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年金の種類とは?あなたが受け取れる種類を一覧でわかりやすく解説

年金の種類とは?あなたが受け取れる種類を一覧でわかりやすく解説

年金の種類とは?あなたが受け取れる種類を一覧でわかりやすく解説

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執筆者:

公開:

2026.01.29

更新:

2026.01.29

年金は「老後にもらうお金」と思われがちですが、実際は老齢・障害・遺族の3つの給付があり、働き方によって加入制度も変わります。誤解したまま放置すると、必要な手続きや備えを見落としがちです。この記事では、公的年金(国民年金・厚生年金)と上乗せの私的年金を、対象者・特徴・違いが一目で分かる形で整理します。

サクッとわかる!簡単要約

公的年金を「加入(国民年金・厚生年金)」と「給付(老齢・障害・遺族)」に分けて理解し、私的年金(iDeCo・企業年金など)の位置づけまで体系的に整理できます。会社員・公務員・自営業・扶養内など自分の立場で、関係する年金と確認・検討の次の一手を選べるようになります。制度名の混同を避け、必要な情報に最短でたどり着けます。

目次

年金の種類一覧

公的年金の種類(加入する制度):国民年金と厚生年金

国民年金(基礎年金)とは|全員共通の土台

厚生年金とは|会社員・公務員に上乗せされる2階部分

被保険者の種類(第1号・第2号・第3号)|自分がどれかを早見で判定

公的年金の種類(受け取る給付):老齢年金・障害年金・遺族年金

老齢年金|老後に受け取る年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)

障害年金|病気やけがで生活・仕事が難しくなったときの年金

遺族年金|万一のときに遺族の生活を支える年金

私的年金の種類(上乗せ):iDeCo・企業年金・小規模企業共済・個人年金保険

iDeCo(個人型確定拠出年金)|自分で運用する私的年金

企業年金|会社が用意する上乗せの年金(企業型DC・DB)

国民年金基金|自営業者・フリーランス向けの終身年金

小規模企業共済|個人事業主の退職金制度

個人年金保険|民間保険会社が提供する私的年金

立場別:あなたが受け取れる年金の種類を整理

会社員・公務員が受け取れる年金

自営業・フリーランスが受け取れる年金

専業主婦(主夫)が受け取れる年金

パート・アルバイトが受け取れる年金(厚生年金加入の有無で変わる)

自分の年金の種類を確認する方法

ねんきん定期便で確認する

ねんきんネットで確認する

公的年金シミュレーターで将来額を試算する

年金の種類一覧

日本の年金制度は、大きく分けて「公的年金」と「私的年金」の2種類があります。公的年金は国が運営する社会保障制度で、20歳以上60歳未満の方は原則として全員が加入する仕組みです。

年金は「3階建て」構造とされ、1階が国民年金、2階が厚生年金などの公的年金、3階がiDeCoや企業型DC、個人年金保険などの任意加入の私的年金で構成されます。

一方で私的年金は、公的年金に上乗せして老後資金を準備するための任意加入の制度となっています。

年金制度は「3階建て」の構造でよく説明されます。1階部分が国民年金(基礎年金)、2階部分が厚生年金、3階部分が企業年金やiDeCoなどの私的年金です。このような構造により、働き方やライフスタイルに応じて、受け取れる年金額が変わってきます。

分類年金の種類対象者主な特徴
公的年金(加入制度)国民年金(基礎年金)20歳以上60歳未満の全員全員共通の土台となる年金
厚生年金会社員・公務員国民年金に上乗せされる年金
公的年金(給付の種類)老齢年金高齢になった方老後の生活を支える年金
障害年金病気やけがで障害を負った方障害状態になったときの年金
遺族年金亡くなった方の遺族残された家族の生活を支える年金
私的年金(上乗せ)iDeCo(個人型確定拠出年金)20歳以上65歳未満自分で運用する私的年金
企業年金(企業型DC・DB)企業の従業員会社が用意する上乗せ年金
国民年金基金自営業者など第1号被保険者国民年金に上乗せする年金
小規模企業共済小規模企業の経営者・役員退職金に似た制度
個人年金保険任意保険会社の年金商品
年金の種類一覧表

