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暗号資産にかかる税金はいくら?税率・計算方法・確定申告のやり方をわかりやすく解説【2026年最新】
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執筆者:
公開:
2026.01.08
更新:
2026.08.21
暗号資産で利益が出ると、売却して日本円に換えた場合だけでなく、暗号資産同士の交換や決済、ステーキング報酬などでも課税されることがあります。申告要否や税額の計算を誤ると、後から追加の納税が必要になる可能性もあります。この記事では、暗号資産の税率や20万円ルール、課税タイミング、損益計算、確定申告の方法、節税策、今後の税制改正まで具体的に解説します。
暗号資産の税金の基本|雑所得として総合課税・税率は最大約55%
暗号資産の利益は、原則として「雑所得」に区分され、給与所得などと合算して税額を計算する「総合課税」の対象です。株式や投資信託のような一律20.315%の分離課税ではなく、所得が増えるほど税率が上がる累進課税が適用されます。
出典:国税庁「No.1524 暗号資産を使用することにより利益が生じた場合」
暗号資産の利益は原則「雑所得」
雑所得とは、給与所得や事業所得など他の9種類の所得に当てはまらない所得のことです。暗号資産の売却益のほか、副業収入や公的年金などもここに含まれます。
なお、事業として継続的・反復的に暗号資産取引を行い、帳簿書類を備えているような場合は、事業所得に該当する余地もあります。ただし、会社員の投資目的の取引が事業所得と認められるケースはまれで、基本は雑所得と考えておきましょう。
暗号資産の税率|所得税5〜45%+住民税10%
暗号資産の利益に適用される税率は、課税所得金額に応じた所得税(5〜45%の7段階)に、復興特別所得税(所得税額の2.1%)と住民税(一律10%)を加えたものです。合計の税負担は約15%から最大約55%になります。
| 課税所得金額 | 所得税率 | 控除額 | 住民税を加えた目安 |
|---|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 | 約15% |
| 195万円超〜330万円以下 | 10% | 97,500円 | 約20% |
| 330万円超〜695万円以下 | 20% | 427,500円 | 約30% |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 636,000円 | 約33% |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 | 約43% |
| 1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 | 約50% |
| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 | 約55% |
税率は「超過累進税率」で適用されます。課税所得400万円なら全額に20%かかるのではなく、195万円までの部分に5%、195万円超330万円以下の部分に10%、330万円超の部分に20%が段階的に適用される仕組みです。
所得税と住民税を合わせると、暗号資産で得られた利益の「半分は税金で消える」と言われることがあります。詳しくは、こちらのQ&Aも参考にしてみてください。
利益100万・500万・1,000万・1億円の税額シミュレーション
課税所得400万円の会社員が暗号資産の利益を追加で得た場合、税額の目安は以下の通りです。
| 暗号資産の利益 | 合計課税所得 | 追加税額(概算) | 追加分の実効税率 |
|---|---|---|---|
| 100万円 | 500万円 | 約30.4万円 | 約30.4% |
| 500万円 | 900万円 | 約158.4万円 | 約31.7% |
| 1,000万円 | 1,400万円 | 約376.8万円 | 約37.7% |
| 1億円 | 1億400万円 | 約5,250.6万円 | 約52.5% |
※所得税(超過累進)・復興特別所得税・住民税10%を含む概算です。所得控除は考慮していないため、実際の税額は個人の状況で変動します。
利益の3〜5割が税金になるため、利益確定した時点で納税資金を別口座に確保しておくことが重要です。特に翌年の住民税は6月以降に請求されるため、利益を使い切ってしまうと納税に窮する事態になりかねません。
暗号資産や仮想通貨投資のメリットやデメリットについてくわしく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
