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繰上げ受給を選ぶべき状況はありますか?

繰上げ受給を選ぶべき状況はありますか?

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2025/07/04 17:12


男性

60代

question

退職金が少なく貯蓄も十分でないため、65歳まで収入なしで生活できるか不安です。健康診断で慢性疾患の指摘もあり、医療費や介護費が早期に発生する可能性も心配しています。こうした状況では、年金を繰上げて受け取り流動性を高めるべきでしょうか?


回答

佐々木 辰

38

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

繰上げ受給は、早期に安定した現金収入を確保したいときの選択肢です。具体的には①医療・介護費が近い将来に発生しそうな持病や体力低下がある、②退職金や貯蓄が乏しく65歳までの生活費が不足する、③配偶者や子どもがいない単身世帯で緊急支援を期待しにくい、といったケースが代表例です。

これらの状況では流動性を優先し、終身減額(60歳開始で24%)を受け入れても生活防衛を図るメリットがあります。ただし、一度請求すると減額率は一生固定され、原則として障害年金と遺族厚生年金が受給できなくなる点は大きなデメリットです。

また、減額された年金では物価上昇への耐性が弱まるため、医療費高騰リスクも踏まえて手取り試算を行う必要があります。繰上げを検討する際は、退職金・iDeCo・個人年金など他の資金源と組み合わせ、65歳以降も生活費が赤字とならないかキャッシュフロー表で確認しましょう。

可能なら失業手当や再就職による短期収入で65歳までをつなぎ、繰上げを回避する余地も比較するとより合理的な判断ができます。

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A. 繰上げの場合は、基礎年金と厚生年金を同時に行う必要があります。一方、繰下げの場合は両年金を別々に設定でき、「基礎年金を66歳、厚生ねんきんを70歳」など自由に組み合わせが可能です。

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繰下げ受給が向いている人の特徴はありますか?

A. 長寿リスクに備えたい方や就労継続で収入が確保できる方、十分な資産がある方は繰下げ受給が向いています。ただし、受給開始前に死亡すると増額を享受できない点に注意が必要です。

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繰上げ・繰下げ受給で加給年金・付加年金に影響はありますか?

A. 繰上げ受給では、加給年金が65歳まで支給停止、付加年金は年金本体と同率で減額されます。繰下げ待期中は加給年金を受け取れず、付加年金は本体と同率で増額されます。

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公的年金の繰上げ・繰下げ受給の仕組みを教えてください。

A. 年金は60〜75歳で開始時期を選択できます。60〜64歳の繰上げは月0.4%の終身減額、66〜75歳の繰下げは月0.7%の終身増額となり、資金計画と健康状態を踏まえた判断が重要です。

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年金の繰上げ・繰下げの増減率とは何ですか?

A. 65歳を基準に、受給開始を早めた月数×0.4%(一部0.5%)を減額、遅らせた月数×0.7%を増額します。算定後の割合は終身適用され、年金月額に恒久的に反映されます。

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年金繰上げ・繰下げの「損益分岐点」を教えてください。

A. 損益分岐点は、繰上げなら受給開始から20年10か月、繰下げなら10年11か月経過時点です。これ以降に長生きすると、選択肢が不利・有利に逆転します。

関連する専門用語

繰上げ受給

繰上げ受給とは、公的年金を本来の支給開始年齢より早く受け取り始める制度で、日本では原則65歳からの老齢基礎年金や老齢厚生年金を60歳から前倒しで請求できます。早く受け取る代わりに、受給額は繰上げた月数に応じて永久的に減額される仕組みになっており、減額率は請求月ごとに定められています。長く受給するメリットと生涯受取額が減るデメリットを比較し、健康状態や生活資金の必要度、就労の予定などを踏まえて選択することが大切です。また、一度繰上げを行うと原則として取り消しや遅らせることはできないため、将来のライフプランを十分検討したうえで判断する必要があります。

障害年金

障害年金とは、病気やケガによって日常生活や就労に支障がある状態となった場合に、一定の条件を満たすと受け取ることができる公的年金の一種です。これは、老後に受け取る老齢年金とは異なり、まだ働き盛りの年齢であっても、障害の状態に応じて生活を支えるために支給されるものです。 受け取るためには、初診日の時点で年金制度に加入していたことや、一定の保険料納付要件を満たしていること、そして障害の程度が法律で定められた等級に該当することが必要です。障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があり、どの年金制度に加入していたかによって対象や支給額が異なります。これは障害を抱えながらも暮らしていく人の経済的な支えとなる大切な制度です。

遺族厚生年金

遺族厚生年金とは、厚生年金に加入していた人が亡くなった場合に、その遺族に支給される公的年金のことです。対象となるのは、主に配偶者(特に一定年齢以上の妻)、子ども、父母、孫、祖父母などで、生計を同じくしていたことが条件とされます。 遺族基礎年金が子どもがいる世帯を中心に支給されるのに対し、遺族厚生年金は子どもがいなくても一定の条件を満たせば支給されるため、対象範囲がやや広いのが特徴です。支給額は、亡くなった人の厚生年金の納付記録や報酬額に基づいて計算されるため、個人差があります。また、遺族基礎年金と併用して受け取れる場合もあり、特に現役世代の死亡リスクに備える重要な保障制度のひとつとされています。家計の柱を失ったときに、遺族の生活を長期にわたって支える仕組みです。

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流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。

キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書とは、企業の一定期間における現金の流れを「どこからどれだけ入ってきて、何に使ったか」を3つの活動別にまとめた財務諸表です。この3つとは「営業活動」「投資活動」「財務活動」のことで、それぞれ本業の収入や支出、設備投資や資産売却、借入や株主への配当などに関する現金の動きを表しています。 企業の利益だけでは見えにくい、実際の資金繰りや経営の健全性を確認するうえで重要な資料であり、特にフリーキャッシュフローの算出にも使われます。投資家にとっては、企業が将来に向けて持続的な成長を続けられるかどうかを見極めるための手がかりとなります。

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