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【2025年版】おすすめの医療保険を厳選|必要かどうかを判断するポイントや選び方を徹底解説

【2025年版】おすすめの医療保険を厳選|必要かどうかを判断するポイントや選び方を徹底解説

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執筆者:

公開:

2025.07.30

更新:

2025.09.11

基礎知識生命保険

民間の医療保険は、公的医療保険では補えない費用に備えるための制度です。たとえば、差額ベッド代や先進医療の費用など、公的保険の対象外となる支出に対応できます。生命保険各社は、入院給付金や手術給付金の設計に柔軟性を持たせながら、高額治療にも対応できる保障内容を用意しています。

本記事では、医療保険に加入するメリットや費用とのバランスを整理し、「医療保険が本当に必要かどうか」を判断するための具体的な視点を提供します。

サクッとわかる!簡単要約

この記事を読むことで、医療保険に加入するメリットや必要性、検討時に押さえておきたいポイントを把握できます。保障内容だけでなく、保険料とのバランスを重視すべき理由や、三大疾病無制限特約・女性疾病特約の必要性をライフステージごとに判断する視点も得られます。最終的には、自分に合った保障条件が明確になり、医療保険の見直しや新規加入の検討をスムーズに進められるようになります。

目次

2025年最新版|今選ばれている医療保険を徹底比較

チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」

SBI生命「SBI生命の終身医療保険Neo」

はなさく生命「はなさく医療」

ライフネット生命「終身医療保険 じぶんへの保険3」

ライフネット生命「定期医療保険 じぶんへの保険Z」

オリックス生命「医療保険CURE Next [キュア・ネクスト]」

メディケア生命「新メディフィットA(エース)」

そもそも医療保険とは

医療保険とは?基本の仕組み

終身型医療保険と定期型医療保険の選び方

入院給付金の適正額

医療保険とがん保険の違い

医療保険に加入するメリット

差額ベッド代や先進医療費へ対応できる

収入減少リスクのカバー

精神的な安心感の確保

持病があっても入れる商品がある

医療保険に加入するデメリット

保険料の支払い負担が発生する

使わなければ掛け捨て

失敗しない医療保険選びのポイント

保障内容の選び方

特約の選び方

保険料の考え方

医療保険選びでよくある失敗パターンと対策

保障の重複による無駄

保障不足のリスク

保険料の払いすぎ

医療保険がいらない人の特徴

年代別・ライフステージ別の医療保険の選び方

20代の医療保険選び

30代の医療保険選び

40代の医療保険選び

50代の医療保険選び

60代以降の医療保険選び

2025年最新版|今選ばれている医療保険を徹底比較

2025年の医療保険市場では、各社が保障内容の充実や特約の柔軟性を競い合い、多様なニーズに応える商品が次々と登場しています。入院・手術といった基本保障に加え、がんや心疾患、脳血管疾患といった重大疾病への備え、女性特有の疾患をカバーする特約など、選択肢はますます広がっています。

ここでは、人気の高い医療保険を厳選し、それぞれの保障内容や特約構成、保険料設計の特徴を比較できるように整理しています。自身や家族のライフステージや健康リスクに合った商品を見極めるための出発点として、各保険の違いを具体的に把握できる内容になっています。

チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」

チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」は、保険料が一生涯上がりません。病気やケガによる入院・手術などの保障を、終身にわたって受けられます。

項目内容
入院給付日額3,000円〜15,000円(1,000円単位)
支払限度日数30日・60日・120日・365日型から選択
通算支払限度通算1,095日
手術給付金Ⅰ型:入院中10倍・外来5倍、Ⅱ型:入院中20倍・外来5倍、Ⅲ型:約1,000種類の手術を一律5倍
七大生活習慣病対象8大疾病延長入院特約を付加で対応(がん・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎不全・ストレス性疾病)
主な特約特定疾病延長入院特約、8大疾病延長入院特約、先進医療・患者申出療養特約、健康還付給付金特約、女性総合疾病特約、退院後通院特約、終身保険特約
契約年齢0歳〜80歳
保険期間終身
保険料払込期間終身・60歳払済・65歳払済
特徴自由設計が可能、日帰り入院から保障、先進医療2,000万円限度、健康還付給付金で掛け捨てではないプランも選択可能

1入院30日型・60日型・120日型・365日型から選べ、ケガや病気のすべての長期入院にも備えられる医療保険です。特定疾病(ガン・心疾患・脳血管疾患)の保障範囲が拡大され、上皮内新生物も保障します。

チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。

SBI生命「SBI生命の終身医療保険Neo」

SBIインシュアランスグループの子会社として、定期保険・医療保険・就業不能保険のシンプルな保険設計と、割安な保険料で高評価を得ています。

項目内容
入院給付日額5,000円〜15,000円(1,000円単位、オンライン申込時)
支払限度日数60日型・120日型から選択
通算支払限度通算1,095日(8大疾病は日数無制限特則適用時は無制限)
手術給付金約1,000種類の手術を保障(入院中・外来とも保障)
七大生活習慣病対象8大疾病支払日数限度無制限特則で対応(がん・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・膵疾患・腎疾患)
主な特約先進医療特約、終身入院一時給付金特約、終身3大疾病一時給付金特約、終身通院特約、終身在宅医療特約、女性疾病入院給付金特約
契約年齢0歳〜80歳
保険期間終身
保険料払込期間終身・60歳払済・65歳払済
特徴優良体料率適用で保険料割安(過去1年禁煙・BMI18.0〜27.0未満)、3大疾病の保障範囲が広い(上皮内がんを含むがん・心疾患・脳血管疾患)、特別保険料制度・特定疾病不担保制度あり

