個人向け国債は今買うべきでしょうか?やめておくべきでしょうか?判断のポイントを教えて下さい。
個人向け国債は今買うべきでしょうか?やめておくべきでしょうか?判断のポイントを教えて下さい。
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2025/03/08 23:00
男性
40代
投資初心者で、安全に資産運用を始めたいと考えています。個人向け国債は元本保証があり魅力的に感じますが、「やめとけ」との意見もあり迷っています。リターンの低さやインフレリスク、解約の手間などのデメリットを考えると、本当に購入するべきなのか不安です。特に、定期預金や他の債券投資と比べた際のメリット・デメリットを知りたいです。初心者が資産運用を始めるうえで、個人向け国債は適した選択でしょうか?
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
個人向け国債(変動10年・第187回債)の初回利率は年1.08%(税引後おおよそ年0.86%、2025年10月募集分)と、メガバンクの1年定期預金(年0.27%前後)を上回る水準です。最低金利0.05%が保証されており、「元本に大きなリスクを取らず、預金より少しでも増やしたい」初心者層にとって、堅実な選択肢となります。購入単位も1万円から可能で、証券会社や銀行の窓口・ネット取引で手続きでき、利払いは半年ごとに自動入金されるため、運用管理の手間もほとんどかかりません。
ただし留意すべき点もあります。まず、インフレ率が年2〜3%またはそれ以上に達する局面では、実質的な利回りがマイナスになる恐れがあります。その意味で、長期保有だけで購買力を維持できるかは保証されていません。さらに、発行後1年間は中途換金が不可で、1年経過後も換金時には直近2回分の利息(税引前で約0.796%相当)が差し引かれるペナルティがあります。そのため、急に使う可能性のある資金は定期預金や普通預金に確保しつつ、流動性を担保しておくことが重要です。
結論として、個人向け国債は「生活防衛資金+低リスク運用枠」のコアとしては十分優秀ですが、資産全体の成長を担う商品には向いていません。購入比率の目安は3〜6か月分の生活費までにとどめ、余裕資金については、つみたてNISA経由の全世界株インデックスファンドや、社債・債券ETFなど、リスクとリターンが異なる資産と組み合わせることで、インフレ耐性を高めつつ長期的な資産形成力を確保するのが最適解です。
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“個人向け国債は中途換金すると元本割れしますか?”
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“個人向け国債の購入を検討しています。固定金利と変動金利どっちがいいでしょうか?”
A. 使う時期と金利見通しで選びます。3〜5年なら固定型、10年以上や金利上昇期待なら変動型が適します。
関連する専門用語
個人向け国債
個人向け国債とは、日本政府が個人投資家向けに発行する債券で、安全性が高く元本保証が特徴です。最低1万円から購入可能で、3年・5年の固定金利型と10年の変動金利型があります。変動金利型は半年ごとに金利が見直され、市場金利の上昇に伴い受取利息が増加するメリットがあります。 一方、株式投資ほどの高いリターンは期待できず、インフレ時には実質的な資産価値が目減りする可能性があります。また、購入後1年間は中途換金ができず、その後の換金時には直前2回分の利子相当額が差し引かれる点に注意が必要です。銀行預金より高い金利を求めるが、リスクを避けたい投資初心者や安全資産を確保したい方に適した商品です。
元本保証
元本保証とは、投資や預金において、満期まで保有すれば最低でも投資した元本が保証される仕組みを指します。銀行預金や一部の保険商品などが該当し、元本が減るリスクを抑えられるため、安全性を重視する人に向いています。しかし、元本保証がある商品は一般的に利回りが低く、インフレによる実質的な購買力の低下を考慮する必要があります。
インフレリスク
インフレリスクとは、物価の上昇が投資の実質的な価値や収益を減少させるリスクを指します。インフレが進行すると、通貨の購買力が低下し、同じ金額で以前よりも少ない商品やサービスしか購入できなくなります。このリスクは特に固定収益をもたらす投資、例えば債券や定期預金に顕著に現れます。債券のクーポン支払いや元本返済の実質的価値が、インフレによって目減りするためです。 投資家はインフレリスクを考慮に入れてポートフォリオを構築する必要があります。たとえば、インフレに対抗するために不動産や株式などのリアルアセットに投資する方法があります。これらの資産は、インフレの環境下で価値が上昇する傾向にあるため、インフレリスクから保護する効果が期待できます。また、インフレに連動する形で利息が上昇するインフレ連動債(TIPSなど)に投資することも、インフレリスクを管理する一つの手段です。 インフレリスクは、特に長期投資の計画において重要であり、経済全体の物価水準の変動を考慮に入れながら、資産を適切に配置し、リバランスを行うことが必要です。 さらに、異なる国や地域でのインフレ率の違いにも注意を払い、グローバルな視点からポートフォリオを見直すことも有効です。このように、インフレリスクを適切に理解し、対策を講じることで、投資の目標達成に向けた戦略的な判断が可能となります。
利回り
利回りとは、投資で得られた収益を投下元本に対する割合で示し、異なる商品や期間を比較するときの共通尺度になります。 計算式は「(期末評価額+分配金等-期首元本)÷期首元本」で、原則として年率に換算して示します。この“年率”をどの期間で切り取るかによって、利回りは年間リターンとトータルリターンの二つに大別されます。 年間リターンは「ある1年間だけの利回り」を示す瞬間値で、直近の運用成績や市場の勢いを把握するのに適しています。トータルリターンは「保有開始から売却・償還までの累積リターン」を示し、長期投資の成果を測る指標です。保有期間が異なる商品どうしを比べるときは、トータルリターンを年平均成長率(CAGR)に換算して年率をそろすことで、複利効果を含めた公平な比較ができます。 債券なら市場価格を反映した現在利回りや償還までの総収益を年率化した最終利回り(YTM)、株式なら株価に対する年間配当の割合である配当利回り、不動産投資なら純賃料収入を物件価格で割ったネット利回りと、対象資産ごとに計算対象は変わります。 また、名目利回りだけでは購買力の変化や税・手数料の影響を見落としやすいため、インフレ調整後や税控除後のネット利回りも確認することが重要です。複利運用では得た収益を再投資することでリターンが雪だるま式に増えますから、年間リターンとトータルリターンを意識しながら、複利効果・インフレ・コストを総合的に考慮すると、より適切なリスクとリターンのバランスを見極められます。
つみたてNISA
つみたてNISAとは、少額からの長期・積立・分散投資を応援するために、国が用意した税制優遇制度のひとつです。正式には「少額投資非課税制度(NISA)」の一種で、一定の条件を満たした投資信託やETFに積立投資をすることで、その運用益や分配金が最長20年間、非課税になります。 対象商品は金融庁が選定した長期投資にふさわしい商品に限られているため、初心者でも安心して始めやすい制度です。毎年の投資上限額が決まっており、計画的に資産を育てていくのに向いています。将来の資産形成を目指す人にとって、つみたてNISAは非常に有効な選択肢のひとつです。
インデックスファンド
インデックスファンドとは、特定の株価指数(インデックス)と同じ動きを目指して運用される投資信託のことです。たとえば「日経平均株価」や「TOPIX(東証株価指数)」などの市場全体の動きを示す指数に連動するように設計されています。この仕組みにより、個別の銘柄を選ぶ手間がなく、市場全体に分散投資ができるのが特徴です。また、運用の手間が少ないため、手数料が比較的安いことも魅力の一つです。投資初心者にとっては、安定した長期運用の第一歩として選びやすいファンドの一つです。








