険料の負担が国民年金・国民健康保険より高くなる可能性があります。
| 月額報酬 | 厚生年金保険料 | 健康保険料 | 合計(月額) | 年間負担 |
|---|---|---|---|---|
| 8万円 | 約7,300円 | 約4,000円 | 約11,300円 | 約13.6万円 |
| 15万円 | 約13,700円 | 約7,500円 | 約21,200円 | 約25.4万円 |
| 20万円 | 約18,300円 | 約10,000円 | 約28,300円 | 約34.0万円 |
※東京都の協会けんぽの料率で概算
役員報酬を高く設定すれば将来の年金は増えますが、現時点での社会保険料負担も増加します。事業の資金繰りやキャッシュフローを考慮して、適切な報酬額を設定することが重要です。
マイクロ法人を作るメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は、こちらのQ&Aも参考にしてみてください。
国民年金を確定申告で控除する方法
個人事業主が支払った国民年金保険料は、全額を社会保険料控除として確定申告で控除できます。
社会保険料控除とは、1年間に支払った社会保険料を所得から差し引ける制度です。所得税と住民税の課税対象額が減るため、税金の負担を軽減できます。
社会保険料控除の仕組み
社会保険料控除は、その年の1月1日から12月31日までに支払った社会保険料を所得から差し引ける制度です。
控除対象となる社会保険料
- 国民年金保険料
- 国民健康保険料
- 後期高齢者医療保険料
- 介護保険料
- 国民年金基金の掛金
これらの保険料は支払った金額の全額を控除できます。上限額はなく、支払った分だけ所得控除が受けられる仕組みです。
生計を共にする家族の国民年金保険料を自分が支払った場合、その分も社会保険料控除の対象になります。
たとえば、大学生の子どもの国民年金保険料を親が支払っている場合、親の確定申告で控除できます。子ども自身に収入がなければ控除を受けても意味がないため、収入のある親が控除を受けたほうが節税効果が高くなります。
確定申告での手続き
社会保険料控除を受けるには、確定申告書に控除額を記入し、証明書類を添付または提示する必要があります。
確定申告書の「所得から差し引かれる金額」の欄にある「社会保険料控除」の項目に、その年に支払った国民年金保険料の合計額を記入します。
e-Tax(電子申告)を利用する場合、マイナポータルと連携すれば控除証明書のデータを自動取得できます。
手順は以下のとおりです。
- マイナンバーカードを用意
- マイナポータルにログイン
- e-Taxと連携
- 控除証明書を電子データで取得
- 確定申告書作成コーナーで自動入力
この方法なら、紙の控除証明書を添付する必要がなく、手続きが簡単になります。令和2年分の確定申告から、国民年金保険料の控除証明書が電子データで取得できるようになりました。
e-Taxで電子申告する場合、控除証明書のデータを送信すれば、書類の添付を省略できます。ただし、データを取得できない場合や紙で申告する場合は、控除証明書の原本を添付または提示する必要があります。
前納・まとめ払いでお得に
国民年金保険料は前納することで割引が受けられるため、手元資金の余裕がある場合は有効活用しましょう。なお、国民年金保険料には以下の前納制度があります。
| 前納期間 | 納付方法 | 割引額(令和7年度) |
|---|---|---|
| 6ヶ月前納 | 口座振替 | 1,190円 |
| 1年前納 | 口座振替 | 4,400円 |
| 2年前納 | 口座振替 | 17,010円 |
| 6ヶ月前納 | 現金・クレジット | 850円 |
| 1年前納 | 現金・クレジット | 3,730円 |
| 2年前納 | 現金・クレジット | 15,670円 |
最も割引率が高いのは、口座振替による2年前納で、約17,000円も安くなります。2年分の保険料は約40.8万円ですから、割引率は約4.2%です。
納付していない国民年金保険料がある場合は、追納も検討しましょう。詳しくは、こちらのQ&Aをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
2024.08.08
男性
“企業DCは個人にとって節税にならないので、iDeCoの方がいいのでしょうか”
A. 会社負担の企業型DCは社会保険料も減り節税効果が大きい。まずDC上限まで拠出し、不足分をiDeCoまたはマッチング拠出で補うのが合理的。
2025.06.17
男性60代
“日本と米国の高配当ETFは何が違うのか?”
A. 日本は金利が低く高配当ETFの利回りが魅力的。米国は金利上昇で相対的魅力が低下。銘柄選定基準・為替・税制の違いを比較し、目的に応じた選択が重要です。
2025.05.27
男性30代
“iDeCo加入前に確認すべきポイントはなんですか?”