優良体料率の適用基準は、過去1年以内にタバコを吸っておらず、BMIが18.0以上27.0未満となっており、幅広い方が保険料割引の対象となります。

ベストドクターズ・サービスや、医療に関する悩みに24時間365日無料で対応している「SBI生命 安心健康サービス」が無料付帯されます。

SBI生命「SBI生命の終身医療保険Neo」の詳細を知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

はなさく生命「はなさく医療」

はなさく生命の「はなさく医療」は、病気やケガによる入院を日帰り入院から保障します。

項目内容
入院給付日額3,000円〜20,000円
支払限度日数30日・60日・120日型から選択
通算支払限度通算1,095日(3大(8大)疾病入院支払日数無制限特則適用時は無制限)
手術給付金Ⅰ型:入院中日額×10倍・外来2.5万円、Ⅱ型:入院中5万円・10万円・30万円・外来2.5万円、Ⅲ型:入院中・外来とも2.5万円
七大生活習慣病対象特定8疾病・臓器移植保障(がん・心疾患・脳血管疾患・肝硬変・慢性膵炎・慢性腎不全・糖尿病・高血圧性疾患に関連する動脈疾患)
主な特約特定疾病一時給付特約、がん一時給付特約、抗がん剤・ホルモン剤治療特約、女性疾病入院一時給付特約、先進医療特約、保険料払込免除特約
契約年齢0歳〜85歳
保険期間終身
保険料払込期間終身・60歳払済・65歳払済・70歳払済
特徴日本生命グループ、3大疾病による入院は支払日数無制限、生活習慣病に幅広く対応、終身死亡保障特則で死亡保障も付加可能

「3大(8大)疾病入院支払日数無制限特則」を適用すれば、3大(8大)疾病による入院保障を支払日数無制限で受けられます。女性特有の病気等で入院をされたときに、日帰り入院でも最高10万円の一時金を受取れる特約など、女性向けの保障が充実しています。

はなさく生命の医療保険について詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

ライフネット生命「終身医療保険 じぶんへの保険3」

ライフネット生命「終身医療保険 じぶんへの保険3」は、日帰り入院から長期の入院・手術まで一生涯変わらない保険料でカバーする医療保険です。

項目内容
入院給付日額5,000円・8,000円・10,000円・15,000円
支払限度日数60日型(エコノミーコース)、おすすめコースは3大生活習慣病で無制限
通算支払限度通算1,095日
手術給付金入院中:入院給付金日額×10倍、外来:入院給付金日額×5倍
七大生活習慣病対象おすすめコースで3大生活習慣病(がん・心疾患・脳血管疾患)が無制限
主な特約エコノミーコース(入院・手術のみ)、おすすめコース(がん治療給付金・先進医療給付金・先進医療見舞給付金を追加)
契約年齢20歳〜70歳
保険期間終身
保険料払込期間終身・60歳払済・65歳払済
特徴シンプルで分かりやすい、5日以内の短期入院は一律5日分の給付金、インターネット完結申込、解約返戻金なしで保険料を抑制

入院は日帰り入院から保障対象で、5日以内の入院は一律5日分の給付金を受け取れます。「おすすめコース」と「エコノミーコース」の2つから選択でき、ニーズに応じた保障設計が可能です。

ライフネット生命「定期医療保険 じぶんへの保険Z」

保険期間を10年単位で設定できる定期医療保険として、若い世代に人気があります。更新時に保険料が上がりますが、当初の保険料負担を抑えたい方に適しています。

項目内容
入院給付日額5,000円・8,000円・10,000円・15,000円
支払限度日数60日型(おすすめコースは3大生活習慣病で無制限)
通算支払限度保険期間(更新契約含む)を通じて1,095日
手術給付金入院中:入院給付金日額×10倍、外来:入院給付金日額×5倍
七大生活習慣病対象おすすめコースで3大生活習慣病(がん・心疾患・脳血管疾患)が無制限
主な特約エコノミーコース(入院・手術のみ)、おすすめコース(がん治療給付金・先進医療給付金・先進医療見舞給付金を追加)
契約年齢20歳〜70歳
保険期間10年・20年・30年(自動更新可)
保険料払込期間保険期間と同じ
特徴定期型で加入時保険料が安い、5日以内の短期入院は一律5日分、更新時保険料は上がるが若年層に適している、終身医療保険への移行可能

保険期間は定期であるため、必要な期間だけ保障を確保したい方に向いています。シンプルな保障設計を好む方や将来的に終身医療保険への移行を検討している方にとっても、利用しやすい保険商品です。

ライフネット生命が販売している医療保険は、以下の記事で詳しく解説しています。

オリックス生命「医療保険CURE Next [キュア・ネクスト]」

オリックス生命「医療保険CURE Next [キュア・ネクスト]」は、七大生活習慣病での入院は支払限度日数が拡大されるなど、手厚い保障が特徴です。

項目内容
入院給付日額3,000円~10,000円(1,000円単位)
支払限度日数通常疾病:60日型
七大生活習慣病:120日型
三大疾病:無制限
通算支払限度1,000日(三大疾病は無制限)
手術給付金入院中:入院給付日額×20倍
外来:入院給付日額×5倍
七大生活習慣病対象①がん(悪性新生物・上皮内新生物)②心疾患③脳血管疾患④糖尿病⑤高血圧性疾患⑥肝硬変⑦慢性腎臓病
主な特約・特定三疾病一時金特約
・がん一時金特約
・がん通院特約
・終身保険特約
・先進医療特約(技術料相当額・通算2,000万円)
契約年齢0歳~80歳
保険期間終身
保険料払込期間終身・65歳払済など
特徴七大生活習慣病に手厚い・三大疾病無制限・保険料一生涯変わらず・シンプル設計