暗号資産の税金はいくらからかかる?20万円ルールの正しい理解
会社員・公務員の場合、給与以外の所得が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告は原則不要です。ただし、この「20万円ルール」には3つの注意点があります。
20万円ルールの注意点
- 20万円の判定は、暗号資産の利益だけでなく副業収入など給与以外の所得をすべて合算して行う
- 複数の取引所を使っている場合は、全取引所の損益を合算して判定する
- 医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)などで確定申告をするなら、20万円以下の利益も併せて申告が必要
また、所得税の申告が不要でも、住民税には20万円ルールがありません。利益が出た場合は、市区町村への住民税の申告が原則必要です。確定申告をすれば情報が市区町村へ連携されるため、住民税の申告を別途行う必要はありません。
- 専業主婦(主夫)や学生など扶養に入っている人は、暗号資産を含む所得の合計が基礎控除額を超えると申告が必要になり、配偶者控除や扶養控除から外れる可能性もあります。扶養への影響は世帯全体の手取りに関わるため、利益確定の前に確認しておきましょう。
暗号資産の税金がかかるタイミング|売却以外も課税される取引に注意
暗号資産の税金は「日本円に換えたとき」だけに発生するわけではありません。課税されるタイミングと課税されない行為を整理すると以下の通りです。
| 取引 | 課税の有無 | 課税対象額 |
|---|---|---|
| 売却(日本円への換金) | 課税される | 売却価額−取得価額−手数料 |
| 暗号資産同士の交換(BTC→ETHなど) | 課税される | 交換時の時価−取得価額 |
| 商品・サービスの決済に使用 | 課税される | 決済時の時価−取得価額 |
| ステーキング・レンディング報酬、エアドロップ、マイニング報酬の受け取り | 課税される | 受取時の時価(その時価が次の取得価額になる) |
| 購入して保有し続ける(含み益) | 課税されない | − |
| 取引所間・ウォレット間の移動 | 原則課税されない | 送金手数料を暗号資産で払った部分は課税対象になり得る |
特に見落とされやすいのが、暗号資産同士の交換です。税法上は「いったん時価で売却して、別の暗号資産を買った」とみなされるため、日本円が手元になくても課税されます。交換を繰り返して大きな含み益を実現していると、納税資金が足りなくなる典型パターンに陥ります。
ステーキング報酬などは、受け取った時点の時価が雑所得になり、その時価が次の取得価額になります。たとえば時価30万円で受け取った1ETHを40万円で売れば、受取時に30万円、売却時に差額10万円が課税される二段階の仕組みです。
出典:国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ・令和7年12月)」
暗号資産の税金の計算方法|総平均法と移動平均法
暗号資産の所得は「収入金額−必要経費(取得価額+手数料など)」で計算します。計算の最大のポイントは、複数回に分けて購入した暗号資産の取得価額をどう求めるかです。国税庁は「総平均法」と「移動平均法」の2つを認めており、届出をしなければ総平均法が適用されます。
総平均法と移動平均法の違い|同じ取引でも年内の所得が変わる
総平均法は、1年間に購入した金額の合計を購入数量の合計で割って平均単価を出す方法です。移動平均法は、購入のたびに平均単価を計算し直す方法です。同じ取引でも、その年の所得金額が変わることがあります。
| 取引例 | 総平均法 | 移動平均法 |
|---|---|---|
| 4月:1BTCを500万円で購入 6月:1BTCを700万円で売却 9月:1BTCを900万円で購入 | 平均取得単価=(500万円+900万円)÷2=700万円 売却益=700万円−700万円=0円 | 売却時点の取得単価=500万円 売却益=700万円−500万円=200万円 |
総平均法では、売却した後の9月の購入分まで年間の平均単価に含まれるため、この年の所得は0円になります。一方の移動平均法では、売却時点までの購入だけで単価を計算するため、所得は200万円です。どちらの方法でも、翌年以降に残りを売却すれば通算の利益は最終的に一致します。あくまで「いつの年の所得になるか」が変わる仕組みです。
移動平均法を選びたい場合は、取引を始めた年の確定申告期限までに「所得税の暗号資産の評価方法の届出書」を税務署へ提出します。届出がなければ総平均法です。一度選んだ方法は、原則3年間は変更できません。
