「ソニー生命の変額保険は儲かる」という評判を見かけましたが、本当でしょうか?
「ソニー生命の変額保険は儲かる」という評判を見かけましたが、本当でしょうか?
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2025/11/10 10:00
女性
30代
「ソニー生命の変額保険は儲かる」という評判は本当でしょうか。過去の運用実績や特別勘定の内訳や手数料、為替リスクなどを踏まえ、期待利回りの目安や注意点を教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
ソニー生命の変額保険は「儲かる」と言い切れるものではありません。運用成果は選んだ特別勘定の成績と市場環境に左右され、元本保証もありません。
たとえば世界株式型を選べば相場上昇期には利益が出やすい一方、円高や株価下落時には元本割れのリスクもあります。過去実績を見ると、長期的には年3〜4%前後のリターンが見込めるケースが多いものの、短期では大きく変動する点に注意が必要です。
費用面では、契約時に3%程度の初期費用、年約1.2%の保険関係費用、さらに運用先ファンドの信託報酬(0.06〜0.8%程度)が差し引かれます。これらを考慮すると、仮に市場平均で年5〜6%の運用益を得ても、実質的な手取りは年3〜4%ほどに落ち着く計算です。
特別勘定の構成は、日本株、世界株、債券、バランス型など多様で、上限比率が設定されているため極端なハイリスク運用はできません。為替ヘッジのない世界株式型などでは、為替変動がリターンを大きく左右することもあります。
結論として、変額保険は「長期・分散・費用理解」が鍵です。保障と資産形成を両立させたい人には有効な手段ですが、短期での値上がりを狙う商品ではありません。
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変額保険
変額保険とは、死亡保障を持ちながら、保険料の一部を投資に回すことで、将来受け取る保険金や解約返戻金の金額が運用成績によって変動する保険商品です。 保険会社が提供する複数の投資先から自分で選んで運用することができるため、運用がうまくいけば受け取る金額が増える可能性があります。 ただし、運用がうまくいかなかった場合は、受け取る金額が減ることもあります。保障と資産運用の両方を兼ね備えた商品ですが、元本保証がない点には注意が必要です。投資初心者の方には、仕組みを十分に理解したうえで加入することが大切です。
特別勘定
特別勘定とは、主に保険会社が提供する変額保険や年金商品などで使われる仕組みで、契約者から預かったお金を、会社の他の資産とは分けて管理するための専用の勘定のことです。 この仕組みにより、運用による損益は契約者に直接反映され、保険会社の経営状況とは切り離して資産が守られる仕組みになっています。 たとえば、変額保険では、特別勘定の中で株式や債券などの資産を運用し、その運用結果によって将来受け取る金額が変動します。初心者にとっては、特別勘定は「自分のお金がどのように運用されているかが見える透明な箱」とイメージすると理解しやすいです。
元本保証
元本保証とは、投資や預金において、満期まで保有すれば最低でも投資した元本が保証される仕組みを指します。銀行預金や一部の保険商品などが該当し、元本が減るリスクを抑えられるため、安全性を重視する人に向いています。しかし、元本保証がある商品は一般的に利回りが低く、インフレによる実質的な購買力の低下を考慮する必要があります。
信託報酬
信託報酬とは、投資信託やETFの運用・管理にかかる費用として投資家が間接的に負担する手数料であり、運用会社・販売会社・受託銀行の三者に配分されます。 通常は年率〇%と表示され、その割合を基準価額にあたるNAV(Net Asset Value)に日割りで乗じる形で毎日控除されるため、投資家が口座から現金で支払う場面はありません。 したがって運用成績がマイナスでも信託報酬は必ず差し引かれ、長期にわたる複利効果を目減りさせる“見えないコスト”として意識されます。 販売時に一度だけ負担する販売手数料や、法定監査報酬などと異なり、信託報酬は保有期間中ずっと発生するランニングコストです。 実際には運用会社が3〜6割、販売会社が3〜5割、受託銀行が1〜2割前後を受け取る設計が一般的で、アクティブ型ファンドでは1%超、インデックス型では0.1%台まで低下するケースもあります。 同じファンドタイプなら総経費率 TER(Total Expense Ratio)や実質コストを比較し、長期保有ほど差が拡大する点に留意して商品選択を行うことが重要です。
為替ヘッジ
為替ヘッジとは、為替取引をする際に、将来交換する為替レートをあらかじめ予約しておくことによって、為替変動のリスクを抑える仕組み。海外の株や債券に投資する際は、その株や債券の価値が下がるリスクだけでなく、為替の変動により円に換算した時の価値が下がるリスクも負うことになるので、後者のリスクを抑えるために為替ヘッジが行われる。



