連帯債務者と連帯保証人の違いはなんですか？

連帯債務者と連帯保証人は、どちらも「借入金に責任を負う人」ですが、その立場と責任の範囲には大きな違いがあります。

まず、連帯債務者とは、最初から借入契約の当事者として署名し、債務を共同で負担する人のことです。例えば夫婦で住宅ローンを組む場合、二人が連帯債務者になれば、それぞれが債務全体に対して返済義務を持ちます。金融機関は、どちらに対しても全額の返済を請求できるため、片方が支払えなくても、もう一方が全額を返す必要があります。つまり、自分の借金として引き受けているのが特徴です。

一方、連帯保証人は借入契約そのものの当事者ではありません。主たる債務者が返済できない場合に、その人に代わって返済義務を負う立場です。通常の保証人と異なり、金融機関はすぐに連帯保証人へ全額請求できるため、責任の重さは非常に大きくなります。ただし、連帯保証人はあくまで「補助的な立場」であり、自分が直接お金を借りたわけではありません。

まとめると、連帯債務者は「借金を最初から共同で負う主体」であり、連帯保証人は「万一のときに主債務者に代わって支払う人」です。しかし実際には、どちらも全額を請求される可能性があるため、非常に重い義務を負う点は共通しています。そのため契約を結ぶ前に、この違いをよく理解しておくことが大切です。