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REITはどのような投資家に向いていますか?

REITはどのような投資家に向いていますか?

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2025/01/09 22:47


男性

30代

question

REITは初心者から経験豊富な投資家まで幅広く利用されていると聞きました。特にどのようなニーズや資産状況の人に向いているのでしょうか?


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

REITは、まとまった自己資金や物件管理のスキルがなくても、不動産の賃料収入と値上がり益を手軽に取り込める仕組みです。株式と同じく取引所でリアルタイムに売買できるため、実物不動産より流動性が高く、数万円から分散投資を始められます。こうした特性は、①資産形成期の若年層が給与から少額ずつ不動産エクスポージャーを増やしたい場合、②退職世代が定期的な分配金で年金や生活費を補完したい場合、③インフレヘッジやポートフォリオのリスク分散を図りたい中長期投資家に特に有効です。プロフェッショナルが運用するため専門知識や管理の手間はほぼ不要で、J-REITなら賃料収入の約90%を分配金として受け取れる点も魅力と言えます。

一方で、市場価格は金利動向や景気、自然災害などの要因で大きく変動し、元本は保証されません。借入比率が高い銘柄は金利上昇時に分配金が減るリスクもあります。短期で値幅益を狙う投資スタイルや、価格下落に耐えられない保守的な資金には向かないため、購入前に分配利回りだけでなく物件立地、テナント構成、LTV(負債比率)といった開示情報を確認し、ポートフォリオ全体のバランスを踏まえて投資比率を決めることが重要です。

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REIT(Real Estate Investment Trust/不動産投資信託)

REIT(Real Estate Investment Trust/不動産投資信託)とは、多くの投資家から集めた資金を使って、オフィスビルや商業施設、マンション、物流施設などの不動産に投資し、そこで得られた賃貸収入や売却益を分配する金融商品です。 REITは証券取引所に上場されており、株式と同じように市場で売買できます。そのため、通常の不動産投資と比べて流動性が高く、少額から手軽に不動産投資を始められるのが大きな特徴です。 投資家は、REITを通じて間接的にさまざまな不動産の「オーナー」となり、不動産運用のプロによる安定した収益(インカムゲイン)を得ることができます。しかも、実物の不動産を所有するわけではないので、物件の管理や修繕といった手間がかからない点も魅力です。また、複数の物件に分散投資しているため、リスクを抑えながら収益を狙える点も人気の理由です。 一方で、REITの価格は、不動産市況や金利の動向、経済環境の変化などの影響を受けます。特に金利が上昇すると、REITの価格が下がる傾向があるため、市場環境を定期的にチェックしながら投資判断を行うことが重要です。 REITは、安定した収益を重視する人や、実物資産への投資に関心があるものの手間やコストを抑えたい人にとって、有力な選択肢となる資産運用手段の一つです。

分散投資

分散投資とは、資産を安全に増やすための代表的な方法で、株式や債券、不動産、コモディティ(原油や金など)、さらには地域や業種など、複数の異なる投資先に資金を分けて投資する戦略です。 例えば、特定の国の株式市場が大きく下落した場合でも、債券や他の地域の資産が値上がりする可能性があれば、全体としての損失を軽減できます。このように、資金を一カ所に集中させるよりも値動きの影響が分散されるため、長期的にはより安定したリターンが期待できます。 ただし、あらゆるリスクが消えるわけではなく、世界全体の経済状況が悪化すれば同時に下落するケースもあるため、投資を行う際は目標や投資期間、リスク許容度を考慮したうえで、計画的に実行することが大切です。

流動性

流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。

インフレヘッジ

インフレヘッジとは、物価が上昇する「インフレーション」の影響から資産の価値を守るための対策や投資方法のことをいいます。インフレが進むと、お金の価値が下がり、同じ金額でも買えるモノやサービスの量が減ってしまいます。そうした状況でも資産の実質的な価値を保つために、物価と一緒に価値が上がりやすい資産、たとえば不動産や金(ゴールド)、インフレ連動債などに投資するのが一般的です。インフレヘッジは、将来のお金の価値が目減りするリスクに備えるための重要な考え方です。

元本保証

元本保証とは、投資や預金において、満期まで保有すれば最低でも投資した元本が保証される仕組みを指します。銀行預金や一部の保険商品などが該当し、元本が減るリスクを抑えられるため、安全性を重視する人に向いています。しかし、元本保証がある商品は一般的に利回りが低く、インフレによる実質的な購買力の低下を考慮する必要があります。

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