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【早見表付き】年金の計算方法とは。自分で試算する手順と受給額を増やす方法を解説
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公開:
2026.09.16
更新:
2026.09.16
将来受け取れる年金額は、老後の生活設計を考えるうえで欠かせない基準です。しかし、国民年金と厚生年金では計算方法が異なり、納付月数、平均収入、受給開始年齢、未納・免除期間によって金額は変わります。この記事では、年金計算の基本から国民年金・厚生年金の計算式、繰上げ・繰下げ受給、在職老齢年金、ねんきん定期便やねんきんネットでの確認方法まで具体的に解説します。
目次
年金計算の前提知識
年金額は「加入期間」「平均収入」「受給開始年齢」の3要素で決まります。計算式に入る前にこの全体像を押さえておくと、後の国民年金・厚生年金の試算がスムーズに進みます。まずは制度の骨組みと、2026年度の最新基準値を確認しましょう。
年金は2階建て構造
日本の公的年金は2階建ての構造です。なぜ2層に分かれるかというと、全国民共通の土台と、働き方に応じた上乗せを分けて設計しているためです。

1階は原則として日本国内に住む20歳以上60歳未満の人が加入する国民年金(老齢基礎年金)、2階は会社員や公務員などが加入する厚生年金(老齢厚生年金)にあたります。自営業者やフリーランスは原則1階のみ、会社員・公務員は1階と2階の両方を受け取れます。
計算に必要な3要素
年金額を決める要素は「加入期間(納付月数)」「平均収入(標準報酬)」「受給開始年齢」の3つです。この3要素さえ分かれば、自分でおおよその金額を試算できます。
加入期間は納めた月数、平均収入は厚生年金の計算に使う給与・賞与の平均、受給開始年齢は受け取りを始める年齢を指します。
2026年度の最新基準値
受給額の計算には、最新の基準値を使います。年金額や保険料は毎年度改定されるため、古い数字で計算すると見込額がずれてしまうからです。
- 2026年度(令和8年度)の老齢基礎年金の満額は、昭和31年4月2日以後生まれの人で月額70,608円(年額847,300円)、昭和31年4月1日以前生まれの人で月額70,408円です。国民年金は、この基準値をベースに計算します。なお年金額は毎年度改定されるため、試算では必ず最新年度の金額を確認しましょう。
国民年金の計算方法
国民年金は納付月数さえ分かれば誰でも自分で試算でき、収入の多寡で金額が変わらない点が特徴です。ここでは計算式と、未納・免除があるときの扱いを整理します。
基本の計算式は満額×月数÷480
老齢基礎年金は、以下の式で求めます。

20歳から60歳までの40年間、すべて納めると480月となり、満額に達する仕組みだからです。
2026年度の満額は年額847,300円なので、1年(12月)納付するごとに約21,182円ずつ増える計算になります。
出典:日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」
満額の受給には40年の納付が必要
満額を受け取るには、20歳から60歳までの480月すべてで保険料を納める必要があります。1か月でも納付が欠けると、その分だけ満額から差し引かれるためです。
- また老齢年金を受け取るには、原則として10年(120月)以上の受給資格期間が必要です。この期間には納付済月数だけでなく免除期間や合算対象期間なども含まれますが、120月に満たない場合、老齢年金は原則として受け取れません。
出典:日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」
未納期間は月数分が差し引かれる
未納期間がある場合、その月数はまるごと年金額に反映されません。計算式の分子である納付済月数から、未納分が単純に除かれるためです。
たとえば本来480月のところ、24月(2年)が未納だと納付済月数は456月となります。年額は「847,300円 × 456 ÷ 480 = 約804,935円」となり、満額より約42,000円少なくなる計算です。未納は受給資格期間にも算入されないため、影響が大きい点に注意しましょう。
出典:日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」
免除期間は一定割合が年金に反映
免除期間は未納と違い、保険料を納めていなくても一部が年金額に算入されます。老齢基礎年金は財源の2分の1を国庫(税金)が負担しており、その分が反映されるためです。
平成21年4月以降の免除期間の算入率は、次の表のとおりです。
