名義預金とは?贈与税・相続税がかかるケースや時効との関係を整理

名義預金とは?贈与税・相続税がかかるケースや時効との関係を整理
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公開:
2026.01.08
更新:
2026.01.08
名義預金は、家族名義で預金していても実際の出資者が別にいる場合、相続税や贈与税の対象として扱われる重要な論点です。近年は税務調査で名義預金が指摘されるケースが増えており、「家族名義にしているだけなら問題ない」という認識は大きな誤解となり、思わぬ追徴課税や相続トラブルにつながる可能性があります。この記事では、名義預金と判断される基準、使ってしまった場合の扱い、時効の誤解、生前贈与として成立させるための手続きまでを、順序立てて具体的に解説します。
サクッとわかる!簡単要約
名義預金の仕組みや、税務署が判断する具体的な基準、贈与税・相続税との関係、使ってしまった場合の扱い、成立しない贈与の共通点を体系的に理解できます。これにより、家族名義の預金が税務上どう扱われるかを自分で判断できるようになり、将来の相続で余計な税負担や調査リスクを避ける行動が取れるようになります。また、生前贈与を確実に成立させるための実務的な手順を押さえ、適切な管理と書類準備ができるようになります。
名義預金とはそもそも何か?なぜ問題になるのか?
名義預金とは、口座の名義人と実際にお金を出した人が異なる預金のことを指します。名義預金が問題になる理由は、贈与税や相続税の対象となるからです。申告漏れがあると、追徴課税や加算税が発生するリスクがあります。
名義預金とは名義人と実際の出資者が異なる預金のこと
名義預金とは、口座の名義人と実際にお金を預けた人(出資者)が一致していない預金を指します。税務上は、名義がだれであるかではなく、実質的にだれのお金かが重視されます。
| ケース | 出資者 | 名義人 | よくある状況 | 名義預金と判断されるポイント |
|---|---|---|---|---|
| 親→子ども(教育資金) | 親 | 子ども | 親が子どもの将来の教育資金として毎年100万円ずつ子ども名義の口座に入金している | 通帳と印鑑を親が管理している、子どもが口座の存在を知らない |
| 祖父母→孫 | 祖父母 | 孫 | 祖父母が孫の誕生と同時に口座を開設し、お年玉やお祝い金を入金し続けている | 孫が口座の存在を知らされていない、孫が成人しても通帳・印鑑を祖父母が保管し続けている |
| 夫→妻(配偶者) | 夫 | 妻 | 夫の収入から生活費の余りを妻名義の口座に貯金している | 妻が専業主婦で独自の収入がない、実質的に夫の資金で形成された預金 |
これらのケースでは、名義人本人に「もらった」という認識がなく、贈与契約が成立していません。税務上は出資者の財産として扱われるため、相続時に課税対象となります。
たとえば、親が子ども名義で口座を開設し、自分の収入から毎月入金しているケースが典型例です。この場合、通帳上の名義は子どもでも、実質的な所有者は親とみなされる可能性があります。
- 税務上は、口座の名義そのものではなく、資金の出どころや通帳・印鑑の管理状況などから実質的に「誰のお金か」を判断します。
名義預金は相続税のトラブルにつながりやすい
名義預金が相続税トラブルにつながりやすい理由は、相続人が「名義が違うから相続財産ではない」と誤解しているケースが多いからです。しかし税務署は、名義ではなく実質的な所有者で判断します。
相続税の申告で名義預金を含めなかった場合、税務調査で指摘され、本来の相続税に加えて過少申告加算税や延滞税が課される可能性があります。過少申告加算税は追加納税額の10〜15%、悪質とみなされれば重加算税として35〜40%が上乗せされます。
- 相続人が「子ども名義だから子どものお金」「妻名義だから妻の財産」と考えてしまう誤解は非常に多いです。しかし贈与が成立していなければ、名義に関係なく出資者の財産となります。
名義預金かどうかを判定する2つのポイント
名義預金かどうかを判定する際のポイントは、大きく分けて2つあります。1つ目は贈与契約が成立しているかどうか、2つ目は管理処分権限が移行しているかどうかです。
① 贈与契約が成立していること(双方の合意)
