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財形貯蓄はやめたほうがいいと言われる4つのデメリットとは?仕組みやメリットと合わせて徹底解説

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執筆者:

公開:

2025.08.20

更新:

2025.08.20

基礎知識

財形貯蓄は手軽な給与天引きの貯蓄手段として根強い人気を保っています。しかし、やめたほうがいい、という声も出てきています。低金利時代では、利息はほぼゼロに近く、目的外で解約すると利息が遡って課税されるなど、意外と知られていないリスクも存在します。NISAやiDeCoなど、より効率的な制度が広がる中、何も考えずに財形貯蓄を続けるのはもったいないかもしれません。本記事では財形貯蓄の隠れた落とし穴とメリットを比較し採用するべきかの明確な判断軸を提供します。

サクッとわかる!簡単要約

この記事を読むと、給与天引きの強制貯蓄や住宅融資特典などの財形貯蓄の利点と、インフレに負ける超低金利や目的外解約による遡及課税、転職による制度継続リスクという重大なデメリットを同時に把握できます。財形制度の一般・住宅・年金の3種類それぞれの非課税枠や融資条件を具体的な数字で比較検証し、NISA・iDeCoとリターン、流動性、税制優遇を総合的に分析することで、「続けるべきかやめるべきか」を合理的に判断するための明確な視点を得られます。

目次

財形貯蓄とは?給与天引きで貯める3つの制度の基本

財形貯蓄の仕組みとは?会社と金融機関の役割

目的別に使い分け:一般・住宅・年金財形の違いを比較

財形貯蓄の商品タイプと運用方法:貯蓄型・保険型を中心に、一部投資型も

貯蓄型と保険型:財形貯蓄の商品の種類と運用方法

財形貯蓄は「やめたほうがいい」「意味ない」と言われる4つのデメリット

デメリット1:超低金利で増えない。インフレで価値が目減りするリスクも

デメリット2:お金の引き出しが不便で、急な出費に対応しづらい

デメリット3:目的外の解約でペナルティ!利息にさかのぼって課税される

デメリット4:勤務先によっては利用できず、転職で継続できない場合も

まだある!所得控除がないなど見逃せないデメリット

デメリットだけとも限らない!財形貯蓄を続けるメリット

メリット1:貯金が苦手でもOK!給与天引きで「先取り貯蓄」を自動化できる

メリット2:住宅・年金財形なら利息が非課税になる

メリット3:マイホーム購入の近道!「財形住宅融資」という隠れた特典

メリット4:条件次第で転職後も継続できる

メリット5:会社の福利厚生をチェック!奨励金や利子補給があれば断然おトク

財形貯蓄が向いている人・向いていない人の特徴は?

財形貯蓄が向いている人

財形貯蓄が向いていない人

財形貯蓄とは?給与天引きで貯める3つの制度の基本

財形貯蓄は、給与天引きで自動的に貯蓄できる国の制度です。目的が自由な「一般財形」、住宅資金用の「住宅財形」、老後資金用の「年金財形」という3種類の仕組みと、それぞれの違いを分かりやすく解説します。

財形貯蓄の仕組みとは?会社と金融機関の役割

財形貯蓄は、会社が福利厚生として導入する従業員の資産形成を応援する制度です。「勤労者財産形成促進法」という法律に基づき、国と企業が連携しています。勤務先を通じて契約し、給与やボーナスから自動的に天引きで積立ができるのが大きな特徴です。正社員以外に、契約社員やパートでも利用できる場合があります。

目的別に使い分け:一般・住宅・年金財形の違いを比較

財形貯蓄には、使い道が自由な「一般財形貯蓄」、住宅資金のための「財形住宅貯蓄」、老後資金用の「財形年金貯蓄」という3つの種類があります。

一般財形:使い道は自由!ただし税金の優遇はなし

一般財形貯蓄は、結婚資金や教育費、車の購入、旅行など、使い道が自由に決められる最も柔軟な制度です。年齢制限もなく、目的に応じて気軽に活用できるのが大きな特徴です。