| 免除区分 | 年金額への反映割合 |
|---|---|
| 全額免除 | 2分の1(4/8) |
| 4分の3免除 | 8分の5 |
| 半額免除 | 8分の6 |
| 4分の1免除 | 8分の7 |
全額免除は、保険料を全額納付した場合の年金額の2分の1(平成21年3月分までは3分の1)が反映されます。一部免除は減額後の保険料を実際に納めていることが条件となります。なお学生納付特例や納付猶予は、受給資格期間には算入されますが、追納しない限り年金額には反映されません。
出典:日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
国民年金に未納期間がある場合の影響は、こちらのFAQもあわせて参考にしてみてください。
納付月数別の早見表で概算する
自分の年金額は、納付月数別の早見表で概算できます。2026年度の満額847,300円をもとにした年額の目安は次のとおりです。
| 納付済月数 | 加入年数 | 年額(目安) | 月額(目安) |
|---|---|---|---|
| 480月 | 40年 | 847,300円 | 約70,608円 |
| 420月 | 35年 | 約741,388円 | 約61,782円 |
| 360月 | 30年 | 635,475円 | 約52,956円 |
| 300月 | 25年 | 約529,563円 | 約44,130円 |
| 120月 | 10年 | 約211,825円 | 約17,652円 |
実際の金額は端数処理で多少前後しますが、自分の納付月数に近い行を見れば、おおよその受給額をつかめます。
厚生年金の計算方法
厚生年金(老齢厚生年金)は、現役時代の収入と加入期間に応じて金額が変わります。国民年金より計算が複雑で、中心となる「報酬比例部分」に経過的加算や加給年金が上乗せされる構造です。
中核は報酬比例部分の計算
老齢厚生年金の中核は「報酬比例部分」です。給与や賞与が高く、加入期間が長いほど金額が増える仕組みになっています。
報酬比例部分は、以下の式で計算します。

平均標準報酬とは、保険料や年金額の計算に使う給与・賞与を区切りのよい等級に当てはめた金額です。乗率は加入時期によって2段階に分かれ、2003年3月以前と4月以降で計算式が変わります。
2003年3月以前は月額のみで計算
2003年3月以前の加入期間は「平均標準報酬月額 × 7.125/1000 × 加入月数」で計算します。この時期は賞与を年金額の計算に含めない仕組みだったためです。
たとえば平均標準報酬月額が30万円、この期間の加入が120月なら「300,000円 × 7.125/1000 × 120 = 256,500円」が年額の目安です。ここで使う「平均標準報酬月額」は、賞与を含まない月給ベースの平均である点が、後述の期間との大きな違いになります。
2003年4月以降は賞与も含めて計算
2003年4月以降は「平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 加入月数」で計算します。2003年4月から賞与も保険料・年金額の対象に含める「総報酬制」へ移行したためです。
賞与を含めた分だけ計算の基礎額が大きくなるため、乗率は7.125/1000から5.481/1000へ引き下げられ、バランスが取られています。平均標準報酬額40万円、240月加入なら「400,000円 × 5.481/1000 × 240 = 約526,176円」となります。実際の年金額は両期間の計算結果を合算して求めます。
詳しくは、こちらのFAQも参考にしてみてください。
経過的加算で基礎年金の差を補う
経過的加算は、報酬比例部分に上乗せされる調整的な加算です。65歳前にもらう「特別支給の老齢厚生年金」の定額部分と、65歳以降の老齢基礎年金との差額を埋める役割を持ちます。
厚生年金には20歳前や60歳以降の加入期間など、老齢基礎年金には反映されない月数があります。経過的加算はこうした差を補い、65歳の前後で年金額が目減りしないよう調整する性質のものです。
出典:日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額」
加給年金は家族手当のような上乗せ
加給年金は、厚生年金の加入期間が20年以上ある人に扶養する家族がいる場合の上乗せで、年金版の家族手当にあたります。生計を維持する配偶者や子の生活費を補う目的があるためです。
2026年度の金額は次のとおりです。
| 対象 | 年額(2026年度) |
|---|---|
| 配偶者 | 243,800円+特別加算(最大179,900円) |
| 子(1人目・2人目) | 各243,800円 |
| 子(3人目以降) | 各81,300円 |
