個人に資産運用を任せるか迷っています。後でトラブルにならないために注意点があれば教えてください。
個人に資産運用を任せるか迷っています。後でトラブルにならないために注意点があれば教えてください。
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2024/12/21 00:30
男性
60代
資産運用を検討していますが、様々な情報があり難しいので、金融機関に任せようかと考えていました。しかし最近、個人で資産運用の代行をしているという金融に詳しそうな方と出会いました。実績も豊富で話もきちんとしているので信用できそうなのですが、ちょっと不安があります。なにか注意すべきポイントはありますか?
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
資産運用を他人に一任する際は、まず相手が金融商品取引業(投資運用業または投資助言・代理業)として金融庁に正式登録されているかを確認してください。登録番号は金融庁の「登録業者リスト」で公開されており、掲載がなければ無登録営業となり違法です。無登録業者に資金を預けると、行政処分や投資者保護基金の対象外となり、トラブル時に損失を回復する手段が極めて限られます。
個人で投資運用業の登録を維持するには、自己資本や内部管理体制、コンプライアンス責任者の設置など高いハードルが課されるため、実務上は事実上不可能です。「高利回り保証」「紹介制」「実績豊富」などの文言でも、登録が確認できなければきっぱり断りましょう。悪質な場合は詐欺に発展する恐れがあるため、金融庁や警察の相談窓口に連絡することを検討してください。
プロに任せる場合は、証券会社のファンドラップや投資一任口座、ロボアドバイザーなど、金融商品取引法の枠組みで運営される正規サービスを選ぶと安心です。これらは分別管理や投資者保護基金が整備され、定期的な運用報告も義務付けられています。費用を抑えつつ助言だけ受けたい場合は、登録済みの独立系ファイナンシャル・アドバイザー(IFA)へ相談する方法が有効です。IFAは資産を預からず、商品選定や売買執行を仲介するため透明性が高く、手数料体系も明確です。
いずれのサービスを選ぶにせよ、①登録番号の有無、②手数料の内訳と水準、③運用報告の頻度と内容、④リスク説明の妥当性――この四点を必ず確認することが、安全で納得感のある資産運用への近道です。
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金融商品取引業
金融商品取引業とは、株式や投資信託、債券、デリバティブなどの金融商品を取り扱って、売買や仲介、運用のアドバイスなどを行う事業のことです。証券会社や投資顧問会社、資産運用会社などがこの業務を担っており、金融庁の登録を受けることで営業が認められます。 この制度は、投資家が安心して金融商品を利用できるようにするためのもので、事業者には厳格なルールと義務が課されています。投資初心者にとっては、信頼できる金融商品取引業者を選ぶことが、資産運用を安全に始める第一歩となります。
金融庁
金融庁とは、日本の金融システムの安定や利用者の保護を目的として、銀行、証券会社、保険会社などの金融機関を監督・指導する国の機関です。金融商品やサービスが安全で公正に提供されるようにルールを整備したり、不正な取引がないかをチェックしたりする役割を担っています。 また、投資家を守るための制度設計や、金融商品取引業者の登録・監督も行っています。金融庁がしっかりと機能していることで、私たちは安心して銀行を利用したり、資産運用を始めたりすることができるのです。
ファンドラップ
ファンドラップは、金融機関が顧客から資産運用を一任され、顧客の目標やリスク許容度に応じてポートフォリオを構築・管理するサービスです。顧客の資産を複数の投資信託やETFなどに分散投資し、運用を行います。運用内容や資産配分の調整(リバランス)は専門家が行い、定期的な運用状況の報告も提供されます。 主に、初心者や忙しい投資家が利用することが多く、手数料はファンドラップ・フィーとして一括で支払う形式が一般的です。この手数料には運用管理費やアドバイス料が含まれます。
投資者保護基金
投資者保護基金とは、証券会社が破綻した際に顧客の現金預り金と株式・投資信託などの有価証券を合算して1社あたり1人最大1000万円まで弁済する公的補償制度です。信用取引の保証金や先物・オプション取引の証拠金などデリバティブ関連資産は対象外で、弁済手続きには一定の時間を要します。 ちなみに、銀行や信用金庫の預金は預金保険機構が保護しており、普通・定期預金は元本と利息を合わせて1金融機関あたり1人最大1000万円、決済用預金は全額が対象です。守られる資産の種類と補償枠が異なる点を把握しておきましょう。
ロボアドバイザー(ロボアド)
ロボアドバイザーとは、投資家のリスク許容度や運用目的に応じて、自動的に資産配分や投資商品を提案・運用するサービスです。利用者は、いくつかの質問に答えるだけで最適なポートフォリオの提案を受けることができ、少額からでも投資を始められるのが特徴です。 ロボアドバイザーには、「提案型(アドバイス型)」と「運用型(投資一任型)」の2種類があります。提案型は、投資家に適したポートフォリオを提案するものの、実際の運用は投資家自身が行います。一方、運用型は、提案だけでなく資産運用もロボアドバイザーが自動で行い、定期的なリバランスも実施します。 主にインデックス運用を中心としたバランス型の商品が提供され、現代ポートフォリオ理論(MPT)を活用した分散投資が行われます。そのため、個別株の選定や細かい資産管理には向いていません。また、投資家の保有資産全体を考慮した包括的なアドバイスを受けることができない点に注意が必要です。 ロボアドバイザーのメリットとして、投資初心者でも簡単に分散投資ができること、感情に左右されない合理的な運用が可能であること、対面の投資アドバイザーと比較して低コストで運用できることが挙げられます。一方で、一定の手数料がかかること、投資家が細かくカスタマイズできないこと、相場急変時の柔軟な対応が難しいことがデメリットとして存在します。 それでも、投資初心者や手間をかけずに資産運用を始めたい人にとって、ロボアドバイザーは手軽に利用できるサービスとして人気を集めています。
独立系アドバイザー(IFA)
IFAとは、Independent Financial Advisorの略で、日本語では「独立系フィナンシャルアドバイザー」と呼ばれる資産運用の専門家を指す。内閣総理大臣より金融商品仲介業の登録を受け、1つ以上の証券会社と業務委託契約を締結し、投資家に対して資産運用のアドバイス業務や金融商品の仲介を行う。



