東証グロース市場250指数にはどのような特徴がありますか?また投資信託やETFはありますか?
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2025/09/09 09:01
男性
30代
「東証グロース市場250指数」という指数を最近知りました。この指数はどのような会社が対象になっているのか、どんな特徴があるのかが気になります。また、この指数に連動する投資信託やETFはあるのでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
東証グロース市場250指数は、東京証券取引所の「グロース市場」に上場する企業の中から、代表的な250銘柄を集めた株価指数です。グロース市場は、将来の成長が期待される新興企業を中心としており、TOPIXや日経平均のような大型株とは性質が異なります。スタートアップやベンチャー企業が多いため、値動きが大きくなりやすい一方で、成長の可能性を取り込めるという特徴があります。
この指数は、単に全銘柄を網羅するのではなく、時価総額や流動性に基準を設けて銘柄を選んでいます。そのため、市場を代表する企業群の動きを把握しやすく、グロース市場全体の雰囲気をつかむ指標として活用できます。言い換えれば、グロース市場の「代表選手」を集めたイメージです。
投資方法としては、この指数に連動するETF(上場投資信託)が既に上場しており、個別銘柄を選ばずに指数全体に投資することが可能です。さらに、一部の投資信託も同指数をベンチマークにして運用されているため、少額から分散投資を始めたい方にも利用しやすい選択肢となっています。
ただし、新興市場に投資する場合は注意も必要です。株価が短期間で大きく動く可能性があるため、安定的な値動きを期待する人には不向きです。一方で、長期的に成長企業の成果を取り込みたいと考える投資家にとっては、ポートフォリオの一部として魅力のある選択肢になり得ます。
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グロース市場
グロース市場とは、東京証券取引所が設けている株式市場のひとつで、特に成長性の高い企業が上場するための市場区分です。主に新興企業やスタートアップが対象となっており、まだ規模は小さいものの将来の事業拡大や革新的なビジネスモデルによって、高い成長が期待される企業が多く上場しています。 グロース市場は2022年に新設され、それまでの「マザーズ市場」や「JASDAQグロース」などを再編する形で誕生しました。この市場に上場している企業は、安定性よりも成長性を重視する傾向があるため、投資家にとってはハイリスク・ハイリターンの投資先とされます。 将来性のある企業に早い段階で投資できる魅力がある一方で、業績の変動や株価の上下も大きいため、慎重な情報収集とリスク管理が求められます。
時価総額
時価総額、株式時価総額とは、ある上場企業の株価に発行済株式数を掛けたものであり、企業価値や規模を評価する際の指標。 時価総額が大きいということは、業績だけではなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味する。
ETF(上場投資信託)
ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。
流動性
流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。
ベンチマーク
ベンチマークとは、特定の目標や標準として用いる指標のことを指し、ビジネス、金融、技術など様々な分野で利用されます。この指標を用いて、パフォーマンスの測定や戦略の効果を評価し、改善点を見つけることができます。特に投資分野においては、ベンチマークはポートフォリオのパフォーマンスを評価するための基準点として活用され、特定の市場指数や同業他社の成績などが用いられます。 たとえば、投資ファンドの管理者は、自身のファンドのパフォーマンスをS&P 500やナスダックなどの市場指数と比較して評価することが多いです。この比較によって、ファンドの戦略が市場全体と比べてどの程度効果的であるか、またはリスクが適切に管理されているかを判断します。 ベンチマークは、透明性と目標設定を促進し、継続的な改善を目指すための重要なツールです。しかし、ベンチマークを選定する際には、その適切性や関連性を慎重に評価する必要があります。適切でないベンチマークを選ぶと、誤った方向性を示すことがあり、結果的にパフォーマンスの誤解を招くことになるためです。したがって、目標とする成果と密接に関連する、かつ実現可能なベンチマークを設定することが極めて重要です。