配偶者の特別加算は、老齢厚生年金を受けている人が昭和18年4月2日以後生まれの場合179,900円となり、配偶者加給年金と合わせて合計額423,700円です。
配偶者が65歳に達すると、原則として配偶者加給年金は終了します。その後、配偶者の生年月日や厚生年金の加入期間などの要件を満たす場合は、配偶者自身の老齢基礎年金に「振替加算」が上乗せされることがあります。
なお、加給年金についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
年収別の早見表で2階部分を概算
自分の報酬比例部分は、年収と加入年数の早見表でおおまかにつかめます。報酬比例部分は収入と期間の掛け算で、代表的な組み合わせを並べれば自分に近い水準を参照できるからです。
すべて2003年4月以降(乗率5.481/1000)に加入したと仮定した、報酬比例部分の年額の目安は次のとおりです。
| 平均年収 | 加入20年 | 加入30年 | 加入40年 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 約32.9万円 | 約49.3万円 | 約65.8万円 |
| 500万円 | 約54.8万円 | 約82.2万円 | 約109.6万円 |
| 700万円 | 約76.7万円 | 約115.1万円 | 約153.5万円 |
年収を12で割った額を平均標準報酬額とみなした概算で、実際は賞与の有無、標準報酬月額・標準賞与額の上限、等級区分、加入時期による乗率の違いにより前後します。正確な見込額は、ねんきん定期便やねんきんネットで確認しましょう。
最新の年金受給額のデータは、こちらの記事でも解説しています。あわせて参考にしてみてください。
受給開始時期で変わる計算
年金は受給を始める年齢によって金額が増減します。同じ加入実績でも、早く受け取れば減額され、遅らせれば増額される仕組みです。
繰上げは1か月0.4%の減額
繰上げ受給を選ぶと、1か月あたり0.4%ずつ年金が減額されます。本来65歳から受け取る年金を前倒しでもらう分、生涯にわたって受取総額のバランスを取るためです。
受給開始は60歳まで早められ、昭和37年4月2日以後生まれの人が60歳ちょうどで始めると、60か月分で24%の減額になります。たとえば年額100万円の人は76万円に下がる計算です。一度繰り上げると減額率は生涯変わらず、取り消しもできないため、慎重な判断が求められます。
繰下げは1か月0.7%の増額
繰下げ受給では、1か月あたり0.7%ずつ年金が増額されます。受け取りを後ろにずらすほど、増えた金額が生涯続く仕組みだからです。
受給開始は75歳まで遅らせられ、75歳まで繰り下げると120か月分で84%増、つまり最大1.84倍になります。年額100万円なら184万円まで増える計算です。65歳以降も収入があり、年金をすぐ使う必要がない人にとっては、有力な増額策といえるでしょう。
繰上げ受給と繰下げ受給の仕組みについては、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
働くと一部止まる在職老齢年金
働きながら年金を受け取ると、収入によって老齢厚生年金の一部が止まる場合があります。これを在職老齢年金といい、現役収入と年金のバランスを調整する仕組みです。
判定には「基本月額(加給年金額を除いた老齢厚生年金の月額)」と「総報酬月額相当額(その月の標準報酬月額+その月以前1年間の標準賞与額の合計÷12)」を使います。両者の合計が2026年度の基準額65万円を超えると、超過分の2分の1に相当する額が老齢厚生年金から支給停止されます。
なお老齢基礎年金は調整の対象外で、止まるのは厚生年金部分のみです。基準額は2026年4月に51万円から大幅に引き上げられ、働いても止まりにくくなりました。
在職老齢年金について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
将来に向けて年金額を増やす方法
試算した年金額が想定より少なくても、増やす手段はいくつもあります。公的制度を使って年金そのものを上乗せする方法と、iDeCoやNISAで私的に備える方法の両輪です。ここでは効果の確実なものから順に紹介します。
国民年金の任意加入で満額に近づける
60歳までに480月に満たない人は、任意加入で納付月数を増やせる場合があります。任意加入は、60歳以上65歳未満の期間などに国民年金へ加入し、不足分を埋めて老齢基礎年金の満額に近づける制度です。ただし、厚生年金保険や共済組合等に加入している人は原則として対象外です。