七大生活習慣病への手厚い保障を重視する方や、一生涯保険料を変えたくない方に向いている商品といえます。

オリックス生命の医療保険「CURE Next 」について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

メディケア生命「新メディフィットA(エース)」

メディケア生命の「新メディフィットA(エース)」は、保障内容を幅広くカバーできる医療保険です。特約の選択肢が豊富で、ニーズに応じた保障設計が可能です。

項目内容
入院給付日額3,000円〜10,000円(WEB契約時)、対面契約では20,000円まで可能
支払限度日数30日・60日・120日型から選択
通算支払限度通算1,095日(疾病入院給付金の特則適用時は無制限)
手術給付金T型:入院中・外来とも一律10倍、U型:入院中10倍・20倍・50倍から選択、外来手術増額特則で外来手術の保障を充実可能
七大生活習慣病対象8大生活習慣病入院無制限給付特則で対応(がん・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・膵疾患・腎疾患)
主な特約先進医療・患者申出療養特約、女性医療特約、薬剤治療特約、入院一時給付特約、通院治療特約、がん診断特約、終身保険特約
契約年齢18歳〜85歳
保険期間終身
保険料払込期間終身・60歳払済・65歳払済
特徴主契約・特約のカスタマイズが自由、初期入院10日給付特則で短期入院に手厚く対応、住友生命グループの安心感、16の特約から選択可能

保障内容を自由にカスタマイズしたい方や短期入院への手厚い保障を求める方にとって、向いている医療保険です。

そもそも医療保険とは

民間の医療保険は、公的医療保険ではカバーされない医療費をカバーできます。まずは、医療保険の基礎知識から見ていきましょう。

医療保険とは?基本の仕組み

医療保険とは、病気やケガで入院・手術をした場合に給付金が受け取れる保険です。民間の医療保険は、以下のように公的制度では補えない部分をカバーします。

  • 入院給付金:入院1日あたり一定額(日額3,000円~15,000円程度)を支給
  • 手術給付金:手術の種類に応じて給付金を支給(入院給付日額の5倍~40倍)
  • 通院給付金:通院1日あたり一定額を支給(特約として付加するケースが多い)

医療保険の入院給付金は「実費補償」ではなく「定額給付」です。つまり、実際の医療費が5万円でも、入院給付金日額5,000円×入院日数分が支払われるため、医療費以外の費用(差額ベッド代、交通費、付添費用など)にも活用できます。

終身型医療保険と定期型医療保険の選び方

民間の医療保険には、終身型と定期型があります。それぞれの違いは以下のとおりです。

保険の種類特徴
終身型医療保険・保険料:加入時から変わらない
・保障期間:一生涯
・解約返戻金:有期払込の場合、払込完了後に入院給付日額の10倍程度
定期型医療保険・保険料:更新時に年齢に応じて上昇
・保障期間:10年、20年など一定期間
・解約返戻金:基本的になし

どちらの保険が有利かは、一概にいえません。年齢や資産状況、備えたい疾病などに応じて、適しているタイプは異なります。

定期保険と終身保険のそれぞれの特徴と違いについての詳細解説は、こちらの記事をご参照ください。

入院給付金の適正額

公的保険の「高額療養費制度」により、年収500万円の方の場合、月額の医療費負担の上限は約8万円です。しかし、差額ベッド代や入院中の食事代などは、高額療養費制度の対象外です。

医療保険の加入時には、入院給付金日額を設定します。必要な金額は、「差額ベッド代+諸雑費+収入減少分」で考えると良いでしょう。

また、貯蓄額も重要な判断要素です。緊急時用の貯蓄が100万円以上ある場合は、給付金額をやや抑えめに設定しても問題ありません。一方、貯蓄が少ない場合は、より手厚い給付金設定が必要になります。

医療保険とがん保険の違い

医療保険は「がんを含む病気やケガ」の治療を目的とした入院や手術を幅広く保障しています。これに対して、がん保険は「悪性新生物・上皮内新生物(上皮内がん)」の治療を目的とした入院や手術などに特化して保障しています。

項目医療保険がん保険
保障対象病気・ケガ全般がん(悪性新生物・上皮内新生物)のみ
保障範囲幅広い疾患に対応がんに特化した手厚い保障
保険料比較的高めがんのみなので比較的安め
必要性基本的な医療保障として必須がんリスクへの上乗せ保障

幅広い病気・ケガに備えたい人は医療保険、既に医療保険に加入しており、がん治療の経済的負担を重点的にカバーしたい人はがん保険の加入を検討するとよいでしょう。

三大疾病保険・医療保険・がん保険の違いは、以下のQ&Aで詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。