A. 生活費6〜12か月の現預金確保、節税効果の試算、退職金等と出口戦略を設計することが要点です。

金融系ライター
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
関連する専門用語
第3号被保険者
第3号被保険者とは、日本の公的年金制度において、第2号被保険者に扶養されている配偶者として、国民年金の被保険者資格を持つ人を指します。 この用語が登場するのは、結婚や退職、就労開始・就労時間の変更など、ライフスタイルの変化に伴って年金の加入区分を確認する場面です。とくに、配偶者の働き方や自身の収入状況が変わった際に、どの年金区分に該当するのかを整理する文脈で使われます。 第3号被保険者について誤解されやすいのは、「誰でも配偶者であれば自動的になれる」「保険料を払わなくてよい特別な優遇制度」と捉えられてしまう点です。実際には、第3号被保険者となるには、配偶者が第2号被保険者であることや、本人が厚生年金に加入していないことなど、制度上の要件を満たす必要があります。また、制度の位置づけは免除ではなく、国民年金の加入者として扱われる仕組みです。 また、第3号被保険者の資格は固定的なものではなく、就労状況や収入の変化によって失われることがあります。たとえば、一定以上の収入を得て厚生年金に加入した場合や、配偶者が第2号被保険者でなくなった場合には、年金区分が変更されます。この点を理解していないと、無保険期間や手続き漏れにつながることがあります。 たとえば、専業主婦として第3号被保険者であった人が、パート勤務を始めて勤務時間や収入が増え、厚生年金に加入することになった場合、第3号被保険者ではなく第2号被保険者に区分が変わります。この際に必要な手続きを行わないと、年金記録に影響が出る可能性があります。 第3号被保険者という言葉を見たときは、現在の就労状況や配偶者の年金区分を踏まえ、自分がどの被保険者区分に該当しているのかを確認することが重要です。
第1号被保険者
第1号被保険者とは、日本の公的年金制度において、20歳以上60歳未満の自営業者や農業従事者、フリーランス、無職の人などが該当する国民年金の加入者区分のひとつです。会社員や公務員などのように厚生年金に加入していない人が対象で、自分で国民年金保険料を納める義務があります。 保険料は定額で、収入にかかわらず同じ金額が設定されていますが、経済的に困難な場合には免除制度や納付猶予制度を利用できることがあります。将来の年金受給の基礎となる制度であり、自分でしっかりと手続きや納付を行う必要があります。公的年金制度の中でも、自主的な加入と負担が特徴の区分です。
第2号被保険者
第2号被保険者とは、日本の公的年金制度において、主に会社員や公務員として厚生年金保険に加入している人のことを指します。原則として20歳以上60歳未満の人が対象で、企業に勤めている正社員や一定の条件を満たすパート・アルバイトも含まれます。 第2号被保険者は、給与から毎月自動的に保険料が天引きされ、労使折半(従業員と会社が半分ずつ負担)で納付されます。この保険料は、将来の老齢厚生年金や障害厚生年金、遺族厚生年金の給付原資となります。 また、第2号被保険者に扶養されている配偶者(主に専業主婦・主夫など)は、自ら保険料を支払うことなく年金制度に加入できる**「第3号被保険者」**として扱われます。このように、第2号被保険者は日本の年金制度における中心的な役割を果たしており、年金制度の財政にも大きな影響を与える存在です。 資産運用や老後資金計画を立てる際には、自身がどの被保険者に該当するかを理解し、公的年金からの給付見込みをもとに私的年金や投資の必要性を判断することが重要です。
国民年金基金
国民年金基金とは、自営業者やフリーランスなどの国民年金第1号被保険者が、将来の年金額を上乗せするために任意で加入できる制度です。これは、国民年金(基礎年金)だけでは老後の生活費として不十分な場合に備えて、公的に用意された追加の年金制度です。加入者は自分の希望に合わせて受け取る年金の型や金額を選ぶことができ、掛金もそれに応じて決まります。終身で年金を受け取れる選択肢もあるため、長生きリスクへの備えとして有効です。また、支払った掛金は全額が所得控除の対象となるため、節税効果も得られます。資産運用の視点では、自分で備える年金制度の一つとして、iDeCoなどと並んで重要な選択肢となります。
付加年金
付加年金とは、国民年金に加入している人が、定額の保険料(月額400円)を上乗せして納めることで、将来の年金額を増やせる制度です。自営業者やフリーランスなどの第1号被保険者が対象で、支払った付加保険料に応じて、老齢基礎年金に上乗せして受け取ることができます。 受け取り額は、付加保険料を納めた月数に200円をかけた金額が年金に加算される仕組みで、長生きするほどお得になるとされています。特に、iDeCoなどの他の自助努力型制度と併用することで、老後の年金対策に柔軟性を持たせることができます。資産運用の観点からは、少ない負担で将来の収入を増やす手段として、非常に効率的な選択肢の一つです。
国民年金
国民年金とは、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が原則として加入しなければならない、公的な年金制度です。自営業の人や学生、専業主婦(夫)などが主に対象となり、将来の老後の生活を支える「老齢基礎年金」だけでなく、障害を負ったときの「障害基礎年金」や、死亡した際の遺族のための「遺族基礎年金」なども含まれています。毎月一定の保険料を支払うことで、将来必要となる生活の土台を作る仕組みであり、日本の年金制度の基本となる重要な制度です。