未納や免除で減った月数を取り戻したい人に向いた選択肢です。たとえば納付月数が456月の人が24月分を追加で納めれば、満額に到達します。会社員として厚生年金に加入し続ける場合は対象外となるため、自営業者やすでに退職した人が中心の手段です。
未納・免除期間を追納で取り戻す
過去に免除や猶予を受けた期間がある人は、追納でその分を年金額に反映させられます。免除・猶予・学生納付特例の期間は受給資格期間には算入されますが、追納しない限り年金額には満額分が反映されないためです。
追納できるのは申し込んだ月の前10年以内の免除等期間で、承認の翌年度から起算して3年度目以降に追納する場合は、当時の保険料額に加算額が上乗せされます。追納した保険料は社会保険料控除の対象となり、所得税・住民税が軽減されます。
保険料の追納に関しては、こちらの記事も参考にしてみてください。
自営業者やフリーランスは付加年金に加入する
国民年金の第1号被保険者は、付加年金で効率よく上乗せできます。月額400円の付加保険料を納めると、「200円 × 納付月数」が老齢基礎年金に毎年加算されるためです。
仮に20年(240月)納めると、付加保険料の総額は96,000円です。これに対し受け取れる付加年金は年48,000円なので、わずか2年で元が取れます。
出典:日本年金機構「付加年金」
付加年金の仕組みは、こちらの記事でも詳しく解説しています。
長く働いて厚生年金を増やす
60歳以降も厚生年金に加入して働けば、2階部分が積み増されます。報酬比例部分は加入月数に比例するため、働いた期間がそのまま年金額に反映されるからです。
たとえば65歳まで5年間、月収30万円で働き続けると、報酬比例部分が年10万円前後増える計算になります。長く働くこと自体が年金の増額につながるうえ、健康維持や社会とのつながりという面でも意義があります。
出典:日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額」
できるだけ長く働くことは、資産寿命を延ばすうえでも有意義です。詳しくは、こちらの記事も参考にしてみてください。
繰下げ受給で最大1.84倍の増額を目指す
家計に余力があるなら、繰下げ受給は確実性の高い増額策です。1か月あたり0.7%の増額が一生続き、75歳まで遅らせれば最大1.84倍になるためです。
運用と違って増額率が制度で保証されている点が強みです。退職金や就労収入で65歳以降の生活費をまかなえる人にとっては、年金を「待つ」だけで実質的なリターンを得られます。健康状態や他の収入とのバランスを見て検討するとよいでしょう。
iDeCoで私的年金を用意する
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、公的年金に上乗せできる私的年金です。掛金が全額所得控除となり、運用益も非課税になるため、節税しながら老後資金を準備できます。
たとえば課税所得が中程度の会社員が月2万円拠出すると、年間で数万円規模の節税につながります。2026年12月の制度改正では、第2号加入者である会社員・公務員の拠出限度額について、企業年金等との共通拠出限度額が月6.2万円に引き上げられる予定です。
企業型DCやDBなど勤務先制度の有無によって実際に拠出できる金額は変わるため、自分の上限額は勤務先の制度とあわせて確認する必要があります。加入可能年齢も、一定の要件を満たす人について70歳未満まで拡大される予定です。
iDeCoの仕組みや年金の種類は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
NISAは引き出し自由で補完に向く
NISA(少額投資非課税制度)は、iDeCoと併用できる非課税投資制度です。運用益が非課税になりつつ、いつでも引き出せる自由度の高さが特徴だからです。
2024年からの新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて年間最大360万円、生涯で1,800万円まで非課税で投資できます。
出典:金融庁「NISAを知る」
NISAの配当金でもう一つの年金をつくる
NISAを使った高配当株や配当を出すファンドへの投資は、年金を補う継続収入になります。NISA口座内なら配当も非課税で受け取れるため、受給開始後も手取りの配当がそのまま、もう一つの年金として家計を支えてくれるからです。
たとえばNISAの成長投資枠を使って、複数年に分けて配当利回り3%の銘柄を300万円分保有すると、年9万円前後の配当を非課税で得られる可能性があります。成長投資枠の年間投資枠は240万円のため、300万円を投資する場合は複数年に分ける前提になります。値動きや減配のリスクはありますが、複数銘柄に分散すれば変動を抑えやすくなります。
NISAのインデックス資産を取り崩す