払い出しについては、原則として積立開始から1年経過すれば引き出し可能であり、資金の流動性も確保されています。また、1人で複数の一般財形口座を契約し、目的別に資金を分けて管理することも可能です。

さらに、3年以上積み立てれば他の金融機関へ預け替えることも認められており、運用先の変更も一定の自由度があります。

ただし注意点として、一般財形には利子に対する非課税の優遇措置がありません。通常の預貯金と同様に、利息には約20%(正確には20.315%)の税金が課されます。

住宅財形:マイホーム資金に特化した制度。利子非課税+住宅融資の特典あり

住宅財形は、住宅の新築・購入・増改築・リフォームなどを目的とした貯蓄制度です。契約にはいくつかの条件があり、契約時に55歳未満であること、および5年以上の積立期間が求められます。

住宅取得など本来の目的で資金を引き出す場合には、財形年金と合算して元本550万円までの利子が非課税になる税制優遇があります。例えば、住宅財形300万円+年金財形250万円を積み立てた場合、それらから生じた利子はすべて非課税になります。

ただし、住宅以外の目的で引き出すと、非課税扱いだった利子に対して遡って約20%(正確には20.315%)の税金が課されるため注意が必要です。課税対象は原則として直近5年間の利子分です。

さらに、住宅財形を活用している人には、「財形住宅融資」という公的な住宅ローン制度を利用できる特典があります。これは、1年以上積立を継続し、残高が50万円以上あれば利用可能で、残高の10倍(最大4,000万円)までを低金利で借りられる制度です。一般的な民間ローンよりも有利な条件が設定されることがあり、財形を活用して頭金を貯めつつ、融資を併用するのは堅実なマイホーム戦略のひとつです。

契約は1人につき1口のみとされている一方で、一般財形との併用は可能です。用途に応じて複数制度を組み合わせることで、より柔軟かつ計画的な住宅資金準備が可能になります。

年金財形:老後資金を堅実に準備!受け取り時も非課税

年金財形は、老後の生活資金の確保を目的とした貯蓄制度です。契約には55歳未満であることと、5年以上積み立てることが条件とされています。ただし、厚生労働省は2025年度の税制改正において、加入年齢上限を60歳程度に引き上げる案を検討中であり、今後制度が見直される可能性があります。

積み立てた資金は、60歳以降に年金形式で受け取ることが要件となっており、それ以前の一括引き出しは原則できません。住宅財形と同様に、年金財形と住宅財形を合わせて元本550万円までの利子が非課税になる優遇措置があります。

また、年金受け取り期間中の利子にも課税されないため、老後の資金形成において安定性と税効率の両面でメリットがあります。

一方で、老後資金以外の目的で途中解約した場合には、住宅財形と同様に過去5年分の利子に対して約20%(正確には20.315%)の税金が課されるため注意が必要です。

契約は一人一口のみとなっていますが、一般財形や住宅財形との併用は可能で、目的に応じた資金の区分管理ができます。

財形貯蓄の商品タイプと運用方法:貯蓄型・保険型を中心に、一部投資型も

財形貯蓄で積み立てた資金は、契約する金融機関や選択する商品によって運用方法が異なります。大きくは「貯蓄型」「保険型」の2つに分けられ、企業によっては証券会社を通じた「投資信託型(証券コース)」を用意している場合もあります。

貯蓄型

銀行や信託銀行などが提供する定期預金や積立定期、財形貯蓄国債などを中心とする方式です。多くは元本保証があり、預金保険制度の対象となっています。安定的に貯めたい人にとって基本となる選択肢です。

保険型

生命保険会社が提供する「財形保険」で、死亡保障や高度障害保障が付いた積立型

保険商品です。老後資金や住宅資金を備えると同時に、保障も確保したい人に向いています。保険会社が万一破綻した場合でも、生命保険契約者保護機構により90%まで補償されます。

投資信託型(証券コース)

一部の企業では、証券会社と提携し、公社債投信や株式投信を用いた積立を行えるケースもあります。将来的な資産成長を目指せる一方で、元本保証はなく価格変動リスクを伴うため、利用には十分な理解が必要です。なお、厚生労働省の調査では、こうした証券コースを導入している企業は全体の4〜5%程度とされており、選択できる職場は限られています。

