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ナスダック100とS&P500を両方買う場合なにか注意点はありますか?

ナスダック100とS&P500を両方買う場合なにか注意点はありますか?

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2025/10/07 09:09


男性

60代

question

ナスダック100とS&P500の両方を購入する場合、投資対象が一部重複していると聞いたことがあります。両方を併せて保有する際の注意点や、長期投資におけるメリット・デメリットを具体的に教えていただけますか?


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

S&P500とナスダック100を両方持つことは合理的な投資方法ですが、分散効果は限定的で、むしろハイテク株比率が高まることでリスクが強まる点に注意が必要です。実質的にはS&P500にナスダック100の成長株を上乗せする形になるため、上昇局面では恩恵が大きい一方で下落局面では値動きが大きくなります。

両指数にはアップルやマイクロソフトなど共通の大型銘柄が多く含まれており、重複によって実際の投資先は集中します。そのため、分散投資というよりも「成長株への偏り」と理解する方が適切です。また、ナスダック100は金利上昇局面やバリュー株が優位な時期に弱い傾向があるため、景気や金利動向に対して敏感なポートフォリオになります。

さらに、両指数は相関が高く、同時に下落するリスクを避けることはできません。値動きの大きさに耐えられる比率をあらかじめ決めておくことが重要です。例えばS&P500を7割、ナスダック100を3割とするなど、自身の許容できる下落幅を基準に配分を決定すると安心です。

加えて、リバランスのルールを設けることも欠かせません。毎年あるいは半年ごとに比率を見直し、上昇した側を一部売却して下落した側を買い増すと、偏りを抑えやすくなります。コスト面でも、それぞれに信託報酬や為替コストがかかるため、ETFや投資信託の選び方によって効率が変わります。

また、円建てで無ヘッジのファンドを選ぶと為替の影響を強く受けます。円安局面では有利ですが、円高になると損益を圧迫するため、為替リスクをどの程度受け入れるかも検討が必要です。配当については、ナスダック100は配当利回りが低く、S&P500の方がやや安定しています。再投資型の商品を選ぶと複利効果を得やすくなります。

最後に、NISAや課税の仕組みも考慮しましょう。新NISAでは国内課税は非課税ですが、米国ETFの配当には外国源泉税がかかります。国内投信か米国ETFかによって税制面や手間が異なるため、制度を確認して選ぶことが大切です。

まとめると、S&P500とナスダック100の併用は「成長株の上乗せ」という意味合いが強く、分散ではなくリスク許容度を高める運用になります。自分に合った配分比率とルールを定め、コストや為替、税制を含めた総合的なリスク管理を前提に取り組むことが成功の鍵です。

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