公的年金の種類(加入する制度):国民年金と厚生年金

公的年金は、加入する制度として「国民年金」と「厚生年金」の2つに分かれています。この2つは、よく建物の「2階建て」にたとえられます。国民年金はすべての人に共通する1階部分、厚生年金は会社員や公務員に上乗せされる2階部分です。

会社員や公務員も、厚生年金だけに加入しているわけではありません。厚生年金に加入すると、自動的に国民年金にも加入する形になります。会社員・公務員は国民年金の第2号被保険者でもあり、保険料は厚生年金保険料として給与から納めるため、国民年金保険料を別途納付する必要はありません。

国民年金(基礎年金)とは|全員共通の土台

国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する制度です。「基礎年金」とも呼ばれ、年金制度の1階部分にあたります。自営業者も会社員も公務員も、全員が共通して加入する土台となる年金です。

保険料は年収に関わらず定額で、令和7年度(2025年度)は月額17,510円となっています。この保険料を納付することで、将来65歳になったときに老齢基礎年金を受け取る権利が得られます。

国民年金の保険料を40年間(480カ月)納めると、満額の老齢基礎年金を受け取れます。納付期間が短い場合は、その分年金額が減額される仕組みです。

厚生年金とは|会社員・公務員に上乗せされる2階部分

厚生年金は、会社員や公務員が加入する年金制度です。国民年金の上に上乗せされる2階部分にあたり、給与の額に応じて保険料と将来の年金額が決まります。

保険料は「標準報酬月額×18.3%」で計算され、事業主と従業員が半分ずつ負担します(労使折半)。たとえば給与が24万円の場合、保険料は約4万4,000円となりますが、実際に従業員が負担するのはその半分の約2万2,000円です。

厚生年金に加入すると、将来は老齢基礎年金に老齢厚生年金が上乗せされます。そのため、国民年金のみに加入している人と比べて、受け取れる年金額が多くなります。

被保険者の種類(第1号・第2号・第3号)|自分がどれかを早見で判定

国民年金の加入者は、働き方や立場によって「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の3つに分類されます。この区分により、保険料の納め方が異なります。

下記の表で、自分がどの区分に該当するか確認してみましょう。

被保険者の種類対象者保険料の納め方
第1号被保険者自営業者、農業・漁業従事者、学生、フリーランス、無職の人など自分で納付(月額17,510円)
第2号被保険者会社員、公務員(70歳未満)給与から天引き(事業主と折半)
第3号被保険者第2号被保険者に扶養されている配偶者(年収130万円未満)納付不要(配偶者の年金制度が負担)

就職や退職、結婚や離婚などで働き方が変わると、被保険者の区分も変わります。たとえば、会社員(第2号)が退職して自営業になれば第1号に、専業主婦(第3号)がパートで年収130万円を超えれば第1号または第2号になります。

区分が変わったときは手続きが必要です。第2号から第1号に変わる場合は、市区町村の窓口で種別変更の手続きを行いましょう。

公的年金の種類(受け取る給付):老齢年金・障害年金・遺族年金

公的年金は「老後のための年金」というイメージが強いかもしれません。しかし実際には、老後だけでなく、病気やけがで障害を負ったとき、家族が亡くなったときにも年金が支給されます。

公的年金から受け取れる給付は、大きく分けて3種類あります。高齢になったときの「老齢年金」、障害を負ったときの「障害年金」、亡くなったときに遺族が受け取る「遺族年金」です。

老齢年金|老後に受け取る年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)

老齢年金は、65歳になったときから受け取れる年金です。公的年金の中でもっとも一般的なもので、老後の生活を支える柱となります。

老齢年金には「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の2種類があります。国民年金に加入していた人は老齢基礎年金を、厚生年金に加入していた人は老齢基礎年金に老齢厚生年金が上乗せされる形で受け取れます。

年金を受け取るには、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせて10年以上の受給資格期間が必要です。受給開始年齢は原則65歳ですが、希望すれば60歳から繰り上げて受け取ることも、75歳まで繰り下げて受け取ることもできます。