貯蓄型と保険型:財形貯蓄の商品の種類と運用方法

財形貯蓄の運用方法は、契約する金融機関や商品で異なります。運用先は「貯蓄型」と「保険型」に大別されます。

  • 貯蓄型:定期預金、国債、公社債投資信託、株式投資信託など
  • 保険型:積立保険、財形保険(死亡保障付きの積立保険)など

多くは元本が保証される商品ですが、投資信託などを選ぶと元本割れのリスクもあります。保険型には死亡保障が付く商品もあるなど特徴は様々です。勤務先が提携する金融機関の商品を確認して選びましょう。

変額保険については、こちらのQ&Aをご参照ください。

財形貯蓄は「やめたほうがいい」「意味ない」と言われる4つのデメリット

財形貯蓄にはメリットもありますが、「やめたほうがいい」と言われるのには理由があります。ここでは、超低金利で増えない、お金が引き出しにくい、税金のペナルティがある、といった主なデメリットを具体的に解説します。

デメリット1:超低金利で増えない。インフレで価値が目減りするリスクも

現在の日本では超低金利が続いており、財形の利息非課税メリットがほとんど活かせません。例えば、年利0.01%で100万円を預けても1年間の利息は100円ほど。本来かかる税金も20円程度なので、非課税の恩恵はごくわずかです。

さらに、物価が上がるインフレ状況では、低金利の預貯金は実質的な価値が下がってしまいます。資産を「増やす」手段としては力不足なのが、「意味がない」と言われる理由です。

なお、NISAのデメリットや賢い活用法については、以下の記事で詳しく解説しています。

デメリット2:お金の引き出しが不便で、急な出費に対応しづらい

財形貯蓄は途中の引き出しに制限があり、お金の自由度が低いのが難点です。普通の預金のようにATMで気軽におろせず、引き出すには会社を通じた手続きが必要です。一般財形でも積立開始から1年経たないと引き出せません。住宅・年金財形は5年以上の長期的な積立が前提です。

また、住宅財形から年金財形への切り替えといった用途変更もできないため、ライフプランの変更に対応しにくい点もデメリットです。

デメリット3:目的外の解約でペナルティ!利息にさかのぼって課税される

住宅財形や年金財形を本来の目的以外で解約すると、非課税だった利息にペナルティとして税金がかかります。例えば、住宅購入以外の理由で引き出すと、過去5年分の利息に対してさかのぼって20.315%が課税されます(5年以上前の利息は非課税のままです)。

せっかくの税金優遇がなくなるため、将来の計画が未定の人には大きなリスクです。

デメリット4:勤務先によっては利用できず、転職で継続できない場合も

財形貯蓄は、勤務先が制度を導入していなければ利用できません。厚生労働省の調査でも、財形制度の導入率は限定的です。そのため、会社によってはそもそも財形を始められません。

また、転職先に制度がない場合、積立の継続ができずに解約せざるを得ないこともあります。その際に目的外解約となれば、利息に課税されてしまいます。このように、雇用環境の変化に弱い点は、将来転職を考える人にとって扱いづらいデメリットです。

まだある!所得控除がないなど見逃せないデメリット

他の金融機関の商品へ自由に預け替えができない点もデメリットです。特に住宅財形と年金財形は、一度契約すると他の金融機関の商品に移せません。

また、iDeCoなどと違い、積み立てた掛金は所得控除の対象外です。そのため「節税しながら貯蓄したい」というニーズには応えられません。こうした点から、資産運用の効率を重視する人には物足りなく感じられるのです。

デメリットだけとも限らない!財形貯蓄を続けるメリット

デメリットが注目されがちな財形貯蓄ですが、続ける価値も十分にあります。給与天引きによる強制的な貯蓄や、住宅ローンでの優遇、会社独自の補助など、知っておきたい5つのメリットを具体的に解説します。