贈与契約が成立するには、あげる側(贈与者)ともらう側(受贈者)の双方の合意が必要です。民法第549条では、贈与は当事者の一方が無償で財産を与える意思を表示し、相手方が受諾することで成立すると定められています。
つまり、親が一方的に「あげたつもり」になっていても、子どもが「もらった」と認識していなければ、贈与契約は成立していません。この場合、法律上は財産の移転が行われていないことになります。
- 税務調査では、名義人本人に対して「いつ、だれから、いくらもらったか知っていますか」と質問されます。答えられなければ、贈与契約が成立していないと判断される根拠となります。
② 管理処分権限が移行していること(通帳・印鑑・使途の自由)
管理処分権限の移行とは、名義人が自分の意思で自由に預金を引き出したり、使ったりできる状態になっていることを指します。贈与契約が成立しても、管理権限が移っていなければ、真の贈与とは認められません。
税務署が特に注目するのは、通帳・印鑑・キャッシュカードをだれが保管しているかです。これらを贈与者が保管し続けていれば、実質的な支配は贈与者にあると判断されます。
- たとえば、親の口座からこの口座へ資産を移したものの、通帳・印鑑・キャッシュカードを親が持っている場合、子に管理処分権限がありません。この場合、名義預金と判断されます。
名義預金が相続税・贈与税の対象になる仕組み
名義預金は、贈与が成立していない以上、被相続人の財産として相続税の課税対象となります。一方で、適切に贈与が成立していれば贈与税の対象となり、相続財産からは除外されます。
相続税で課税されるパターン
名義預金が相続税で課税されるのは、贈与が成立していないと判断された場合です。具体的には、被相続人が通帳や印鑑を管理し続けていた、名義人が口座の存在を知らなかった、名義人による使用実績がないといった状況が該当します。
たとえば、父親が長男名義の口座に20年間で2000万円を入金していたものの、通帳を父親が保管し、長男は口座の存在を知らなかったケースです。この場合、贈与は成立しておらず、2000万円は父親の相続財産として扱われます。
贈与税で課税されるパターン
名義預金が贈与税で課税されるのは、使用時点で贈与が成立したとみなされた場合です。名義人が名義預金から実際にお金を引き出して使用した時点で、被相続人から名義人への贈与があったと判断されます。
たとえば、父親が管理していた長男名義の口座から、長男が500万円を引き出してマンション購入の頭金に使用したケースです。この時点で父親から長男への贈与が成立し、長男には贈与税の申告義務が発生します。
名義預金が税務署に発覚する仕組み
名義預金が税務署に発覚するタイミングは、主に相続税の申告後です。税務署は相続税申告書の内容を精査し、必要に応じて実地調査を行います。
国税庁の「令和5事務年度における相続税の調査等の状況」によると、相続税の実地調査件数は8,556件で、そのうち7,200件(非違割合84.2%)で申告漏れ等が指摘されています。
銀行の預金照会の仕組み
税務署は金融機関に対して預金情報の照会を行う権限を持っています。被相続人が取引していた可能性のある金融機関すべてに照会をかけることができます。
照会の範囲は被相続人名義の口座に限りません。配偶者、子ども、孫など家族名義の口座も含まれます。過去10年程度の口座開設状況・入出金履歴・残高推移などがチェックされ、名義預金の有無を審査しているのです。
相続税申告での口座チェック
相続税申告では、被相続人名義の口座だけでなく、家族名義の口座も含めてチェックされます。税務署は申告書に記載された財産と、金融機関照会で判明した預金残高を突き合わせます。
たとえば、被相続人の給与口座から毎月子ども名義の口座に送金されていた記録があれば、税務署は子ども名義の口座も相続財産ではないかと疑うでしょう。
適切な説明ができなければ、名義預金として認定され、修正申告を求められます。場合によっては実地調査に移行し、より詳細な資料の提出や質問を受けることになるのです。
過去の入金履歴・管理状況の聞き取り調査
税務署は過去の入金履歴を詳細に調査します。だれの口座から入金されたか、入金の頻度や金額はどうか、名義人本人からの入金はあるかなどが重要なポイントです。
管理状況については、通帳や印鑑がどこに保管されていたか、名義人が自由に引き出していた実績はあるかをチェックします。被相続人の自宅から家族名義の通帳が見つかれば、管理者は被相続人と推定されます。