特に、老齢年金はリタイア後の生活を支える軸となる終身年金です。こちらの記事で、直近のデータを参考に平均受給額を解説しています。

障害年金|病気やけがで生活・仕事が難しくなったときの年金

障害年金は、病気やけがで生活や仕事が制限されるようになったときに受け取れる年金です。現役世代でも受給できるため、若い人にとっても重要な保障となります。

障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。病気やけがで初めて医師の診療を受けた日(初診日)に国民年金に加入していた場合は障害基礎年金、厚生年金に加入していた場合は障害厚生年金が支給されます。

障害の程度によって1級・2級・3級に分かれています。障害基礎年金は1級と2級のみですが、障害厚生年金には3級もあります。令和7年度(2025年度)の障害基礎年金は、2級で年額831,700円、1級はその1.25倍です。

障害年金の対象となる障害は、手足の障害だけではありません。がんや糖尿病、心疾患、精神疾患なども含まれます。障害者手帳を持っていなくても受給できる場合があります。

障害年金の受給要件は複雑です。詳しくは、こちらの記事を参考にしてみてください。

遺族年金|万一のときに遺族の生活を支える年金

遺族年金は、国民年金や厚生年金に加入している人が亡くなったときに、その人に生計を維持されていた遺族が受け取れる年金です。残された家族の生活を経済的に支える役割を果たします。

遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があります。亡くなった人が国民年金に加入していた場合は遺族基礎年金、厚生年金に加入していた場合は遺族厚生年金が支給されます(要件を満たせば両方受け取れます)。

遺族基礎年金を受け取れるのは、子のある配偶者または子です。ここでいう子とは、18歳になった年度の3月31日までの子、または20歳未満で障害等級1級・2級の状態にある子を指します。

遺族厚生年金は、遺族基礎年金よりも対象範囲が広く、子のいない配偶者や父母、孫、祖父母も受け取れる場合があります。ただし、優先順位があり、もっとも順位の高い遺族が受給します。

遺族年金は、亡くなられた方と遺族の方に要件が設けられています。詳しくは、こちらの記事を参考にしてみてください。

私的年金の種類(上乗せ):iDeCo・企業年金・小規模企業共済・個人年金保険

公的年金だけでは老後の生活が不安という人も多いでしょう。そこで活用したいのが「私的年金」です。私的年金は、公的年金に上乗せして老後資金を準備できる制度で、国や企業、個人が任意で加入します。

私的年金には大きく分けて「企業年金」と「個人年金」があります。企業年金は会社が掛金を負担する制度で、個人年金は個人が掛金を負担する制度です。

iDeCo(個人型確定拠出年金)|自分で運用する私的年金

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は、自分で掛金を拠出し、自分で運用商品を選んで運用する私的年金です。20歳以上65歳未満の国民年金被保険者であれば、原則として加入できます。

iDeCoの最大の特徴は、拠出時・運用時・受取時の3つの段階で税制優遇があることです。掛金は全額が所得控除の対象となり、運用益は非課税、受け取り時も退職所得控除や公的年金等控除が適用されます。

掛金の上限は加入区分によって異なります。2024年12月の制度改正後、自営業者等は月額68,000円(国民年金基金と合算)、企業年金がない会社員は月額23,000円、企業年金がある会社員・公務員は最大月額20,000円です。

注意点は、原則として60歳まで引き出せないことです。また、運用は自己責任のため、運用成績によっては元本割れする可能性もあります。iDeCoを有効活用する方法に関しては、こちらで詳しく解説しています。

企業年金|会社が用意する上乗せの年金(企業型DC・DB)

企業年金は、会社が従業員の老後のために用意する年金制度です。現在の主流は「企業型確定拠出年金(企業型DC)」と「確定給付企業年金(DB)」の2つです。

企業型DCは、会社が掛金を拠出し、従業員が自分で運用商品を選んで運用する制度です。運用成果によって将来受け取る年金額が変わります。掛金の上限は月額55,000円ですが、DBなど他の企業年金がある場合は調整されます。

一方、DBは将来受け取る給付額があらかじめ決まっている制度です。運用は会社が行うため、従業員は運用リスクを負いません。ただし、運用が悪化すると会社が追加で掛金を拠出する必要があります。