メリット1:貯金が苦手でもOK!給与天引きで「先取り貯蓄」を自動化できる

最大のメリットは、給与や賞与から天引きで半ば強制的に貯蓄できる点です。自分で銀行にお金を移す手間がなく、意識しなくても自動で貯まっていくため、貯金が苦手な人でも着実に資産形成ができます。

また、「住宅用」「老後用」「自由目的用」など、目的別に口座を分けて管理できるのも便利です。給与天引きで自動的に振り分けられるため、手間なく計画的な貯蓄が可能です。

メリット2:住宅・年金財形なら利息が非課税になる

財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄には、利子への税金がかからなくなる優遇措置があります。通常、預貯金の利子には約20%の税金がかかりますが、この制度を使えば元本合計550万円から生じる利子が非課税になります。

現在の低金利では大きな節税効果は見込めませんが、それでも税金がかからない点はメリットです。なお、保険商品を利用する財形年金は、非課税枠の条件が異なる場合があります。

メリット3:マイホーム購入の近道!「財形住宅融資」という隠れた特典

住宅財形を利用している人は、条件を満たすと「財形住宅融資」という低金利の住宅ローンを組める特典があります。これは、1年以上財形を続け、残高が50万円以上ある場合に、貯蓄残高の10倍(最大4,000万円)まで借り入れできる制度です。

一般的な住宅ローンより金利が低めに設定される傾向があるため、返済負担を軽くできます。頭金を財形で貯め、残りをこの融資で賄う方法は、賢い活用法の一つです。

メリット4:条件次第で転職後も継続できる

財形貯蓄は、条件を満たせば転職先に引き継いで継続できます。転職先に財形制度があり、退職後2年以内に手続きをすれば、それまでの積立分を新しい職場に移すことが可能です。

この2年間の猶予期間中は、元の金融機関に積立金を預けておけるため、すぐに解約する必要はありません。非課税の優遇も維持されるので、転職を理由に諦めなくてよいのは安心材料です。

メリット5:会社の福利厚生をチェック!奨励金や利子補給があれば断然おトク

会社によっては、財形貯蓄の利用者向けに独自の補助制度を用意しています。例えば、毎月の積立額に会社が一定額を上乗せする「奨励金」や、金利を上乗せしてくれる「利子補給」などです。

すべての会社にあるわけではありませんが、こうした福利厚生があれば、自分で貯金するよりはるかにお得です。財形を始める前には、勤務先の就業規則などを確認してみましょう。

財形貯蓄が向いている人・向いていない人の特徴は?

これまでのメリット・デメリットを踏まえ、あなたが財形貯蓄を「続けるべき」か「やめるべき」か、具体的な人物像を基に解説します。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

財形貯蓄が向いている人

給与天引きで「先取り貯蓄」をしたい人、住宅ローン優遇を狙う人、会社の補助を活かしたい人。このような特徴に当てはまるなら、財形貯蓄はあなたの資産形成を力強くサポートしてくれる便利な制度となるでしょう。

1. 貯金が苦手で「先取り貯蓄」を自動化したい人

意志の力だけでは貯金が難しい、給与口座にあるとついお金を使ってしまうという人にとって、財形は最適な選択肢の一つです。給与から天引きされることで、意識せずとも半強制的に「先取り貯蓄」が実行され、着実に資産を築くことができます。

2. 「財形住宅融資」を使い、お得にマイホームを購入したい人

数年以内に住宅購入という明確な目標がある人にとって、財形は強力な味方になります。特に、低金利の「財形住宅融資」の利用を視野に入れている場合、財形で頭金を貯めることで融資条件を満たしやすくなり、目標達成への近道となります。

3. 勤務先の奨励金制度を最大限活用したい人

勤務先に、積立額に応じて会社がお金を上乗せしてくれる「奨励金」や、金利を優遇してくれる「利子補給」といった制度があるなら、財形は非常にお得です。リスクを取らずに、自分で貯金するよりも有利な条件で資産を増やせるため、この制度を使わない手はありません。