- また、名義人への聞き取りも行われます。「この口座を知っていましたか」「だれが管理していましたか」「自由に使えましたか」といった質問に対する回答が、名義預金判定の重要な材料となるのです。
名義預金と判断されやすいケース
名義預金と判断されやすいケースには、共通するパターンがあります。
特に問題になりやすいのは、子ども名義や孫名義の貯金、専業主婦(夫)名義の貯金、そして本人が口座の存在を知らないケースです。これらは家族の間では当たり前の行為と考えられがちですが、税務上は厳格に判断されます。
子ども名義・孫名義の貯金
子ども名義や孫名義の貯金は、名義預金として指摘される最も典型的なケースです。親や祖父母が「将来のために」と善意で貯めていても、適切な贈与手続きを踏んでいなければ名義預金となります。
特に問題となるのは、子どもや孫が未成年の場合です。本人に判断能力がないため、親や祖父母が通帳を管理するのは自然な行為に思えます。しかし税務上は、管理している人の財産と判断されるのです。
- 親が子ども名義の口座から自由に引き出して使える状態であれば、確実に名義預金と判断されます。名義は子どもでも、実質的な支配権は親にあるからです。
専業主婦(夫)名義の貯金
専業主婦(夫)名義の貯金も、名義預金として指摘されやすいケースの1つです。配偶者に独自の収入がない場合、その口座にある預金の資金源は働いている配偶者の収入と推定されます。
夫の給料が夫名義の口座に振り込まれ、そこから妻名義の口座に毎月一定額を移している構造は、多くの家庭で見られます。妻がその口座から生活費を支出し、余った分を貯蓄に回すパターンです。
- 税務署は、妻名義の口座に蓄積された預金が夫の収入から来ていることを、銀行照会や入出金履歴から把握します。妻に独自の収入がなければ、実質的には夫の財産と判断される可能性が高いです。
本人が口座の存在を知らない
名義人本人が口座の存在を知らない場合、ほぼ確実に名義預金として扱われます。贈与は「あげる側」と「もらう側」の双方の合意が必要であり、もらう側が知らなければ合意が成立しないからです。
典型的なケースは、親が子どもの将来のために口座を作り、本人に内緒で貯金を続けているパターンです。「20歳になったら渡そう」「結婚するときに渡そう」と考えて秘密にしていても、税務上は贈与として認められません。
税務調査では、名義人本人に「この口座をいつから知っていましたか」と直接質問されます。「相続が発生して初めて知った」「親が亡くなるまで存在を知らなかった」と答えれば、贈与不成立の決定的な証拠となります。
- 善意で家族のために貯めていても、本人の認識がない限り贈与は成立しません。相続時には被相続人の財産として相続税の課税対象となるため、生前に本人に伝え、通帳を渡しておくことが重要です。
「名義預金を使ってしまった」場合の取扱いとリスク
名義預金を使ってしまった場合でも、相続税の課税対象から外れるわけではありません。残高がゼロになっていても、過去に名義預金が存在した事実は消えないからです。
贈与税の対象になるケース
名義預金を使ってしまった場合、その使用時点で贈与が成立したとみなされ、贈与税の対象となる可能性があります。贈与税が課税されるのは、年間110万円を超える贈与を受けた場合です。
たとえば、父親が管理していた長男名義の口座から、長男が500万円を引き出して使用したとします。この時点で父親から長男への贈与があったと判断され、長男には贈与税の申告義務が発生します。
相続税の対象になるケース
名義預金を使ってしまっても相続税の対象になる理由は、その預金が実質的に被相続人の財産であり、使用した時点で財産の移転があったと判断されるからです。残高の有無は関係ありません。
被相続人が実質的に所有していた財産を相続人が使ったということは、被相続人から相続人への財産移転が行われたことを意味します。
相続開始前3年以内(令和6年以降は段階的に7年以内に延長)に被相続人から贈与を受けた財産は、相続財産に加算するルールがあります。名義預金の使用も、このルールの対象となる可能性があるのです。
名義預金を使い切っても「なかったこと」にはできない
名義預金を使い切っても、税務上は「なかったこと」にはできません。銀行の取引記録は長期間保存されており、税務署は過去に遡って調査する権限を持っているからです。
相続税の調査では、被相続人が亡くなった日から遡って10年程度の銀行取引を確認するのが一般的です。場合によっては、それ以上前の記録も調査対象となります。