企業年金は会社が掛金を負担するため、従業員にとっては追加の負担なく老後資金を準備できる大きなメリットがあります。ただし、すべての会社に企業年金があるわけではなく、中小企業では導入していないケースも多くあります。

自分の会社に企業年金があるかどうか、どのタイプの企業年金かは、会社の人事部門や総務部門に確認しましょう。企業型DCとDBに関して詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

国民年金基金|自営業者・フリーランス向けの終身年金

国民年金基金は、自営業者やフリーランスなど、国民年金の第1号被保険者が加入できる私的年金です。厚生年金がない自営業者の年金を手厚くするために作られた制度で、終身年金が基本となっています。

掛金の上限は月額68,000円で、iDeCoと合算した金額です。たとえばiDeCoに月額20,000円拠出している場合、国民年金基金には月額48,000円まで拠出できます。

国民年金基金の大きな特徴は、掛金が「社会保険料控除」の対象になることです。iDeCoの「小規模企業共済等掛金控除」とは異なり、生計を一にする配偶者の掛金も控除の対象になります。夫婦で国民年金基金に加入している場合、節税効果がより高くなります。

給付額はあらかじめ確定しているため、将来のライフプランを立てやすいメリットがあります。ただし、一度加入すると原則として任意に解約できない点には注意が必要です。メリットやデメリットなどは、こちらの記事を参考にしてみてください。

小規模企業共済|個人事業主の退職金制度

小規模企業共済は、個人事業主や小規模企業の経営者・役員のための退職金制度です。独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しており、事業を廃業したときや退職したときに共済金を受け取れます。

掛金は月額1,000円から70,000円まで、500円単位で自由に設定できます。掛金は全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となり、年間最大84万円の所得控除が可能です。節税効果が非常に高い制度といえます。

小規模企業共済の特徴は、掛金の範囲内で事業資金を借り入れできる「貸付制度」があることです。無担保・無保証で低金利(年0.9%または1.5%)で借りられるため、急な資金需要にも対応できます。

共済金の受け取り方は、一括・分割・併用から選択できます。一括受け取りは退職所得扱い、分割受け取りは公的年金等の雑所得扱いとなり、税制上の優遇があります。

小規模企業共済はiDeCoや国民年金基金とは別枠で加入できるため、これらを組み合わせることで、より手厚い老後資金の準備が可能です。具体的な活用方法は、こちらの記事も参考にしてみてください。

個人年金保険|民間保険会社が提供する私的年金

個人年金保険は、生命保険会社などが販売する私的年金商品です。契約時に定めた年齢から、年金を受け取ることができます。公的年金や他の私的年金とは異なり、民間の商品であるため、保険会社によって商品内容が異なります。

個人年金保険には、受け取る年金額が確定している「定額年金」と、運用実績によって年金額が変動する「変額年金」があります。また、受け取り期間によって「確定年金」「有期年金」「終身年金」などに分類されます。

個人年金保険の掛金(保険料)は、一定の要件を満たせば「個人年金保険料控除」の対象となります。ただし、控除額には上限があり、所得税で年間最大40,000円、住民税で年間最大28,000円です。iDeCoや小規模企業共済と比べると、税制優遇は限定的といえます。

個人年金保険のメリットは、商品の選択肢が豊富で、自分のニーズに合わせて選べることです。デメリットは、途中解約すると元本割れする可能性が高いこと、保険会社の経営状況によるリスクがあることです。

個人年金保険を検討する際は、他の私的年金制度を優先的に活用したうえで、補完的に利用することをおすすめします。具体的な活用方法は、こちらの記事も参考にしてみてください。

立場別:あなたが受け取れる年金の種類を整理

これまで年金の種類について詳しく見てきましたが、「結局、自分はどの年金を受け取れるの?」と疑問に思う人も多いでしょう。受け取れる年金は、あなたの働き方や立場によって異なります。

このセクションでは、会社員・公務員、自営業・フリーランス、専業主婦(主夫)、パート・アルバイトという4つの立場に分けて、それぞれが受け取れる年金を整理します。

自分がどの立場に当てはまるかを確認し、将来受け取れる年金の全体像を把握しましょう。また、立場によっては追加で加入できる私的年金もあるため、老後資金を充実させるための選択肢も合わせて紹介します。