財形貯蓄が向いていない人

資産運用の効率を重視し、NISAやiDeCoで積極的にお金を増やしたい方には財形は不向きです。また、資金の自由度を優先したり、会社の制度に縛られず自分のペースで資産管理をしたい方も他の選択肢が適します。

iDeCoの制度については、こちらのQ&Aもご参照ください。

1. NISAやiDeCoで、より積極的にお金を「増やしたい」人

安全な反面、ほとんど増えない財形では物足りないと感じる人や、資産運用で積極的にお金を増やしたい人には、他の制度がより適しています。特に、税制優遇の大きいNISAやiDeCoを活用すれば、より効率的な資産形成が期待できます。

2. 目的を縛られず、お金を自由に使いたい人

「マイホームのため」といった目的に資金を縛られることなく、いつでも自由にお金を引き出せる状態にしておきたい人にとって、財形は窮屈に感じるかもしれません。急な出費への備えや、柔軟なライフプランを重視するなら、流動性の高いNISAや通常の預貯金が向いています。

3. 会社の制度に縛られず、自分のペースで資産形成したい人

財形制度に頼らなくてもご自身の力で計画的に貯蓄や投資ができる人や、将来の転職を見据えて会社に縛られない働き方をしたい人にとって、財形をあえて利用するメリットは小さいでしょう。自分のタイミングで始められ、どこでも継続できるNISAやiDeCoの方が適しています。

iDeCoのデメリットや賢く付き合う方法について、以下の記事も参考にしてみてください。

この記事のまとめ

財形貯蓄を続けるか判断するには、給与天引きによる貯蓄の強制力や住宅融資特典などのメリットが、自分の目的にどれほど役立つかを具体的に考える必要があります。同時に、超低金利で実質的に資産が目減りするリスクや、目的外解約の課税ペナルティ、転職や退職で制度を継続できないリスクを十分に理解することも重要です。財形貯蓄だけでなく、NISAやiDeCoなど他の制度とのリターン・流動性・税制メリットの比較を通じて、自分の資産形成の方針に最も適した選択肢を選びましょう。必要に応じて専門家に相談するのも選択肢です。

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投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。

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財形貯蓄

財形貯蓄とは、企業に勤めている人が、毎月のお給料から一定額を自動的に天引きして積み立てていく貯蓄制度のことです。会社を通じて契約するため、通常の銀行預金よりも手間がかからず、計画的にお金を貯めることができます。 主に「一般財形」「住宅財形」「年金財形」の3種類があり、それぞれ目的に応じて利用できます。特に住宅財形と年金財形では、一定の条件を満たせば利子に対する税金が非課税となる優遇措置があります。長期的な資金計画に役立ちやすく、将来の住宅購入や老後の生活に備えたい人に向いています。

一般財形貯蓄

一般財形貯蓄とは、財形貯蓄の中でも特に使い道に制限がなく、自由にお金を貯められる制度です。会社に勤めている人が毎月の給料から自動的に積み立てていく形で、積立金額や期間も自分のライフプランに応じて柔軟に設定できます。住宅購入や老後の備えといった目的がなくても利用できるため、資産運用や貯蓄を始めたい初心者にとっても取り組みやすい選択肢となっています。ただし、住宅財形や年金財形と異なり、利子に対する税金の優遇措置は受けられません。

元本割れ

元本割れとは、投資で使ったお金、つまり元本(がんぽん)よりも、最終的に戻ってきた金額が少なくなることをいいます。たとえば、100万円で投資信託を購入したのに、解約時に戻ってきたのが90万円だった場合、この差額10万円が損失であり、「元本割れした」という状態です。 特に、価格が変動する商品、たとえば株式や投資信託、債券などでは、将来の価格や分配金が保証されているわけではないため、元本割れのリスクがあります。「絶対に損をしたくない」と考える方にとっては、このリスクを正しく理解することがとても重要です。金融商品を選ぶときには、利回りだけでなく元本割れの可能性も十分に考慮しましょう。

インフレ(インフレーション)