名義預金に時効はない
名義預金には時効がないというのが、税務上の重要な原則です。贈与税には原則6年(悪質な場合は7年)の時効がありますが、名義預金の場合はそもそも贈与が成立していないため、時効の起算点が存在しません。
多くの人は「10年前の預金だから時効で大丈夫」と誤解していますが、名義預金は何年経過しても被相続人の財産として扱われます。相続が発生した時点で、すべての名義預金が相続財産として一気に課税対象となるのです(相続税の課税処分は原則5年、不正があると7年)。
この仕組みを理解せずに放置していると、相続時に予想外の多額の相続税が発生するリスクがあります。時効を期待して対策を怠ることは、非常に危険な判断といえるでしょう。
名義預金にならないための対策と正しい生前贈与の条件
名義預金にならないための対策は、正しい生前贈与を実行することです。形式的に口座を作るだけでなく、税務上認められる贈与の要件をすべて満たす必要があります。
贈与を成立させる3要件を満たす
贈与を確実に成立させるためには、3つの要件を満たす必要があります。
- 双方の合意
- 名義人の認識
- 処分権限の移転
これらの要件は、民法上の贈与契約の成立要件であると同時に、税務上も贈与として認められるための実質的な要件です。どれか1つでも欠けていれば、名義預金として否認されるリスがあります。
税務調査では、これらの要件が実際に満たされていたかを、客観的な証拠に基づいて確認されます。形式だけでなく、実態が伴っていることが求められるのです。
贈与契約書を作成する
贈与契約書を作成することは、贈与の事実を証明する最も有効な方法です。口頭での贈与も法律上は有効ですが、税務調査で「贈与があった」と客観的に証明するには、書面での記録が不可欠です。
贈与契約書には、贈与する日付、贈与者と受贈者の氏名、贈与する財産の内容(現金〇〇円など)、双方の署名捺印を記載します。シンプルな内容で構いませんが、双方の合意があったことが明確に分かる形式が重要です。
作成のタイミングは、実際に贈与を行う都度です。毎年贈与する場合は、毎年契約書を作成します。日付や金額を少しずつ変えることで、定期贈与とみなされるリスクを回避できます。
通帳・印鑑・キャッシュカードは名義人本人に渡す
通帳・印鑑・キャッシュカードを名義人本人に渡すことは、贈与を成立させるための重要な対応です。これらを贈与者が保管し続けている限り、管理権限は移転していないと判断されます。
税務調査では、通帳がどこに保管されていたかを必ず確認されます。被相続人の自宅や金庫から家族名義の通帳が見つかれば、管理者は被相続人と推定され、名義預金として認定されるのです。
未成年の子どもへの贈与でも、親権者が管理する場合は、子どもの利益のために管理している実態を示す必要があります。親(贈与者)ではなく、もう一方の親(親権者)が管理する形にするなど、工夫が求められます。
贈与税をきちんと申告する
贈与税申告をすることは、贈与の事実を税務署に確定させる最も確実な方法です。年間110万円を超える贈与を行った場合、受贈者は翌年3月15日までに贈与税の申告が必要です。
申告することで、贈与があった事実が公的に記録されます。税務調査で「贈与の認識がなかった」と疑われるリスを大幅に減らせるのです。
なお、計画的に暦年贈与を活用すれば年間で110万円を非課税で移転できます。詳しくは、こちらの記事を参考にしてみてください。
入金しかない通帳は名義預金と疑われやすい
入金しかない通帳は、名義預金と疑われる典型的なパターンです。真に名義人本人の財産であれば、生活費や趣味、買い物などで使用した出金履歴があるはずだからです。
税務調査では、口座の入出金明細を詳細にチェックされます。10年間入金だけで出金がゼロという口座があれば、税務署は「名義人が管理していない」と判断します。
税務署は入金元の口座も照合します。父親の口座から長男名義の口座への振込履歴があれば、資金の出所が父親であることが証明され、名義預金として認定される根拠となるのです。
- 税務調査では「なぜ一度も引き出さなかったのですか」と質問を受けたとき、「存在を知らなかった」と答えれば贈与不成立、「親に言われて触らなかった」と答えれば管理権限なしと判断され、いずれも名義預金として認定されます。一方で「将来のために貯金していた」と回答すれば、自分の意志で管理しているため、名義預金には該当しません。
