夫婦で共同名義の銀行口座や証券口座を作ることはできますか?
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2025/08/15 08:42
男性
60代
日本で夫婦が共同名義の銀行口座や証券口座を開設することは可能でしょうか?国内金融機関での取扱状況や、共同名義が認められるケース、資金の出所や贈与税の扱い、相続や解約時の手続き、海外口座との違いなども含めて教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
日本では、夫婦が共同名義で銀行口座や証券口座を開設することは、基本的にほとんどの金融機関で認められていません。銀行口座は個人名義が原則で、相続財産や共有不動産の管理など特別な事情がある場合に限り、ゆうちょ銀行や一部の信用金庫などで「共有口座」に近い形を作れる例がありますが、あくまで例外的な取扱いです。
証券口座についても、国内の証券会社では1口座=1名義が原則です。共同運用をしたい場合は、それぞれが別々に口座を開設し、資金や取引内容を共有管理する形が一般的です。海外の一部証券会社では「Joint Account(共同名義口座)」が利用できますが、日本国内とは制度や税務上の扱いが異なります。
また、共同名義とする場合には、資金の出所が夫婦それぞれに明確でないと「贈与」とみなされ、贈与税の対象になる可能性があります。さらに、口座解約や死亡時の相続手続きでは、持分割合や権利関係の証明が必要になり、スムーズに手続きできない場合もあります。
共同名義口座を検討する際は、実務上の可否だけでなく、税務や相続の影響も踏まえて、金融機関や税理士に事前相談することをおすすめします。
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関連する専門用語
共同名義口座
共同名義口座とは、2人以上の名義人が連名で開設する銀行口座のことで、家族や夫婦、ビジネスパートナーなどが資金を共有して管理する際に利用されます。この口座では、名義人それぞれが預金の引き出しや入金などの手続きを行うことができる場合が多く、生活費の管理や共通の目的資金の運用などに役立ちます。 ただし、名義人間での資金の持分や引き出しの権利について明確にしておかないと、トラブルになることもあります。また、相続や税務の面でも扱いが複雑になることがあるため、共同名義にする際は事前にルールを決めておくことが大切です。
証券口座
証券口座とは、株式や投資信託、債券、ETF(上場投資信託)などの金融商品を売買・保有するために証券会社に開設する口座のことを指します。証券口座には、株式の取引を行う「一般口座」や「特定口座」、税制優遇を受けられる「NISA口座」などがあり、投資目的に応じて選択できます。 証券口座を通じて、投資家は国内外の金融市場にアクセスし、資産運用を行うことが可能になります。特定口座(源泉徴収あり)を選択すると、証券会社が税金の計算と納税を代行してくれるため、確定申告の手間を省くことができます。一方、NISA口座では一定額までの投資利益が非課税となるメリットがあります。 なお、iDeCo(個人型確定拠出年金)口座も投資信託などを運用できる点では共通していますが、年金専用の制度であり、60歳まで引き出せないなどの制約があるため、一般的な証券口座とは区別されます。投資を始める際には、自身の投資目的や税制面を考慮し、適切な口座を選ぶことが重要です。
贈与税
贈与税とは、個人が他の個人から金銭・不動産・株式などの財産を無償で受け取った際に、その受け取った側(受贈者)に課される税金です。通常、年間110万円の基礎控除を超える贈与に対して課税され、超過分に応じた累進税率が適用されます。 この制度は、資産の無税移転を防ぎ、相続税との整合性を保つことを目的として設けられています。特に、親から子へ計画的に資産を移転する際には活用されることが多く、教育資金や住宅取得資金などに関しては、一定の条件を満たすことで非課税となる特例もあります。 なお、現在は「暦年課税」と「相続時精算課税」の2制度が併存していますが、政府は近年、相続税と贈与税の一体化を含めた制度改正を検討しており、将来的に制度の選択肢や非課税枠、課税タイミングが見直される可能性があります。 こうした背景からも、贈与税は単なる一時的な贈与の問題にとどまらず、長期的な資産承継や相続対策の設計に深く関わる重要な制度です。税制の動向を踏まえた上で、専門家と連携しながら最適な活用方法を検討することが求められます。
持分割合
持分割合とは、ある資産や事業、法人などに対して、各所有者が保有している権利や出資の割合を示す数値のことです。例えば、会社の株式を100株発行しているうち、自分が30株を保有していれば、持分割合は30%となります。 持分割合は、配当や議決権の割合、清算時の残余財産の分配比率など、所有者としての経済的・法的な権利を決める重要な基準となります。資産運用や企業経営では、持分割合を理解しておくことで、収益配分や意思決定への影響度を正しく把握できます。