インフレーションとは、物価全体が持続的に上昇し、その結果、通貨の購買力が低下する現象です。経済活動が活発になり、需要が供給を上回ると価格が上昇しやすくなります。また、生産に必要な原材料費や人件費の上昇が企業のコストに転嫁されることで、さらに物価が上昇することがあります。適度なインフレーションは経済成長の一側面とされる一方、過度な物価上昇は家計の負担を増大させ、経済全体の安定性を損なうリスクがあるため、中央銀行は金利操作などの金融政策を通じてインフレーションの抑制に努めています。

奨励金

奨励金とは、一定の行動を促すために、企業や金融機関などが利用者に支給する報奨金のことです。資産運用の分野では、新しく証券口座を開設したり、ある金額以上の投資を行ったりした際に、証券会社などがキャンペーンの一環として現金やポイント、手数料の割引といった形で奨励金を支払うことがあります。これにより、投資を始めやすくしたり、取引を継続しやすくする効果が期待されています。 また、企業が従業員向けに設けている「従業員持株会」でも、奨励金はよく使われています。持株会では、社員が自社の株式を毎月一定額ずつ積み立てて購入できる仕組みがありますが、その際に会社が購入額の一定割合(たとえば5%や10%など)を上乗せして奨励金として支給することがあります。これは、従業員の資産形成を支援すると同時に、会社と社員の利益を一致させ、企業価値向上への意識を高める狙いがあります。 ただし、奨励金には適用条件や制限があることが一般的です。たとえば一定期間の保有が必要だったり、途中解約では奨励金が無効になるケースもあります。そのため、奨励金の内容だけに注目するのではなく、制度全体のメリットやリスクを理解した上で活用することが大切です。

NISA

NISAとは、「少額投資非課税制度(Nippon Individual Saving Account)」の略称で、日本に住む個人が一定額までの投資について、配当金や売却益などにかかる税金が非課税になる制度です。通常、株式や投資信託などで得られる利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を使えばその税金がかからず、効率的に資産形成を行うことができます。2024年からは新しいNISA制度が始まり、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを併用できる仕組みとなり、非課税期間も無期限化されました。年間の投資枠や口座の開設先は決められており、原則として1人1口座しか持てません。NISAは投資初心者にも利用しやすい制度として広く普及しており、長期的な資産形成を支援する国の税制優遇措置のひとつです。

iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)

iDeCo(イデコ)とは、個人型確定拠出年金の愛称で、老後の資金を作るための私的年金制度です。20歳以上65歳未満の人が加入でき、掛け金は65歳まで拠出可能。60歳まで原則引き出せません。 加入者は毎月の掛け金を決めて積み立て、選んだ金融商品で長期運用し、60歳以降に年金または一時金として受け取ります。加入には金融機関選択、口座開設、申込書類提出などの手続きが必要です。 投資信託や定期預金、生命保険などの金融商品で運用し、税制優遇を受けられます。積立時は掛金が全額所得控除の対象となり、運用時は運用益が非課税、受取時も一定額が非課税になるなどのメリットがあります。 一方で、証券口座と異なり各種手数料がかかること、途中引き出しが原則できない、というデメリットもあります。

住宅財形貯蓄

住宅財形貯蓄とは、会社に勤めている人が給与天引きによって積み立てを行い、そのお金を将来の住宅の取得やリフォームの資金に使えるようにする制度です。一定の条件を満たせば、元利合計で550万円までの利子が非課税になるという税制上の優遇があります。 財形貯蓄制度の一種であり、勤務先が制度を導入していれば、金融機関と連携して簡単に積み立てが始められます。使い道が住宅関連に限られるため、自由度はやや低いものの、目的が明確な方にとっては効率的な資金形成手段となります。途中解約をして住宅目的以外に使う場合は、非課税の扱いがなくなり、通常の課税が適用される点に注意が必要です。

勤労者財産形成促進法

勤労者財産形成促進法とは、会社に勤めている人たちが将来に向けて安定した生活を送れるように、貯蓄や資産運用をしやすくすることを目的として作られた法律です。これは、政府が企業に対して、社員が給与の一部を自動的に積み立てたり、財形貯蓄制度などを通じて資産形成できるよう支援することを促す内容になっています。 この法律によって、一定の条件を満たす貯蓄や保険、住宅取得のための積立などには税制上の優遇措置が与えられ、会社員が計画的にお金を貯めやすい環境が整えられています。資産運用の第一歩として、多くの企業が導入している制度の背景となっている重要な法律です。