国税庁の「暗号資産の計算書」を使えば自分で計算できる
損益の集計には、国税庁が無料で公開しているExcelの「暗号資産の計算書」(総平均法用・移動平均法用)が便利です。取引所が発行する年間取引報告書の数値を転記すれば、所得金額を自動計算できます。複数の取引所や海外取引所、DeFi取引が多い場合は、CryptactやGtaxなどの損益計算ツールを使うと集計の手間を大幅に減らせます。
出典:国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて」(計算書の様式を掲載)
必要経費にできるもの・取得価額がわからないときの対処
取得価額のほか、売買手数料や送金手数料、損益計算ツールの利用料などは必要経費にできます。一方、投資の勉強のための書籍代やセミナー代は、原則として経費になりません。
取引所の閉鎖などで取得価額がわからない場合は、取引履歴の再発行依頼、取引完了メール、ブロックチェーン上の記録などから合理的に再現します。どうしても不明な場合、売却価額の5%を取得価額とみなす取り扱いもありますが、実際より税負担が重くなりがちです。履歴は取引の都度、CSVでダウンロードして保存する習慣をつけましょう。
暗号資産の確定申告のやり方|必要書類から納付まで4ステップ
暗号資産の確定申告は、①申告要否の確認→②損益の集計→③申告書の作成・提出→④納付、の4ステップで進めます。申告期間は原則、翌年2月16日から3月15日までです。
| 属性 | 申告が必要になる主なケース |
|---|---|
| 会社員・公務員 | 給与以外の所得(暗号資産+副業等)が年間20万円超。給与収入2,000万円超の人や、医療費控除等で申告する人は金額にかかわらず申告 |
| 個人事業主・フリーランス | もともと確定申告が必要。事業所得に暗号資産の雑所得を合わせて申告 |
| 専業主婦(主夫)・学生など扶養内 | 所得の合計が基礎控除額を超える場合。扶養から外れる可能性にも注意 |
| 年金受給者 | 公的年金等の収入400万円以下でも、年金以外の所得が20万円超なら申告 |
申告書の作成は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使うのが簡単です。雑所得(その他)を選び、種目に「暗号資産」、収入金額と必要経費に集計した数値を入力すれば、税額まで自動計算されます。マイナンバーカードがあればe-Taxでそのまま提出でき、納付は振替納税・ダイレクト納付・クレジットカード・コンビニ納付などから選べます。
- 取引明細の添付は不要ですが、計算根拠となる取引履歴や計算書は保存が必要です。税務署から問い合わせを受けたときに説明できるよう、データを整理して残しておきましょう。
無申告は必ずバレる?暗号資産の税務調査は追徴平均745万円
「暗号資産は申告しなくてもバレない」という認識は危険です。国税庁は暗号資産取引を行う個人への調査を強化しており、令和6事務年度(2024年7月〜2025年6月)には613件の実地調査を実施しました。
1件当たりの申告漏れ所得金額は2,538万円と、所得税の実地調査全体の平均(1,486万円)を大きく上回ります。追徴税額は1件当たり745万円で、実地調査全体の平均299万円の約2.5倍です。
| 項目 | 令和5事務年度 | 令和6事務年度 |
|---|---|---|
| 実地調査件数 | 535件 | 613件 |
| 申告漏れ所得金額の総額 | 126億円 | 156億円 |
| 1件当たりの申告漏れ所得金額 | 2,356万円 | 2,538万円 |
| 1件当たりの追徴税額 | 662万円 | 745万円 |
出典:国税庁「令和6事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」
国内の取引所は税務署からの照会に応じる義務があり、取引記録から個人の損益は把握され得ます。海外取引所についても、各国税務当局と暗号資産の取引情報を自動交換する国際的な枠組みの整備が進んでおり、「海外なら見えない」という前提は崩れつつあります。
- 無申告が発覚すると、本来の税額に加えて無申告加算税(最大30%)や延滞税が課され、悪質な場合は重加算税(40%)の対象です。申告を忘れていた場合も、税務署から指摘される前に自主的に期限後申告をすれば、加算税は軽減されます。気づいた時点で早めに対応しましょう。
なお、確定申告の方法に関してはこちらの記事で解説しています。
暗号資産の税金を抑える5つの方法
暗号資産の税負担は、合法的な範囲で軽減する余地があります。実務でよく使われる5つの方法を紹介します。