会社員・公務員が受け取れる年金

会社員や公務員は、厚生年金に加入しているため、公的年金が2階建てになっています。老後には、国民年金(老齢基礎年金)に加えて、厚生年金(老齢厚生年金)を受け取ることができます。

会社に企業年金制度がある場合は、さらに上乗せがあります。企業型確定拠出年金(企業型DC)や確定給付企業年金(DB)があれば、退職後にこれらの年金も受け取れます。企業年金の有無や種類は、勤務先の人事部門に確認しましょう。

さらに、個人でiDeCoに加入することもできます。企業年金がない場合は月額23,000円まで、企業年金がある場合は最大月額20,000円(2024年12月制度改正後)まで拠出できます。

自営業・フリーランスが受け取れる年金

自営業者やフリーランスは、国民年金のみに加入しているため、公的年金は1階建てです。老後に受け取れるのは老齢基礎年金のみで、40年間満額で保険料を納めても年額約83万円(令和7年度)です。厚生年金がない分、会社員と比べて年金額が少なくなります。

自営業者が活用できる私的年金には、iDeCo、国民年金基金、小規模企業共済があります。iDeCoと国民年金基金は合わせて月額68,000円まで拠出でき、小規模企業共済は別枠で月額70,000円まで拠出できます。

小規模企業共済は退職金制度、国民年金基金は終身年金、iDeCoは運用次第で増やせる年金という特徴があります。これらを組み合わせることで、会社員と同等かそれ以上の老後資金を準備することも可能です。

自営業者・フリーランスは、公的年金が少ない分、私的年金を積極的に活用し、計画的に老後資金を準備することが大切です。年金を増やす具体的な方法に関しては、こちらの記事を参考にしてみてください。

専業主婦(主夫)が受け取れる年金

会社員や公務員の配偶者で、年収130万円未満(一定の条件下では106万円未満)の専業主婦(主夫)は、国民年金の第3号被保険者です。保険料の負担なく国民年金に加入しているため、老後には老齢基礎年金を受け取れます。

ただし、第3号被保険者として受け取れるのは老齢基礎年金のみです。厚生年金はないため、配偶者が亡くなった場合に自分の年金だけでは生活が厳しくなる可能性があります。遺族厚生年金を受け取れる場合もありますが、子がいない場合など受給できないケースもあります。

専業主婦(主夫)でも、iDeCoに加入して老後資金を準備することができます。掛金の上限は月額23,000円で、掛金は全額が所得控除の対象になります。ただし、第3号被保険者本人は所得がないため、配偶者が控除を受けることはできません。

専業主婦(主夫)は、将来の年金が少なくなりがちなため、iDeCoの活用や、働いて厚生年金に加入することを検討すると良いでしょう。

パート・アルバイトが受け取れる年金(厚生年金加入の有無で変わる)

パート・アルバイトで受け取れる年金は、厚生年金に加入しているかどうかで大きく異なります。

「フルタイムの4分の3以上(週30時間以上かつ月15日以上など)働いている場合、または短時間労働者として一定の条件を満たす場合は、厚生年金に加入します。2024年10月からは、従業員51人以上の企業で以下の全てを満たすと加入対象です。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上
  2. 月額賃金が88,000円以上
  3. 2ヶ月を超える雇用見込みがある
  4. 学生でない

厚生年金に加入すれば、会社員と同じく老齢基礎年金と老齢厚生年金を受け取れます。保険料は給与から天引きされ、会社が半分を負担してくれます。将来の年金が増えるだけでなく、障害年金や遺族年金も手厚くなります。

上記の条件を満たさない場合は、国民年金の第1号被保険者として自分で保険料を納めます。老後に受け取れるのは老齢基礎年金のみで、障害年金・遺族年金も基礎年金のみです。

パート・アルバイトで厚生年金に加入できる場合は、将来の年金を増やすチャンスです。手取りは減りますが、長期的に見れば加入するメリットが大きいといえます。

自分の年金の種類を確認する方法

これまで年金の種類について詳しく見てきましたが、実際に自分がどの年金に加入していて、将来いくら受け取れるのかを確認する方法を知っておくことが重要です。

年金記録の確認には、主に3つの方法があります。毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」、インターネットでいつでも確認できる「ねんきんネット」、そして簡単に将来額を試算できる「公的年金シミュレーター」です。

