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持株会で保有している自社株をNISA口座に移管できますか?

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2025/09/09 09:01


女性

30代

question

会社の持株会を通じて自社株を積み立てていますが、この株式をNISA口座に移すことは可能でしょうか?もし移管ができる場合は、具体的な手続きや、移管時の注意点について教えて下さい。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

持株会を通じて購入した自社株を、そのままNISA口座に移管することはできません。これは、持株会の株式が会社指定の信託銀行や証券会社で一括管理されており、一般の証券口座やNISA口座とは異なる仕組みで扱われているためです。NISAは購入時点で専用口座を通じて取引することが前提の制度なので、すでに保有している株式を後から移すことは制度上できません。

ただし、代わりの方法はあります。持株会での積立を続けながら、別途開設したNISA口座で自社株を市場から買い直すことは可能です。この方法ならNISA枠を使って非課税で保有できます。ただし、自社株に資産を集中させるのはリスクが高いため、NISAでは投資信託や他の株式を組み合わせて分散投資をするのが望ましいでしょう。

税制面の違いも理解が必要です。持株会で保有している株式については、配当金や売却益に通常どおり約20%の税金がかかります。一方、NISA口座で保有した株式や投資信託から得られる配当や売却益は、非課税になります。したがって、持株会は福利厚生として活用しつつ、NISA口座は分散投資や自社株の追加購入に充てるのが現実的です。

まとめると、持株会の株式を直接NISAに移すことはできません。しかし、NISAの仕組みを別途活用することで、税制優遇を受けながら効率的に資産形成を進めることが可能です。

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持株会

持株会とは、企業の従業員が自社の株式を計画的に購入し、長期的に保有することを目的とした制度です。多くの企業が従業員の資産形成を支援するために導入しており、給与天引きで少額から積立投資が可能です。通常、企業は奨励金を支給することで従業員の購入を促し、株式の安定的な保有を図ります。従業員にとっては、奨励金によるリターンの向上や、長期的な株価上昇の恩恵を受ける機会がある一方、株価下落のリスクも伴います。また、企業側にとっては従業員の経営参画意識を高めるメリットがあります。持株会の制度は企業ごとに異なり、加入条件や奨励金の有無、売却の制限などが定められています。長期的な資産形成の一環として活用されることが多く、日本企業では広く普及している制度の一つです。

移管

移管とは、保有している金融商品や資産を、ある金融機関から別の金融機関へ移すことを指します。たとえば、株式や投資信託をある証券会社から別の証券会社に移す場合や、確定拠出年金(iDeCo)を転職に伴って新しい管理機関に移す場合などが代表例です。 移管を行うことで、資産を売却することなく新しい口座へそのまま引き継ぐことができるため、課税を避けながら取引環境を変えることができます。資産運用の観点では、手数料の安い金融機関に移すことでコストを削減したり、より便利なサービスを利用したりする目的で活用されます。投資初心者にとっては、「自分の持っている株や投信を、売らずにそのまま別の口座へ移すこと」と理解するとわかりやすいでしょう。

信託銀行

信託銀行とは、銀行業務に加えて信託業務を行う金融機関のことで、資産の管理・運用・承継を専門的に取り扱う。個人向けには遺言信託や資産承継のサポート、法人向けには年金信託や不動産管理などを提供する。特に、富裕層に対する資産保全や相続対策の面で重要な役割を果たし、長期的な資産管理の手段として活用される。信託契約を通じて、顧客の資産を安全に管理し、特定の目的に沿った資産運用が可能となる。

NISA

NISAとは、「少額投資非課税制度(Nippon Individual Saving Account)」の略称で、日本に住む個人が一定額までの投資について、配当金や売却益などにかかる税金が非課税になる制度です。通常、株式や投資信託などで得られる利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を使えばその税金がかからず、効率的に資産形成を行うことができます。2024年からは新しいNISA制度が始まり、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを併用できる仕組みとなり、非課税期間も無期限化されました。年間の投資枠や口座の開設先は決められており、原則として1人1口座しか持てません。NISAは投資初心者にも利用しやすい制度として広く普及しており、長期的な資産形成を支援する国の税制優遇措置のひとつです。

配当(配当金)

配当とは、会社が得た利益の一部を株主に分配するお金のことをいいます。企業は利益を出したあと、その一部を将来の投資に使い、残った分を株主に還元することがあります。このときに支払われるお金が配当金です。株を持っていると、持ち株数に応じて定期的に配当金を受け取ることができます。多くの場合、年に1回または2回支払われ、企業によって金額や支払い時期は異なります。配当は企業からの「お礼」のようなもので、株を長く持ち続ける理由の一つになることがあります。

分散投資

分散投資とは、資産を安全に増やすための代表的な方法で、株式や債券、不動産、コモディティ(原油や金など)、さらには地域や業種など、複数の異なる投資先に資金を分けて投資する戦略です。 例えば、特定の国の株式市場が大きく下落した場合でも、債券や他の地域の資産が値上がりする可能性があれば、全体としての損失を軽減できます。このように、資金を一カ所に集中させるよりも値動きの影響が分散されるため、長期的にはより安定したリターンが期待できます。 ただし、あらゆるリスクが消えるわけではなく、世界全体の経済状況が悪化すれば同時に下落するケースもあるため、投資を行う際は目標や投資期間、リスク許容度を考慮したうえで、計画的に実行することが大切です。

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