| 方法 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| ①雑所得内での損益通算 | 同じ年の暗号資産同士の利益と損失は相殺できる。含み損のある銘柄を年内に売却して利益とぶつける方法が代表的 | 給与所得など他の所得区分との通算や、損失の翌年繰越はできない |
| ②利益確定のタイミング調整 | 所得の少ない年に利益確定すれば、累進税率の低い段階で課税される | 退職した年や育休中など、収入が減る年が相対的に有利 |
| ③20万円以下に抑える | 会社員なら、給与以外の所得を年20万円以下に収めれば所得税の確定申告は不要 | 住民税の申告は別途必要 |
| ④必要経費の漏れない計上 | 取引手数料・送金手数料・損益計算ツール代などを集計し、所得から差し引く | 書籍代やセミナー代など投資の勉強費用は原則経費にならない |
| ⑤法人化の検討 | 取引規模が大きい場合、法人税率(実効税率約30%前後)のほうが有利になることがある | 法人は期末の含み益にも課税される(時価評価。一定の要件を満たす自己発行・継続保有分などは除く)ため、専門家を交えた慎重な判断が必要 |
なお、損失が出た年は申告義務がなくても、雑所得内の通算のために取引記録を整理しておくと、翌年以降の計算がスムーズになります。
「確定申告は面倒くさい」という方は、暗号資産へ投資するETFの活用が選択肢の一つです。ビットコインETFに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
【2026年最新】暗号資産の税制改正動向|申告分離課税20%への移行が進行中
暗号資産の税制は、いま大きな転換点にあります。結論からいえば、株式と同じ約20%の申告分離課税へ移行する方向が固まりつつありますが、適用開始はまだ先で、現時点では総合課税のままです。
改正金商法が2026年7月15日に成立|暗号資産は「金融商品」へ
2026年7月15日、暗号資産の規制を資金決済法から金融商品取引法へ移す改正法が成立しました。暗号資産が法律上「金融商品」として位置づけられ、株式などと同様にインサイダー取引規制も新設されます。施行は2027年度が見込まれています。
この金商法改正は、税制を分離課税へ移すための前提となる制度整備です。2025年12月に決定された令和8年度税制改正大綱では、金商法上の規制対象となる暗号資産の譲渡益について、20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の申告分離課税とし、損失の3年間繰越控除を認める方向性が明記されています。
出典:金融庁「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案 説明資料」
分離課税はいつから?適用開始までは総合課税が続く
申告分離課税の適用開始時期は、今後の税制改正法案で確定します。改正金商法の施行が2027年度に見込まれることから、分離課税の適用は早くても2028年以降の譲渡になるとの見方が一般的です。
実務上の注意点は3つあります。
課税ルール変更に関する注意点
- 施行までの利益は、現行の総合課税(最大約55%)で申告が必要
- 施行前に確定した損失を、新制度に持ち越すことはできない見通し
- 分離課税の対象は金商法の規制対象となる暗号資産に限られる方向で、すべての銘柄・取引が対象になるとは限らない
「もうすぐ20%になるから」と申告を後回しにせず、現行ルールでの申告と記録の整備を続けましょう。
投資収益の課税方式は、一概にどれが有利かは判断できません。詳しくは、こちらの記事も参考にしてみてください。
この記事のまとめ
この記事では、暗号資産の利益に適用される総合課税の仕組みや税率、20万円ルール、売却・交換・報酬受取時の課税、取得価額の計算方法、確定申告、節税策、無申告時のリスク、今後の税制改正について整理しました。まずは利用している取引所やウォレットの履歴を集め、年間の損益と申告要否を確認しましょう。取引件数が多い場合や計算に不安がある場合は、損益計算ツールや税理士の活用も検討してください。

金融系ライター
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
関連する専門用語
暗号資産(仮想通貨/暗号通貨)