ねんきん定期便で確認する

ねんきん定期便は、国民年金や厚生年金に加入している人全員に、毎年誕生月に日本年金機構から送付される書類です。これまでの年金加入履歴や保険料納付状況、将来受け取れる年金の見込み額が記載されています。

通常ははがき形式ですが、35歳・45歳・59歳の節目の年には、全期間の詳細な加入記録が記載された封書が届きます。50歳未満の人には現時点までの加入実績に基づく年金額が、50歳以上の人には現在の条件で60歳まで加入した場合の年金見込額が記載されます。

ねんきん定期便では、まず直近1年間(封書の場合は全期間)の納付状況を確認しましょう。「未納」や「未加入」がないか、転職時の記録が正しく反映されているかをチェックします。記録に誤りがあれば、同封の「年金加入記録回答票」で訂正を依頼できます。

ねんきん定期便は、老後生活を具体的にイメージするうえで役立ちます。詳しくは、こちらの記事も参考にしてみてください。

ねんきんネットで確認する

ねんきんネットは、日本年金機構が運営するインターネットサービスで、パソコンやスマートフォンから24時間いつでも自分の年金記録を確認できます。ねんきん定期便よりも約1ヶ月早く最新情報が反映されるため、より早く記録を確認できます。

ねんきんネットでは、年金加入履歴や保険料納付状況の確認、将来の年金見込額の試算、電子版ねんきん定期便のダウンロードなどができます。特に便利なのが年金見込額の試算機能で、今後の働き方や受給開始年齢を変えた場合の年金額をシミュレーションできます。

登録方法は2つあります。マイナンバーカードを持っている場合は、マイナポータルから簡単に連携できます。マイナンバーカードがない場合は、日本年金機構のウェブサイトから新規登録を行います。ねんきん定期便に記載されている「アクセスキー」があれば即時にユーザIDが発行され、なければ約5営業日で郵送されます。

ねんきんネットはいつでも確認できる利便性の高さが魅力です。具体的な活用方法は、こちらの記事を参考にしてみてください。

公的年金シミュレーターで将来額を試算する

公的年金シミュレーターは、厚生労働省が提供する年金試算ツールで、働き方や暮らし方の変化に応じて将来の年金額を簡単に試算できます。IDやパスワードの登録が不要で、個人情報も記録・保存されないため、気軽に利用できます。

2022年4月以降に送付されたねんきん定期便には、公的年金シミュレーターにアクセスするための二次元コードが記載されています。スマートフォンでこのコードを読み取り、生年月日を入力するだけで、過去の年金記録が自動で反映され、すぐに試算結果が表示されます。

試算画面では、今後の年収、就労完了年齢、受給開始年齢などをスライドバーで簡単に変更でき、働き方を変えた場合や繰上げ・繰下げ受給した場合の年金額をすぐに確認できます。50歳未満の人でも将来の年金見込額を把握できるため、老後の生活設計に役立ちます。

ただし、公的年金シミュレーターは簡易試算を目的としており、実際の年金額とは必ずしも一致しません。より正確な金額を確認したい場合は、ねんきんネットを利用しましょう。

この記事のまとめ

この記事では、年金の種類を「公的年金(国民年金・厚生年金)」と「私的年金」に分け、公的年金はさらに老齢・障害・遺族の3給付として整理しました。次は、ねんきん定期便やねんきんネットで自分の加入状況を確認し、働き方に応じた上乗せ(iDeCoや企業年金等)を検討しましょう。障害年金・遺族年金は詳細記事への内部リンクで要件と手続きを確認し、不安が残る場合は投資のコンシェルジュの無料相談も活用してください。

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柴田充輝

金融系ライター

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

関連する専門用語

国民年金

国民年金とは、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が原則として加入しなければならない、公的な年金制度です。自営業の人や学生、専業主婦(夫)などが主に対象となり、将来の老後の生活を支える「老齢基礎年金」だけでなく、障害を負ったときの「障害基礎年金」や、死亡した際の遺族のための「遺族基礎年金」なども含まれています。毎月一定の保険料を支払うことで、将来必要となる生活の土台を作る仕組みであり、日本の年金制度の基本となる重要な制度です。