名義預金を解消する方法
名義預金を解消する方法は、大きく分けて2つあります。1つ目は名義預金のお金を元の所有者に戻す方法、2つ目は適切に贈与税または相続税として申告する方法です。
お金を元の所有者に戻す
名義預金を解消するシンプルな方法は、お金を元の所有者に戻すことです。たとえば、父親が管理している長男名義の口座から、父親名義の口座にお金を戻します。
また、お金を戻した後は、今後どのように財産を移転していくかを計画する必要があります。正しい贈与手続きを踏んで、改めて財産を移転する計画を立てましょう。
相続対策を進める際には、相談内容に応じて専門家が異なります。詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
名義預金を贈与税または相続税として申告する
名義預金を解消するもう1つの方法は、適切に贈与税または相続税として申告することです。過去の名義預金を正式な贈与として認めてもらうか、相続時に相続財産として申告するかを選択します。
贈与税として申告する方法では、名義預金を「今この時点で正式に贈与した」として処理します。年間110万円を超える場合は贈与税が発生しますが、贈与の事実が確定し、将来の相続財産から除外できます。
相続税として申告する方法は、相続が発生した時点で名義預金を相続財産として正しく申告する方法です。生前に解消できなかった場合でも、相続税申告時に漏れなく計上することで、後日の税務調査での指摘を避けられます。
贈与税と相続税の仕組みを理解しておけば、適切な対応ができます。詳しくは、こちらの記事も参考にしてみてください。
贈与税や相続税に関する留意点
贈与税や相続税に関して、実務上よくある疑問や留意点を紹介します。
定期贈与認定に注意する
定期贈与とは、最初から一定期間にわたって定期的に贈与することを約束した贈与のことです。たとえば「10年間、毎年100万円ずつ贈与する」と約束した場合、初年度に1000万円の贈与があったとみなされ、全額に贈与税が課される可能性があります。
これを避けるには、毎年贈与契約書を作成し、金額や時期を変えることが重要です。贈与のタイミングや金額に変化をつけ、その都度独立した贈与であることを示す必要があります。
定期贈与認定に関しては、こちらのQ&Aでも詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。
非課税で生前贈与できる制度を有効活用する
生前贈与には、一定の条件を満たせば非課税となる特例制度があります。
住宅取得等資金の贈与税の非課税措置では、親や祖父母から子や孫への住宅取得資金の贈与について、最大で1,000万円まで非課税となります。結婚・子育て資金の一括贈与の非課税措置では、18歳以上50歳未満の子や孫への結婚・子育て資金の贈与について、1人あたり1,000万円まで非課税です。
これらの制度には、それぞれ要件や手続きがあるため、利用前に税理士などの専門家に相談しましょう。詳しくは、こちらのQ&Aでも解説しています。
タンス預金も相続税の対象になる
タンス預金とは、銀行に預けず自宅で現金を保管することを指します。名義預金と同様に、タンス預金も相続税の課税対象となります。銀行口座に入っていないからといって、申告しなくてよいわけではありません。
相続税法では、被相続人が所有していたすべての財産が課税対象です。現金も財産の一種であり、保管場所が自宅であっても相続財産として申告する必要があります。
タンス預金と相続の関係性に関しては、こちらのQ&Aも参考にしてみてください。
この記事のまとめ
この記事では、名義預金の基本概念、税務署が名義預金と判断する要素、贈与税・相続税との関係、使ってしまった場合の扱い、さらに生前贈与として成立させるための要件を整理しました。名義預金は「家族名義なら安全」という単純な話ではなく、実質的な出資者と管理状況で課税関係が変わる点がポイントです。
財産を移転したいときは、家族名義の預金の入出金や管理状況を確認し、必要に応じて贈与契約書・通帳管理・振込記録などの整備を進めましょう。不安が残る場合は、投資のコンシェルジュの無料相談を活用し、専門家と話しあってみましょう。

金融系ライター
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。