給与天引き

給与天引きとは、会社から支払われる給与の中から、あらかじめ決められた金額を自動的に差し引いて、税金や保険料、貯蓄などの支払いに充てる仕組みのことです。会社員にとっては、手間なく支払いが済むため便利であり、特に財形貯蓄制度などでは、計画的にお金を貯めやすくなるという利点があります。 天引きされる項目には、所得税や住民税、社会保険料のほか、企業が用意している保険や積立制度なども含まれることがあります。手取り額はこの天引き後の金額となるため、自分が何にいくら使っているかを理解することが大切です。資産形成の第一歩として、知らず知らずのうちに貯蓄が進む仕組みでもあります。

保険型

保険型とは、万が一の病気や事故、死亡などに備えるための保障機能が中心となっている金融商品や制度のタイプを指します。保険型の特徴は、一定の保険料を支払うことで、対象となるリスクが現実になった場合に給付金や保険金を受け取れるという点です。 たとえば、医療保険や生命保険が代表的で、資産を守るという視点での役割が強い商品です。中には、貯蓄機能を併せ持つものもありますが、基本的には保障がメインとなるのが保険型です。将来のリスクに備えることで、予期しない支出による経済的な打撃を和らげるための手段として、多くの人に活用されています。

利子非課税

利子非課税とは、預金や債券などから得られる利子に対して、本来かかるはずの所得税や住民税が免除される制度のことを指します。通常、銀行預金の利子や債券の利子には20%以上の税金がかかりますが、一定の条件を満たす場合にはこの税金がかからなくなることがあります。 たとえば、NISA(少額投資非課税制度)の口座を使えば、対象となる金融商品の利子や配当に対して税金がかからない仕組みになっています。利子非課税の制度を活用することで、実質的な運用の効率を高めることができ、少額からの資産形成を目指す初心者にとってもメリットのある制度です。

財形住宅融資

財形住宅融資とは、勤務先で財形貯蓄制度を利用して一定額以上の貯蓄をしている人が、住宅の購入や新築、リフォームなどのために利用できる公的な住宅ローンのことです。財形貯蓄を1年以上継続し、かつ残高が50万円以上あることなどの条件を満たすことで申込みが可能になります。 金利は一般的な住宅ローンよりも低めに設定されていることが多く、固定金利であるため将来の返済計画が立てやすいのも特徴です。この制度は、住宅取得の支援を目的としており、特に会社員や公務員など、給与天引きで財形貯蓄をしている人にとって利用しやすい仕組みです。

利子補給

利子補給とは、個人や企業が金融機関から借り入れを行った際に、本来支払うべき利子の一部または全部を、国や自治体、勤務先などが代わりに負担してくれる制度のことを指します。この制度を利用すると、実質的な金利負担が軽くなり、返済の負担を減らすことができます。 たとえば、社員が住宅ローンを組んだ場合に企業が一部の利子を補給するケースや、地方自治体が中小企業の資金調達を支援するために利子補給を行う場合があります。利子補給は、資金調達を促進したり、社会政策的な目的を達成するために使われることが多く、資産形成や事業運営の支援手段として重要な役割を果たしています。

財形年金貯蓄

財形年金貯蓄とは、勤務先を通じて毎月の給与から天引きで積み立てを行い、将来の老後資金として活用するための制度です。この貯蓄は「財形貯蓄制度」の一種で、60歳以降に年金のように分割して受け取ることができるのが特徴です。一定の条件を満たせば、利子に対して税金がかからない非課税の優遇措置も受けられます。 積立金は原則として老後資金として使用するため、途中で自由に引き出すことはできませんが、長期的な資産形成には非常に適した仕組みです。老後の生活に備えて計画的に準備を進めたい方にとって、会社員を中心に活用されている安定的な貯蓄方法のひとつです。

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