厚生年金

厚生年金とは、会社員や公務員などの給与所得者が加入する公的年金制度で、国民年金(基礎年金)に上乗せして支給される「2階建て構造」の年金制度の一部です。厚生年金に加入している人は、基礎年金に加えて、収入に応じた保険料を支払い、将来はその分に応じた年金額を受け取ることができます。 保険料は労使折半で、勤務先と本人がそれぞれ負担します。原則として70歳未満の従業員が対象で、加入・脱退や保険料の納付、記録管理は日本年金機構が行っています。老後の年金だけでなく、障害年金や遺族年金なども含む包括的な保障があり、給与収入がある人にとっては、生活保障の中心となる制度です。

公的年金

公的年金には「国民年金」と「厚生年金」の2種類があり、高齢者や障害者、遺族が生活を支えるための制度です。この制度は、現役で働く人たちが納めた保険料をもとに、年金受給者に支給する「世代間扶養」の仕組みで成り立っています。 国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する制度です。保険料を一定期間(原則10年以上)納めると、65歳から老齢基礎年金を受け取ることができます。また、障害を負った場合や生計を支える人が亡くなった場合には、障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取ることができます。 厚生年金は、会社員や公務員が対象の制度で、国民年金に追加で加入する形になります。保険料は給与に応じて決まり、支払った分に応じて将来の年金額も増えます。そのため、厚生年金に加入している人は、国民年金だけの人よりも多くの年金を受け取ることができ、老齢厚生年金のほかに、障害厚生年金や遺族厚生年金もあります。 公的年金の目的は、老後の生活を支えるだけでなく、病気や事故で障害を負った人や、家計を支える人を亡くした遺族を支援することにもあります。財源は、加入者が納める保険料と税金の一部で成り立っており、現役世代が高齢者を支える「賦課方式」を採用しています。しかし、少子高齢化が進むことで、この仕組みを今後も維持していくことが課題となっています。公的年金は、すべての国民が支え合い、老後の安心を確保するための重要な制度です。

私的年金

私的年金とは、公的年金(国民年金や厚生年金)とは別に、個人や企業が自主的に積み立てて将来の老後資金を準備する制度のことです。企業が従業員のために導入する企業年金や、個人が任意で加入する個人型年金(iDeCoなど)が代表的な例です。 私的年金は、公的年金だけでは不足しがちな老後の生活費を補う目的で利用され、積立金の運用によって将来受け取る年金額が変動するものもあります。加入や積立、受給の方法には多様性があり、税制優遇が受けられる制度も多く存在します。老後資金の「自助努力」の一環として重要視されており、将来の生活設計において欠かせない選択肢の一つです。

基礎年金

基礎年金とは、日本の公的年金制度の土台となる年金で、20歳から60歳までのすべての人が加入する国民年金により将来受け取れる年金を指します。会社員や公務員など厚生年金に加入している人も、まずこの基礎年金を共通部分として受け取ったうえで、勤め先を通じて上乗せされる年金を受け取ります。 支給開始年齢は原則65歳で、保険料を納めた期間に応じて受取額が決まり、未納期間が多いと将来の年金額が減る仕組みです。このため、老後の生活資金の基礎をつくる大切な制度として、若いうちから保険料を継続して納めることが重要になります。

老齢年金

老齢年金とは、一定の年齢に達した人が、現役時代に納めた年金保険料に基づいて受け取ることができる公的年金のことをいいます。基本的には、日本の年金制度における「老後の生活を支えるための給付」であり、国民年金から支給される老齢基礎年金と、厚生年金から支給される老齢厚生年金の2つがあります。 国民年金に加入していたすべての人が対象となるのが老齢基礎年金で、会社員や公務員など厚生年金に加入していた人は、基礎年金に加えて老齢厚生年金も受け取ることができます。原則として65歳から支給されますが、繰上げや繰下げ制度を利用することで、受け取り開始年齢を60歳から75歳まで調整することも可能です。老齢年金は、長年の働きと保険料の積み重ねに対して支払われる、生活設計の中心となる制度です。

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