暗号資産とは、インターネット上でやり取りされるデジタルな財産のことで、代表的な例にビットコインやイーサリアムがあります。これらはブロックチェーンという分散型台帳技術を基盤とし、国家や中央銀行といった特定の管理主体を持たずに取引されるのが特徴です。 日本では「暗号資産」という名称が資金決済法上の正式な用語として定義されており、これに該当するトークンは法的に一定の規制下に置かれています。たとえば、暗号資産交換業者には登録制が課され、ユーザー保護やマネーロンダリング防止の観点からの監督も強化されています。 資産としての取り扱いについては、税務上は原則「雑所得」として扱われ、短期売買による利益も総合課税の対象となります。また、会計上は現金や有価証券ではなく、「その他の資産」として分類されるのが一般的です。 現在では、決済手段や資金移動のほか、価格変動を狙った投資対象としての側面が大きく、資産運用の一選択肢として注目を集めています。しかしその一方で、価格の急激な変動、ハッキング、保管の難しさといったリスクも内在しており、法律・税務・セキュリティの観点から十分な知識と準備が求められます。
雑所得
雑所得(ざつしょとく)とは、所得税法において定められた10種類の所得のうち、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得のいずれにも該当しない所得を指します。具体的には、公的年金や副業による収入、仮想通貨の売却益、FXの利益、非営業用貸金の利子などが該当します。 経費を差し引いた金額が課税対象となり、総合課税の対象となります。また、雑所得が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。
事業所得
事業所得とは、個人が営む事業から得られる所得のことで、主に農業、漁業、製造業、販売業、サービス業、フリーランスなどの継続的な事業活動によって生じる利益を指します。売上から必要経費を差し引いた残りが事業所得となり、確定申告を通じて所得税の計算に反映されます。事業所得は、給与所得や不動産所得と並ぶ所得区分のひとつで、青色申告や白色申告といった制度を活用することで、税金の計算上有利になる場合があります。 特に青色申告では、複式簿記による記帳や帳簿の保存を条件に、青色申告特別控除や赤字の繰越控除などの優遇が受けられるため、税務上のメリットが大きいといえます。
総合課税
総合課税は、給与や年金、事業収入、不動産収入、利子、配当など、1年間に得たさまざまな所得を合算し、その合計額に累進税率を適用して所得税を計算する方式です。 所得が増えるほど税率が高くなるため、高所得者ほど税負担が大きくなる点が特徴です。一方、金融所得には総合課税以外の課税方法を選択できる場合があります。 たとえば、株式譲渡益や先物取引益などは「申告分離課税」を選ぶことで、ほかの所得と区分して一律20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)で申告できます。 また、預貯金利息や一部の公社債利子などは、支払元が税金を源泉徴収する「源泉分離課税」となり、原則として確定申告は不要です。配当や利子のように課税方式を選択できるケースでは、ご自身の所得水準や控除の有無、損益通算の可能性を踏まえ、総合課税・申告分離課税・源泉分離課税のどれを採用するかを検討することが、最終的な税負担を抑えるうえで重要になります。
申告分離課税
申告分離課税とは、特定の所得について他の所得と分離して税額を計算し、確定申告を通じて納税する方式です。 主な対象となる所得は以下の通りです: - 譲渡所得: 土地や建物、株式などの譲渡による所得。 - 山林所得: 山林の伐採や譲渡による所得。 - 先物取引による所得: FXや商品先物取引による所得。 例えば、株式の譲渡所得については、他の所得と合算せずに分離して課税されます。また、上場株式等の配当所得についても、申告分離課税を選択することができます。
累進課税
累進課税とは、所得が高くなるほど税率が上がる仕組みのことを指します。この制度は、所得の多い人ほど高い税率で税金を負担し、所得の低い人の負担を軽減することで、公平性を確保することを目的としています。 代表的な累進課税制度には、所得税や相続税があります。所得税は、課税所得に応じて税率が変わり、日本では5%から45%までの7段階の税率が設定されています。例えば、課税所得が195万円以下の場合の税率は5%ですが、4,000万円を超えると税率は45%となります。このように、所得が増えるにつれて税負担も増える仕組みになっています。 相続税も同様に累進課税が適用され、相続財産が多いほど高い税率がかかります。たとえば、相続財産が1,000万円以下の場合の税率は10%ですが、6億円を超えると55%の税率が適用されます。 累進課税は、所得の再分配を促し、経済的格差を是正する効果がある一方で、高所得者層の税負担が大きくなりすぎると、節税対策や海外移住の増加につながる可能性も指摘されています。そのため、税率のバランスを保つことが重要とされています。







