投資を始めるには生活費の何か月分を手元に残しておけばいいですか?
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2025/05/05 15:02
男性
40代
NISAなどで投資を始めたいと考えていますが、万一の支出や収入減に備えて、どれくらいの現金を生活防衛資金として残しておくべきか悩んでいます。目安があれば教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
投資を始める前にまず整えたいのが、生活基盤を守るための「生活防衛資金」です。この資金は、相場の変動に関係なく、急な支出や収入減の際に頼れる“無リスクの備え”です。
一般的には「生活費の6か月分」が目安とされていますが、適正額は収入の安定性や家計の構造によって変わります。たとえば、公務員や大企業の正社員など、解雇リスクが低く社会保障が充実している方であれば、3か月分でも一定の安心感が得られます。一方、フリーランスや個人事業主、歩合給が中心の方は、収入が不安定になりやすいため、6〜12か月分を確保しておくとより安心です。
また、扶養家族がいる場合や、住宅ローンなど固定費の負担が大きい場合は、教育費やローン返済を加味してさらに上乗せするのが理想的です。
この生活防衛資金は、普通預金や決済用預金など元本が保証され、すぐに引き出せる口座で管理しましょう。投資用資金とは別の口座で分けておくことで、相場が急落した際にも心理的に動揺しにくく、長期投資の方針を守りやすくなります。
十分な備えを整えたうえで、余裕資金でNISAなどの非課税制度を活用すれば、生活を守りながら資産形成を進めることができます。
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NISA
NISAとは、「少額投資非課税制度(Nippon Individual Saving Account)」の略称で、日本に住む個人が一定額までの投資について、配当金や売却益などにかかる税金が非課税になる制度です。通常、株式や投資信託などで得られる利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を使えばその税金がかからず、効率的に資産形成を行うことができます。2024年からは新しいNISA制度が始まり、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを併用できる仕組みとなり、非課税期間も無期限化されました。年間の投資枠や口座の開設先は決められており、原則として1人1口座しか持てません。NISAは投資初心者にも利用しやすい制度として広く普及しており、長期的な資産形成を支援する国の税制優遇措置のひとつです。
生活防衛資金
生活防衛資金とは、万が一の病気や失業、災害などで収入が途絶えた場合でも、一定期間は生活を維持できるように、あらかじめ確保しておく現金のことです。投資を始める前にまず準備しておくべきお金で、一般的には生活費の3か月から6か月分を目安にするとされています。 この資金は、株や投資信託のように価格が変動する商品ではなく、すぐに引き出せる預金などで保管するのが望ましいとされています。生活防衛資金がしっかりと確保されていれば、投資のリスクを過度に恐れずに冷静な判断がしやすくなり、精神的な安心感にもつながります。