NISAのつみたて投資枠を使ったインデックス投資は、老後に取り崩して使う資産の土台になります。市場全体に連動する投資信託へ長期・積立で投資すれば、低コストかつ分散が効き、非課税で複利を働かせながら資産を育てられるからです。
たとえば月3万円を年率3%で30年間積み立てると、元本1,080万円が約1,750万円になる計算です。現役時代に築いたこの資産を、65歳以降に毎月一定額ずつ取り崩せば、年金に上乗せする生活費として活用できます。
たとえば月5万円ずつ取り崩しても、運用を続けながらなら長期間にわたって資産を持たせられます。NISAなら売却益にも課税されないため、取り崩し時の手取りを大きくできる点も強みです。
運用資産の出口戦略については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
自分の年金の試算方法
計算式を理解したら、次は自分の実際の見込額を正確に確認しましょう。ここではねんきん定期便、ねんきんネット、年金事務所の3つの方法を紹介します。
ねんきん定期便で検算する
まずは毎年届くねんきん定期便で、これまでの実績を確認しましょう。誕生月に郵送され、加入記録や年金見込額が記載されているため、本記事の計算式と照らし合わせて検算できるからです。
50歳未満の人にはこれまでの加入実績に基づく金額が、50歳以上の人には現在の条件が続いた場合の見込額が示されます。記載された納付月数を計算式に当てはめれば、おおよその金額を自分でも確かめられます。記録に「もれ」や「誤り」がないかを点検する機会にもなります。
ねんきん定期便については、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
ねんきんネットで精密に試算する
より精密な試算には、ねんきんネットが便利です。働き方や受給開始年齢などの条件を設定して年金見込額を試算でき、複数の条件を表やグラフで比較できるためです。
手計算より精度が高く、繰下げや就労継続を選んだ場合の差も具体的に把握できます。マイナンバーカードがあればマイナポータルにログインして連携するだけで利用でき、24時間いつでも確認可能です。ただし試算額は目安であり、将来の制度改正や物価変動で変わる点には留意しましょう。
ねんきんネットについては、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
複雑なケースは年金事務所へ
転職が多い人や免除期間がある人は、年金事務所に相談すると確実です。記録が複雑な場合、自己判断では見落としが生じやすく、専門の窓口で確認するのが安心だからです。
相談は予約制で、基礎年金番号がわかるものと本人確認書類、届いていればねんきん定期便を持参するとスムーズに進みます。加給年金の対象になるかなど、個別の判断が必要な点もその場で確認できます。
年金事務所の活用法について知りたい方は、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
年金の計算方法に関する留意点
最後に、計算でつまずきやすいポイントや誤解しやすい点を、属性別に整理します。
自営業者は基礎年金のみが基本
自営業者は原則として老齢基礎年金だけが計算対象となり、厚生年金の2階部分はありません。そのぶん老後の年金額が少なくなりやすい点に注意が必要です。付加年金・国民年金基金・iDeCoを活用すれば、2階部分を自分で上乗せできます。
共働き夫婦はそれぞれ計算する
共働き夫婦は、夫と妻がそれぞれ独立して年金を計算し、世帯では合算して受け取ります。両者とも厚生年金に加入していれば、世帯の年金額は手厚くなります。一方で配偶者が厚生年金に20年以上加入していると加給年金の対象外になるため、夫婦の加入履歴をあわせて確認しておきましょう。
転職が多くても不利にならない
転職回数が多くても、厚生年金の加入期間はすべて通算されるため、計算上は不利になりません。複数の勤務先の月数が合算されて報酬比例部分に反映される仕組みだからです。ただし転職の合間に未加入や未納の空白期間があると、その分は年金額に反映されないため、切れ目のない加入が大切です。
この記事のまとめ
この記事では、年金制度の2階建て構造、国民年金・厚生年金の計算方法、未納・免除期間の扱い、繰上げ・繰下げ受給や在職老齢年金による金額の変化を整理しました。年金額は制度の仕組みを理解すれば概算できますが、実際の見込額は加入履歴や収入状況によって異なります。まずはねんきん定期便やねんきんネットで自分の記録を確認し、不明点がある場合は年金事務所や日本年金機構の相談窓口を活用しましょう。

金融系ライター
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。