医療保険に加入するメリット

民間の医療保険に加入すると、医療費が発生したときに経済的負担を軽減できます。具体的なメリットを、詳しく見ていきましょう。

差額ベッド代や先進医療費へ対応できる

入院時に個室を選択したときに発生する差額ベッド代は、公的医療保険の対象外です。つまり、個室代は全額自己負担となります。

差額ベッド代は入院する病院によって異なるものの、一泊当たり数万円するケースも少なくありません。医療保険に加入すれば、入院時における医療費負担を軽減できるでしょう。

また、先進医療の中には200万円を超える高額な医療技術もあります。高額な先進医療の中でも実施件数が多いのは、陽子線治療と重粒子線治療です。

先進医療を受けたとき、診察・検査・投薬・入院などの基礎部分を除く先進医療部分の費用は、保険給付の対象外となります。そのため、高額療養費の対象にはなりません。

先進医療特約(月額100円程度)を付加しておくことで、お金の問題で諦めることなく、安心して治療に専念できる環境を整えられます。

三大疾病に対して重点的に備えたい場合は、三大疾病保険の加入を検討しましょう。以下の記事で、詳しく解説しています。

収入減少リスクのカバー

健康保険制度の傷病手当金は、けがや病気などで働けない期間、標準報酬日額の3分の2が最大1年6か月支給されます。しかし、支給期間に上限があり、休んでいる期間の生活費をすべてカバーできるとは限りません。

また、個人事業主や自営業者が加入する国民健康保険には、そもそも傷病手当金の制度がありません。医療保険に加入しておくことで、高額な医療費だけでなく、休業中の収入減少にも備えられます。

精神的な安心感の確保

医療保険に加入する最大のメリットの一つは、経済的な保障だけでなく、日常生活における精神的な安心感を得られることです。

医療保険に加入していない状態では、「もし病気になったらどのくらい費用がかかるのだろう」「入院が長引いたら貯金が底をついてしまう」といった不安が常につきまといます。

しかし、医療保険に加入することで、これらの経済的な心配から解放され、「入院しても給付金があるから大丈夫」「治療費の心配をせずに医師の提案する最適な治療を受けられる」という安心感を得られます。

特に一家の大黒柱にとって、「自分が倒れても家族に経済的迷惑をかけない」という安心感は非常に大きな心理的支えとなります。

持病があっても入れる商品がある

医療保険の中には、「引受基準緩和型」「無選択型」など、健康状態に不安がある方でも加入できる商品があります。健康状態に不安がある方も加入しやすいよう引受基準を緩和している商品では、告知項目が簡素化されています。

医療保険に加入するデメリット

医療保険に加入すると安心を得られるメリットがある一方で、デメリットもあります。

保険料の支払い負担が発生する

医療保険に加入すると、毎月一定の保険料を支払い続ける必要があります。例えば、月額3,000円の医療保険に加入した場合、年間36,000円、30年間で108万円もの負担です。この継続的な支払いは、家計に少なからず影響を与えます。

特に若い世代や収入が不安定な方にとって、毎月の固定費が増えることは大きな負担となるかもしれません。

具体的には、「保険料を払うために他の支出を削らなければならない」「趣味や自己投資のお金が減ってしまう」といった状況に陥る可能性があります。また、転職や収入減少により家計が苦しくなった際に、保険料の支払いが重荷になることも考えられるでしょう。

さらに、保険料は基本的に途中で下がることはなく、むしろ更新型の保険では年齢とともに保険料が上昇します。長期的な視点で見ると、相当な金額を支払うことになるため、この負担を十分に理解した上で加入を検討しなければなりません。

使わなければ掛け捨て

多くの医療保険は「掛け捨て型」であり、健康で保険を使わなかった場合、支払った保険料は戻ってきません。これは「損をした」という感覚を抱く人が多い最大の理由です。

例えば、30歳から60歳まで月額3,000円の医療保険に加入し、30年間一度も入院や手術をしなかった場合、総額108万円を支払ったにも関わらず、何も受け取れません。この金額を貯蓄に回していれば、利息も含めてより多くの資産を形成できたかもしれません。

特に健康意識が高く、実際に病気にかかりにくい人にとって、「毎月保険料を払っているのに何も得られない」という状況は精神的な負担となることがあります。また、「保険に頼らずに貯蓄で医療費に備えた方が良いのではないか」という疑問を持つ人も少なくありません。

失敗しない医療保険選びのポイント

医療保険を選ぶ際には、各商品の特徴だけでなく、必要な保障額を決める必要があります。以下で、保障内容の選び方について解説します。

保障内容の選び方

入院給付金の設定方法

入院給付金の日額設定は、医療保険選びの最も基本的な要素です。適切な金額を設定するには、まず入院時の実際の負担額を理解する必要があります。

公的医療保険制度により、医療費の自己負担は通常3割ですが、入院時には医療費以外の費用も発生します。個室や少人数部屋を希望する場合の差額ベッド代(1日平均8,000円程度)や食事代、日用品代、家族の交通費などを考慮すると、1日あたり10,000円~15,000円程度の負担が一般的です。

しかし、給付金額を高く設定すれば保険料も高くなるため、バランスが重要です。ある程度自己負担できる資産がある場合は、日額5,000円程度に抑える方法もあります。

手術給付金の必要性

現代の医療は「入院日数短縮・外来手術増加」の傾向にあり、日帰り手術や短期入院での手術が増えているため、手術給付金の充実度が医療保険の価値を大きく左右します。

手術には高額な費用がかかることが多く、特に内視鏡手術やレーザー手術、ロボット手術などの先進的な治療法では、保険適用されても相当な自己負担が発生します。手術給付金があることで、これらの費用負担を軽減し、治療法の選択肢を広げられるでしょう。

