楽天生命の生命保険である「スーパー終身保険」の特徴は?
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2025/07/23 08:31
男性
30代
楽天生命の生命保険「スーパー終身保険」は、保険料が割安でポイントも貯まるとうたわれています。低解約返戻金型によるリスクやポイント還元の実質効果、払い込み中に解約した場合のデメリット、終身保障の確実性はどう評価すべきでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
楽天生命の生命保険「スーパー終身保険」は、保険料払込期間中の解約返戻金を通常水準の約70%に抑える低解約返戻金型を採用し、そのぶん保険料を割安に設定しています。終身保障を確保しながら月額コストを抑えたい人には有効ですが、払込期間中に解約すると元本割れしやすく、短期利用には適しません。
楽天ID連携で毎月の保険料の1%、楽天カード払いでさらに1%の楽天ポイントが付与され、貯まったポイントを保険料に充当できます。実質的に約2%の還元を継続的に受けられるため、楽天経済圏で日常的に買い物をするほどメリットが大きくなります。
ただし、ポイント付与は払込完了後は停止し、利用実績によっては還元率が変動する場合もあるため、家計への寄与額を試算してから加入することが大切です。また、払込期間終了後は解約返戻率が100%を超え、老後資金の一部として引き出す選択肢もありますが、運用利回りは予定利率次第で大きくは増えません。
楽天ポイントによる実質コストダウンと中長期の保障・資産形成効果を総合的に比較し、自身の支出余力と解約予定の有無を把握したうえで判断してください。
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低解約返戻金型終身保険
低解約返戻金型終身保険とは、保険期間が一生涯続く終身保険の一種で、一定期間内に解約した場合の返戻金(契約を途中でやめた際に受け取れるお金)が通常の終身保険よりも低く設定されている保険です。主に保険料を安く抑えるための仕組みで、長期間継続することを前提に作られています。 保険会社にとっては途中解約による支出が少ないため、その分保険料を割安にすることができるというメリットがあります。短期間で解約すると大きく元本割れしてしまうため、長期的な保障や資産形成を目的とした人向けの商品です。終身保障がありながら、支払い負担を抑えたいという人に選ばれることがあります。
解約返戻金
解約返戻金とは、生命保険などの保険契約を途中で解約したときに、契約者が受け取ることができる払い戻し金のことをいいます。これは、これまでに支払ってきた保険料の一部が積み立てられていたものから、保険会社の手数料や運用実績などを差し引いた金額です。 契約からの経過年数が短いうちに解約すると、解約返戻金が少なかったり、まったく戻らなかったりすることもあるため、注意が必要です。一方で、長期間契約を続けた場合には、返戻金が支払った保険料を上回ることもあり、貯蓄性のある保険商品として活用されることもあります。資産運用やライフプランを考えるうえで、保険の解約によって現金化できる金額がいくらになるかを把握しておくことはとても大切です。
保険料払込期間
保険料払込期間とは、契約者が保険会社に対して保険料を支払い続ける必要がある期間のことです。この期間が終わるまでは、保険契約を維持するために定期的な保険料の支払いが求められます。払込期間には、「終身払い」と呼ばれる一生涯支払い続けるタイプと、「有期払い」といって一定の年齢や年数までで支払いを終えるタイプがあります。 有期払いの場合、払込期間が終了しても保障は継続することが多く、将来の支出を軽減する目的で選ばれることもあります。一方で、払込期間が短いほど、月々の保険料は高くなる傾向があります。保険を選ぶ際には、保障内容だけでなく、支払い負担やライフプランに合った払込期間を考慮することが大切です。
予定利率
予定利率は、生命保険会社が保険契約者に対してあらかじめ約束する運用利回りのことです。これは保険会社が保険料を計算する際に用いる重要な指標の一つで、契約者から払い込まれた保険料を運用して得られると予想される運用利回りを表します。 予定利率は保険料の設定に大きな影響を与えます。予定利率が高い場合は保険料が安くなり、低い場合は高くなります。これは、高い予定利率では将来の運用によるリターンを多く見込めるため、保険料を低く抑えることができるからです。 予定利率の決定方法は、まず金融庁が国債の利回りなどを参考に「標準利率」を設定し、その後各保険会社が標準利率を基準に自社の状況を反映して決定します。 予定利率には特徴があり、契約時点の率が適用され、基本的には支払い終了時や更新時まで同率で変わりません。バブル経済期には高い予定利率の保険が多く販売され、これらは「お宝保険」と呼ばれています。近年は低金利環境により、予定利率は低下傾向にあります。 保険料の計算には予定利率以外にも、予定死亡率(性別、年齢別に想定される死亡率)や予定事業費率(保険会社の運営に必要な経費の割合)も影響します。これら3つの要因を合わせて「予定基礎率」と呼びます。
終身保障
終身保障とは、一生涯にわたって続く保障のことを指します。保険や共済の分野では、契約者が亡くなるまで保障が続くタイプのプランに使われる言葉です。たとえば、終身保険は加入者が何歳で亡くなっても必ず死亡保険金が支払われる仕組みであり、遺族への経済的な備えとして活用されます。また、医療保障や介護保障に終身型が設定されている場合には、年齢によって保障が打ち切られることなく、生涯にわたってサポートが続くという安心感があります。老後の資金計画や相続対策の一環として選ばれることが多いのも特徴です。