生命保険と死亡保険の違いはなんですか?
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2025/07/31 08:17
男性
30代
最近、将来の備えとして生命保険を検討していますが、「死亡保険」という言葉もよく目にします。保険に詳しくないので、それぞれの違いと、どんな人がどちらに向いているのかを教えていただきたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
生命保険と死亡保険は、混同されがちですが実際には意味が異なります。生命保険とは、人の生死や病気、ケガなどに対する経済的な備え全般を指す広い概念です。その中に、死亡したときに保険金が支払われる「死亡保険」が含まれます。つまり、死亡保険は生命保険の一部という位置づけになります。
死亡保険の主な目的は、被保険者が亡くなった際に残された家族の生活費や教育費などを確保することです。これに対して、生命保険には死亡保障だけでなく、医療費の補填や老後資金の準備など、生きている間の保障も含まれます。たとえば、医療保険や介護保険、年金保険なども生命保険の一種です。
保険の種類としては、死亡保険に特化したものには「定期保険」や「終身保険」があります。定期保険は一定期間だけ保障がある掛け捨てタイプで、コストを抑えたい人向けです。終身保険は一生涯の保障が続き、解約返戻金もあるため、葬儀費用や相続対策にも利用されます。一方で、生存時にもお金が受け取れる「養老保険」や「変額終身保険」などは、死亡保障と資産形成を組み合わせたタイプになります。
また、保険料の仕組みにも違いがあります。死亡保険(特に定期保険)は死亡リスクだけを反映しているため、保険料が割安です。対して、貯蓄性のある生命保険や医療保障を含むタイプは、複数のリスクをカバーする分だけ保険料が高めになります。解約した場合の返戻金の有無や、受け取る保険金にかかる税金の種類にも差があるため、目的に応じて選ぶことが重要です。
保険を選ぶ際は、自分が備えたいリスクや目的を明確にすることが第一歩です。たとえば、子どもが小さく、万が一のときに生活費が必要という場合は、保険料の安い定期死亡保険で大きな保障を持つのが効果的です。逆に、将来の相続対策や葬儀費用の準備が目的なら、終身死亡保険が向いています。さらに、老後資金や医療費の備えも一緒に考えるなら、死亡以外の保障も含む保険商品を検討する価値があります。
このように、生命保険と死亡保険の違いを理解した上で、自分のライフステージや家計状況に合ったプランを組み立てることが大切です。保険は「万が一」のためだけでなく、「人生全体の資金設計」の一部として考えると、より合理的で無駄のない選択ができるようになります。初心者の方でも、目的別に保険を整理して選べば、安心とコスト効率のバランスを取った設計が可能です。
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関連する専門用語
生命保険
生命保険とは、契約者が一定の保険料を支払うことで、被保険者が死亡または高度障害になった際に保険金が支払われる仕組みのことです。主に遺族の生活保障を目的とし、定期保険や終身保険などの種類があります。また、貯蓄性を備えた商品もあり、満期時に保険金を受け取れるものもあります。加入時の年齢や健康状態によって保険料が異なり、長期的な資産運用やリスク管理の一環として活用されます。
死亡保険
死亡保険とは、契約者が亡くなった場合に、遺された家族や指定された受取人に保険金が支払われる保険のことです。この保険は、主に家族の生活費や子どもの教育費、住宅ローンの返済など、被保険者の死後に経済的な困難が生じないように備えるためのものです。 投資とは少し性質が異なりますが、万が一のリスクに備えるという点で、資産運用やライフプランの一環として重要な位置を占めています。また、保険の種類によっては、一定の年数を超えると解約返戻金が発生するため、長期的な資産形成の手段として活用されることもあります。
定期保険
定期保険とは、あらかじめ決められた一定の期間だけ保障が受けられる生命保険のことです。たとえば10年や20年といった契約期間のあいだに万が一のことがあれば、保険金が支払われますが、その期間を過ぎると保障はなくなります。保障期間が限定されているため、保険料は比較的安く設定されています。特に子育て世代や住宅ローンを抱えている方など、特定の期間だけ万が一の保障を重視したい場合に適しています。貯蓄性はなく、純粋に「保障のための保険」である点が特徴です。
終身保険
終身保険とは、被保険者が亡くなるまで一生涯にわたって保障が続く生命保険のことです。契約が有効である限り、いつ亡くなっても保険金が支払われる点が大きな特徴です。また、長く契約を続けることで、解約した際に戻ってくるお金である「解約返戻金」も一定程度蓄積されるため、保障と同時に資産形成の手段としても利用されます。 保険料は一定期間で払い終えるものや、生涯支払い続けるものなど、契約によってさまざまです。遺族への経済的保障を目的に契約されることが多く、老後の資金準備や相続対策としても活用されます。途中で解約すると、払い込んだ金額よりも少ない返戻金しか戻らないこともあるため、長期の視点で加入することが前提となる保険です。
解約返戻金
解約返戻金とは、生命保険などの保険契約を途中で解約したときに、契約者が受け取ることができる払い戻し金のことをいいます。これは、これまでに支払ってきた保険料の一部が積み立てられていたものから、保険会社の手数料や運用実績などを差し引いた金額です。 契約からの経過年数が短いうちに解約すると、解約返戻金が少なかったり、まったく戻らなかったりすることもあるため、注意が必要です。一方で、長期間契約を続けた場合には、返戻金が支払った保険料を上回ることもあり、貯蓄性のある保険商品として活用されることもあります。資産運用やライフプランを考えるうえで、保険の解約によって現金化できる金額がいくらになるかを把握しておくことはとても大切です。
相続対策
相続対策とは、財産を円滑に次世代へ引き継ぐために行う事前準備のことを指します。主に、相続税の負担を軽減するための税務対策、遺産分割を円満に進めるための法務対策、資産を有効活用するための運用対策が含まれます。相続対策を適切に行うことで、相続に関するトラブルを未然に防ぎ、資産の価値を守ることができます。 税務対策としては、生前贈与や生命保険の活用、不動産の組み換え、小規模宅地の特例の適用などが挙げられます。生前贈与では、基礎控除を活用した暦年贈与や相続時精算課税制度を利用することで、相続税の負担を軽減できます。生命保険は、非課税枠を利用して相続税の負担を抑えつつ、受取人がスムーズに資金を受け取れるため、納税資金の確保にも有効です。また、不動産を賃貸用不動産に組み換えることで、相続税評価額を引き下げることが可能となります。 法務対策としては、遺言書の作成や信託の活用が重要です。遺言書を作成することで、相続人間の争いを防ぎ、スムーズな遺産分割が可能となります。公正証書遺言を作成すれば、遺言の内容が法的に保護され、確実に実行されます。信託を活用することで、認知症などで判断能力が低下した場合でも、財産の管理を適切に行うことができます。 運用対策としては、資産の組み換えや分散投資を通じて、相続財産の価値を維持・向上させることが重要です。不動産や株式などの資産は、相続税評価額や流動性を考慮しながら適切に管理する必要があります。特に、不動産を活用する場合は、賃貸経営を通じて資産価値を高めることで、相続時の財産評価を最適化できます。 相続対策は、相続発生前に計画的に進めることが重要です。特に、税務・法務・運用の各対策をバランスよく検討し、総合的な視点で取り組むことが求められます。そのため、税理士や弁護士、司法書士、ファイナンシャルプランナーなどの専門家と協力しながら、長期的な視点で計画を立てることが推奨されます。早期の準備を行うことで、円滑な資産承継が実現でき、相続人の負担を軽減することができます。