手術給付金の設定方法には、主に2つのタイプがあります。

一律型対象となる手術に対して一律の金額(例:入院給付金日額の10倍)が支払われる方式
倍率型手術の種類や難易度に応じて給付倍率が変わる方式(例:10倍・20倍・40倍)

初心者には一律型の方が理解しやすく、保障内容が予測しやすいためおすすめです。また、外来手術についても入院手術と同等の保障があるかを確認することが重要です。

通院保障の必要性

医療技術の進歩により、従来は入院が必要だった治療も外来で行われることが増えています。がんの抗がん剤治療や透析治療、放射線治療など、継続的な通院が必要な治療が一般的です。

通院保障を選ぶ際は、まず「退院後通院」と「外来通院」の違いを理解することが重要です。

退院後通院保障入院後の継続治療としての通院を対象
外来通院保障入院の有無に関わらず対象の疾病での通院を保障

通院治療は1回あたりの費用は入院より少ないものの、長期間継続することで総額が高額になる場合があります。また、通院のための交通費、付き添い費用、仕事を休むことによる収入減少なども考慮しましょう。

通院保障を選ぶ際は、給付条件を詳しく確認することが重要です。「入院給付金が支払われる入院の退院後」「退院日翌日から○○日以内」「1回の入院に対し○○日限度」などの条件があるため、自分のライフスタイルや健康状態に合った保障を選択しましょう。

特約の選び方

先進医療特約の必要性

先進医療特約の保険料は月額100円程度ですが、保障額は数千万円です。確率は低いものの、発生時の損失が甚大なため、「保険の本質」に適した特約といえます。

先進医療は「治療時点」で先進医療として認定されている技術が対象です。契約時に先進医療だった技術でも、治療時に保険適用や先進医療から除外されていれば給付対象外となります。

三大疾病特約の必要性

三大疾病特約は、がん・心疾患・脳血管疾患に対して手厚い保障を提供する特約で、診断給付金や入院日数無制限などの保障が受けられます。これらの疾病は日本人の死因上位を占め、治療が長期化しやすく医療費も高額になりがちで、特にがんの5年生存率向上により長期療養が現実的になっています。

しかし、特約保険料は月額1,000円~3,000円程度と高めで、基本保障との重複部分もあります。また、心疾患・脳血管疾患の給付条件が「急性心筋梗塞・脳卒中のみ」に限定される商品もあり、より範囲の広い「心疾患・脳血管疾患全般」を保障する商品を選ぶことが重要です。

女性疾病特約の選び方

女性疾病特約は、女性特有の病気や女性に多い疾患で入院・手術した際に、主契約の給付金に上乗せして保障を受けられる特約です。対象疾患には乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮筋腫、帝王切開、妊娠中毒症などが含まれます。

選び方のポイントは、家族歴と年齢を重視することです。母親や姉妹に乳がんや婦人科系疾患の既往がある場合や、30代後半以降で妊娠・出産を予定している場合は検討価値があります。

月額保険料は500円~1,500円程度ですが、通常の医療保険でも女性疾病は保障されます。「上乗せ保障」の価値と保険料負担を天秤にかけて判断しましょう。

保険料の考え方

医療保険の保険料は、手取り月収の1~3%以内に収めることが基本です。例えば、手取り月収30万円の場合、医療保険料は月額3,000円~9,000円が適正範囲となります。

この範囲を超えると家計を圧迫し、生活の質を低下させるリスクがあります。保険は「万一の備え」であり、日常生活を犠牲にしてまで高額な保険料を支払うのは本末転倒です。

一方で、あまりに安すぎる保険料では十分な保障が得られない可能性もあります。保障と保険料のバランスを考えたうえで、最低限のコストで必要な保障を得られるように、契約内容を考えてみてください。

医療保険選びでよくある失敗パターンと対策

医療保険選びの際に、よくある失敗パターンについて解説します。

保障の重複による無駄

保障が重複していると、必要以上に保険料を支払うことになります。

たとえば、職場の団体保険に加入しているのに、個人でも医療保険に加入してしまうケースです。

保障の重複が発生すると、過剰保障となってしまいます。加入前には、加入している保険の状況や勤務先の福利厚生制度などを確認しておきましょう。

保障不足のリスク

保険料の安さだけを重視した結果、保障が不足してしまうのは本末転倒です。

また、独身時代に加入した保険のまま、結婚・出産後も変更していないと保障が不足する可能性があります。ライフステージの変化による保障不足を回避するためにも、定期的な見直しは欠かせません。

保険料の払いすぎ

「念のため」という気持ちで保障を手厚くしすぎると、保険料が高額になります。保険料が家計を圧迫して、解約を余儀なくされるのは避けるべき事態です。

保険料負担の家計への影響を十分検討したうえで、保険に加入しましょう。「不安だから」という気持ちは理解できますが、本当に必要な保障だけを備えるのが基本です。

保険料の決まり方に関しては、こちらの記事で解説しています。あわせてご覧ください。

医療保険がいらない人の特徴

すべての方に、民間の医療保険が必要とは限りません。たとえば、以下のような方は医療保険がいらない可能性が高いでしょう。

  • 経済的に余裕がある人
  • 勤務先の保障が手厚い方人(健康保険組合や共済に加入している人)
  • 共働きで収入源が分散できている人

十分な預貯金があり、高額な医療費が発生しても問題なく対応できる場合、医療保険は不要です。高額療養費制度による給付と資産状況を踏まえて、本当に医療保険が必要かどうかを見極めましょう。

健康保険組合や共済などの付加給付が手厚い人は、高額療養費制度以上の給付を受けられます。医療補の月額上限が2万円程度の抑えられるケースもあるため、勤務先の福利厚生を確認してみてください。

共働きで収入源が分散している世帯では、一方が病気で入院しても配偶者の収入により家計を維持できます。単独収入世帯では本人の入院により収入が完全に停止するリスクがありますが、共働き世帯では収入の半分程度は継続するため、医療費負担に対する家計の耐久力が高いでしょう。

高額療養費制度や勤務先の付加給付だけでなく、医療費控除も押さえておきたいポイントです。以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

年代別・ライフステージ別の医療保険の選び方

年齢別・ライフステージ別に、適した医療保険の選び方を解説します。

20代の医療保険選び

20代は収入が比較的低く貯蓄も少ないため、シンプルで低価格な保険選びが重要です。健康状態が良好で病気リスクも低いことから、入院給付金日額5,000円の60日型に手術給付金と先進医療特約を付けた基本的な保障で十分でしょう。

月額保険料は2,000円~3,500円程度に抑え、将来の収入増加に合わせて保障を見直すことを前提とした選択をすることが賢明です。この時期に終身型の医療保険に加入しておけば、若い時の安い保険料で一生涯の保障を確保できるメリットがあります。

30代の医療保険選び

30代は結婚や出産により家族を持つ人が多く、収入も安定してくる時期です。扶養家族ができることで、自分が病気になった際の家族への影響を考慮した保障設計が必要になります。

入院給付金は日額8,000円~10,000円程度に増額し、がんや三大疾病への備えも重視すべきです。月額保険料は4,000円~7,000円程度が目安となり、通院保障や女性疾病保障なども検討対象となります。住宅ローンや教育費の負担も考慮しながら、家計に無理のない範囲で保障を充実させることが重要です。

40代の医療保険選び

40代は働き盛りで収入がピークに近づく一方、生活習慣病のリスクが高まり始める年代です。がん・心疾患・脳血管疾患などの三大疾病に対する手厚い保障が特に重要です。

入院給付金は日額10,000円程度とし、長期入院に備えて三大疾病は支払日数無制限の特約を検討すべきです。また、通院での抗がん剤治療なども増える年代のため、通院保障の重要性も高まります。月額保険料は6,000円~10,000円程度が相場となりますが、教育費や住宅ローンとのバランスを考慮した現実的な設定が必要です。

50代の医療保険選び

50代は疾病リスクが大幅に上昇し、実際に医療保険を使う可能性が高くなる年代です。がんの罹患率が急激に上昇するため、がん保険の併用も真剣に検討すべきでしょう(特約の付加でも可)。

既存の医療保険の保障内容を見直し、現代の医療事情に合っているかを確認することが重要です。この年代で新規加入する場合は保険料が高額になるため、健康状態が良好なうちに必要な保障を確保しておきましょう。

60代以降の医療保険選び

60代以降は医療保険を利用する可能性が高い年代となります。既に医療保険に加入している場合は、現在の保障内容で十分かを検証し、不足があれば特約の追加や別途がん保険への加入を検討します。

新規加入の場合は保険料が非常に高額になるため、貯蓄で医療費に備えることも選択肢として考慮すべきです。年金生活に入ることを考えると、保険料負担が家計を圧迫しないよう注意が必要です。

また、75歳以上になると後期高齢者医療制度に移行します。窓口負担が原則として割にな1割になるため、医療費負担割合が軽減されることも考慮に入れ、過度な保障は避けて現実的な保障設計を心がけることが重要です。

医療保険以外の生命保険については、こちらの記事で解説しています。あなたにあった保険選びに役立ててください。

この記事のまとめ

医療保険は「公的保障で不足する医療費と収入減を定額給付で補う」ことが主な役割です。差額ベッド代や諸雑費を基に入院給付金を設定し、確率は低いが損失の大きい先進医療や三大疾病には特約で備えると効率的です。

月収の1〜3%以内というコスト目安を守りつつライフイベント毎に見直せば、過不足なく家計を守れます。判断に迷う場合は、公的保障と勤務先福利厚生を含めて専門家に総点検を依頼することで、最適なプランを短時間で見つけられます。

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柴田充輝

金融系ライター

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

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医療保険

医療保険とは、病気やケガによる入院・手術などの医療費を補償するための保険です。公的医療保険と民間医療保険の2種類があり、日本では健康保険や国民健康保険が公的制度として提供されています。一方、民間医療保険は、公的保険でカバーしきれない自己負担分や特定の治療費を補填するために活用されます。契約内容によって給付金の額や支払い条件が異なり、将来の医療費負担を軽減するために重要な役割を果たします。

公的医療保険制度

公的医療保険制度とは、すべての国民が安心して医療を受けられるように、国が法律で定めた仕組みに基づいて提供される医療保険の制度です。日本では「国民皆保険(こくみんかいほけん)」と呼ばれ、国民全員がいずれかの医療保険に加入することが義務付けられています。 主な保険には、会社員などが加入する「健康保険」、自営業者や無職の人などが加入する「国民健康保険」、75歳以上の高齢者向けの「後期高齢者医療制度」などがあります。この制度により、医療費の一部(たとえば3割)を自己負担するだけで、必要な医療サービスを受けることができます。公的医療保険制度は、社会全体で医療費を支え合う「相互扶助」の仕組みであり、生活の安心を支える基本的な社会保障のひとつです。

手術給付金

手術給付金とは、病気やけがで医師の管理下において所定の手術を受けた場合に、医療保険やがん保険などから一時金として受け取れる給付金のことです。手術の種類や入院の有無、保険商品ごとに定められた給付倍率によって支払額が決まり、入院給付金の日額に10倍・20倍を掛ける方式や、あらかじめ定額を設定する方式などがあります。 これにより、高額になりやすい手術関連費用や術後の生活費を早期に確保できるため、家計への負担軽減に役立ちます。ただし、対象となる手術の範囲や給付回数、同一部位の再手術に関する待機期間などは保険ごとに条件が異なるため、約款を確認したうえで保障内容を選ぶことが大切です。

入院給付金

入院給付金とは、病気やけがで入院した際に、入院日数に応じて保険会社から受け取れる給付金のことです。一般的には「1日あたり○○円」といった日額で設定されており、公的医療保険の自己負担分や差額ベッド代、生活費の補填などに活用できます。多くの保険商品では、支払開始までの免責日数や1回の入院、通算での支払限度日数が定められているため、保障を選ぶ際はこれらの条件を確認することが大切です。

通院給付金

通院給付金は、病気やけがで医師の治療を受けるために病院へ通った日数や回数に応じて、保険会社から支払われるお金のことです。一般的に入院給付金が退院後に在宅療養へ切り替わる際や、手術後の経過観察で外来通院が必要な場合が対象となり、通院1日あたりいくら、あるいは通院1回あたりいくらという形で定額が決まっています。 この給付金を受け取ることで、交通費や薬代など退院後も続く医療関連の自己負担を補うことができ、治療に専念しやすくなるというメリットがあります。

高額療養費制度

高額療養費制度とは、1ヶ月間に医療機関で支払った自己負担額が一定の上限額を超えた場合、その超過分については後から払い戻しを受けられる公的な医療費助成制度です。日本の公的医療保険制度では、治療費の自己負担割合は原則3割(高齢者等は1〜2割)とされていますが、重い病気や手術、長期入院などで医療費がかさむと、家計への影響が大きくなります。高額療養費制度は、そうした経済的負担を軽減するために設けられており、「所得区分に応じた月ごとの上限額」を超える分について、申請によって払い戻しを受けることができます。 さらに、事前に健康保険の窓口で「限度額適用認定証」を取得して医療機関に提示すれば、病院の窓口で支払う額自体を、最初から自己負担限度額までに抑えることも可能です。これにより、退院後の申請を待たずに、現金の一時的な負担を大きく減らすことができます。 この制度の上限額は、70歳未満・70歳以上で異なり、さらに被保険者の所得区分(年収目安)に応じて細かく設定されています。例えば、年収約370万〜770万円程度の方(一般的な所得区分)であれば、1ヶ月あたりの自己負担限度額は「約8万円+(総医療費−26.7万円)×1%」となり、想定以上の医療費負担が発生しても、上限を超えた分は保険者から還付されます。 資産運用の観点では、この制度の存在によって、突発的な医療費リスクの一部を公的にカバーできるため、「民間医療保険や緊急時資金の準備」を過度に厚くする必要がない可能性があります。 つまり、医療費リスクへの備えを公的制度・民間保険・現金準備のバランスで考える際、この制度の適用範囲を正しく理解しておくことが、保険の選択や生活防衛資金の適切な設定に役立ちます。特に、高所得者層や自営業者は制度上の上限額が比較的高めに設定されている点や、支給までにタイムラグがあることも踏まえ、制度と現金の備えの両面から検討することが重要です。

差額ベッド代

差額ベッド代とは、病院で個室や少人数部屋などの特別療養環境室を利用するときに発生する追加料金のことです。一般的な大部屋は公的医療保険の入院基本料に含まれますが、快適性やプライバシーを重視してよりグレードの高い病室を選ぶと、その差額分は保険が適用されず全額自己負担になります。 病院は入院前に料金や部屋の条件を記載した同意書を提示し、患者さんが署名して初めて請求できますので、費用や希望条件を事前に確認し、自分の予算や必要性に合った病室を選ぶことが大切です。

先進医療

先進医療とは、公的医療保険ではまだ給付対象になっていない最先端の治療法や検査を指し、厚生労働大臣が安全性と有効性を一定程度認めたものとして個別に承認しています。保険診療と同時に受ける場合でも、先進医療にかかる部分の費用は全額自己負担となる一方、その他の一般的な診療費については通常どおり保険が適用されるため、患者さんは高額な最先端技術を必要最小限の自己負担で利用できる可能性があります。 ただし先進医療は提供できる医療機関が限られており、治療の内容や費用、リスクを十分に理解したうえで選択することが大切です。

先進医療特約

先進医療特約とは、民間の医療保険やがん保険に追加して付けられる保障で、厚生労働大臣が承認した先進医療を受けた際にかかる技術料や治療費の自己負担分を所定の限度額まで補填する仕組みです。先進医療は公的医療保険の対象外で、粒子線治療など一回数百万円に上るケースもあるため、特約を付けることで大きな費用負担を回避できます。 一般的に保険料は月数百円程度と比較的低く抑えられており、加入時の年齢や支払方法によって決まります。給付を受けるには治療前に保険会社へ連絡し、指定医療機関で先進医療の実施が確定したことを証明する書類を提出する必要があります。医療技術は日々進化しており、承認される先進医療の数も変動するため、加入後も特約の対象範囲が最新の治療に対応しているか確認しておくと安心です。

八大疾病(しっぺい)

八大疾病とは、がん(悪性新生物)や急性心筋梗塞、脳卒中など重篤な治療や長期療養が必要となりやすい八つの病気をまとめた呼び方で、生命保険や医療保険の特約で用いられることが多い概念です。 対象となる病気は保険会社によって若干異なるものの、一般的には三大疾病に加えて、腎不全、肝硬変、慢性膵炎、糖尿病の合併症、そして高血圧性疾患などが含まれています。 これらの病気に備えることで、治療費や生活費の急な負担を軽減し、長期の資産形成を妨げないようにするという観点から資産運用の一環として重要視されています。早期から保障を用意しておくことで、投資計画や老後資金計画を中断せずに続けられる点がメリットです。

引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険とは、健康状態に不安がある人や持病のある人でも加入しやすいように、通常の保険よりも加入時の審査基準(引受基準)を緩やかにした保険のことです。一般の保険では健康状態に関する詳しい質問や診査が必要ですが、このタイプでは「過去〇年以内に入院したことがありますか?」など、限定的な質問だけで加入できるケースが多くあります。 ただし、保険料は通常の保険よりも割高に設定されることが一般的で、契約から一定期間(例:1~2年)は保障内容が制限される「免責期間」が設けられることもあります。持病や高齢によって通常の保険に加入できなかった人にとっては、貴重な保障手段となります。加入のハードルは低い一方で、保障内容や費用のバランスをよく理解することが大切です。

無選択型保険

無選択型保険とは、過去の病歴や現在の健康状態について詳細な告知をしなくても加入できる保険のことです。一般的な保険では、加入時に健康診断や告知書の提出が求められ、その内容によっては契約を断られる場合があります。 しかし無選択型保険は、この審査を行わない、または極めて簡素にすることで、持病がある方や高齢の方でも加入しやすくした仕組みです。その分、保険料は通常より高めに設定され、保障額も限定的になるものの、誰でも受け入れられる安心感を提供します。

女性疾病特約

女性疾病特約とは、がんや子宮筋腫、乳がん、卵巣の病気など、女性特有の病気にかかった場合に、通常の医療保険よりも手厚い保障が受けられる追加の契約(特約)のことです。 これは、主契約である医療保険やがん保険などに付け加える形で加入するもので、対象となる病気で入院や手術をした場合に給付金が上乗せされるのが一般的です。女性は年齢を重ねるにつれて特有の疾患リスクが高まるため、この特約を付けておくことで、万が一の際の経済的な備えがより充実します。ただし、保険料がやや上乗せされるため、保障内容と費用のバランスをよく確認したうえで検討することが大切です。

掛け捨て保険

掛け捨て保険とは、一定期間の保障を得ることに特化した保険で、保険期間が終わった後に保険料が戻ってこないタイプの保険です。代表的なものに、定期型の生命保険や医療保険があります。保障が必要な期間に絞って加入できるため、毎月の保険料を安く抑えられるのが大きな特徴です。貯蓄機能はないものの、万一に備えるコストパフォーマンスが高く、特に子育て世代や住宅ローン返済中など、一時的に大きな保障を必要とする方に適しています。「お金が戻らないから損」と感じる方もいますが、必要な時期に必要な保障を効率よく確保する手段として、多くの方に利用されています。

解約返戻金

解約返戻金とは、生命保険などの保険契約を途中で解約したときに、契約者が受け取ることができる払い戻し金のことをいいます。これは、これまでに支払ってきた保険料の一部が積み立てられていたものから、保険会社の手数料や運用実績などを差し引いた金額です。 契約からの経過年数が短いうちに解約すると、解約返戻金が少なかったり、まったく戻らなかったりすることもあるため、注意が必要です。一方で、長期間契約を続けた場合には、返戻金が支払った保険料を上回ることもあり、貯蓄性のある保険商品として活用されることもあります。資産運用やライフプランを考えるうえで、保険の解約によって現金化できる金額がいくらになるかを把握しておくことはとても大切です。

終身型医療保険

終身型医療保険とは、一生涯にわたって医療保障を受けられるタイプの保険です。加入時に契約内容を決めると、その条件のままで、亡くなるまで保障が続きます。 主に入院や手術などにかかる費用を補償するもので、年齢を重ねても保障が打ち切られないことが大きな特徴です。 また、契約時の保険料が原則として上がらないため、将来的な出費の見通しが立てやすいというメリットがあります。長期的な医療リスクに備えたい人に向いていますが、短期間での解約や見直しには適していない点にも注意が必要です。

七大生活習慣病

七大生活習慣病とは、日常の食事や運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣が深く関わって発症する7つの主要な病気のことを指します。 主に「がん」「脳卒中」「心筋梗塞」「糖尿病」「高血圧」「脂質異常症(高脂血症)」「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」が含まれます。これらは自覚症状がないまま進行することも多く、重症化すると長期の治療や高額な医療費が必要になるため、予防や早期発見が非常に重要です。 医療保険や特定の疾病保障保険では、これら七大生活習慣病への備えが特約として用意されていることも多く、資産運用と同様に「リスクへの備え」として注目されています。

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