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金を購入する際の注意点はありますか?

金を購入する際の注意点はありますか?

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2025/09/19 09:02


男性

30代

question

投資初心者として、資産分散の一環で金の購入を検討しています。ただ、購入方法や保管方法、為替の影響、価格変動のリスクなど注意すべき点が多いと聞き不安です。現物の金と投資信託やETFではどのような違いがあり、それぞれどんなリスクやメリットがあるのでしょうか?また初心者が失敗しないためにはどのような点に気をつけるべきでしょうか?


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

金を購入する際は、結論から言えば「目的を明確にし、比率とコストを管理し、信頼できる商品を選ぶこと」が最も重要です。短期的な値動きに振り回されず、分散投資の一部として位置づけることが失敗を避ける第一歩です。

金の価格は国際相場と為替の両方で動きます。したがって、購入前に「インフレヘッジか、資産分散か、短期売買か」と目的を決め、総資産の5〜10%程度の上限を設けると安心です。

現物を選ぶ場合は、地金やコインの品位や買い戻し条件、スプレッドを必ず確認してください。小型コインは割高になりやすく、自宅保管は盗難リスク、業者保管は手数料負担があります。純金積立は少額から始めやすいですが、手数料の合算を比較することが欠かせません。

ETFや投資信託は少額で取引がしやすく、NISA口座も使えるため初心者に向いています。ただし、現物裏付けか先物連動か、為替ヘッジの有無、信託報酬を確認しましょう。デリバティブは仕組みが複雑で上級者向けなので避けた方が安全です。

税制も方式によって異なります。現物売却は総合課税、ETFや投信は申告分離課税で、NISAの非課税枠も活用できます。制度は改正される可能性があるため、必ず最新情報を確認してください。

最後に、金は「儲けるため」より「資産を守るため」に向いた商品です。購入目的・比率・コスト・保管・税制を事前に整理し、積立や定期リバランスで長期的に運用することが、初心者にとって最も失敗の少ない方法です。

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資産分散

資産分散とは、投資先を一つに偏らせず、複数の種類の資産に分けて保有することで、リスクを抑える投資手法のことです。たとえば、株式だけでなく債券や不動産、現金、金(ゴールド)など、異なる値動きをする資産に分けて投資することで、どれか一つの資産が値下がりしても、他の資産がそれをカバーしてくれる可能性があります。これにより、全体としての資産の変動が穏やかになり、安定した運用が期待できます。特に初心者にとっては、どの資産が将来どう動くかを正確に予測するのは難しいため、資産分散は基本かつ重要な考え方となります。

ETF(上場投資信託)

ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。

純金積立

純金積立とは、毎月一定額を支払い、その金額に応じて純金を少しずつ購入していく投資方法のことです。定額で積み立てるため、金価格が高いときには少量、安いときには多く購入することになり、「ドルコスト平均法」と呼ばれる考え方が自然に取り入れられています。 純金積立で購入した金は、業者が保管してくれることが一般的で、一定の重量に達すると現物として引き出すことも可能です。銀行、証券会社、貴金属専門業者などを通じて契約でき、長期的な資産形成手段として利用されています。価格変動リスクはあるものの、現物資産としての信頼性が高く、インフレ対策や通貨の価値下落への備えとして注目されています。

スプレッド(Spread)

スプレッド(Spread)とは、金融商品の売値(ビッド:Bid)と買値(アスク:Ask)の差のことをいいます。主に外国為替市場や債券市場、株式市場などで使われる用語です。 ビッド(Bid)は投資家がその商品を「売るときに受け取れる価格」、アスク(Ask)は「買うときに支払う価格」を指します。スプレッド(Spread)が広いほど、投資家にとっての取引コストが高くなるため、売買のタイミングには注意が必要です。 一般的に、流動性の低い市場や銘柄ではスプレッドが広がりやすく、反対に、取引が活発な市場ではスプレッドが狭くなる傾向があります。そのため、スプレッドの大きさは、市場の流動性や取引コストを判断する一つの指標となります。

為替ヘッジ

為替ヘッジとは、為替取引をする際に、将来交換する為替レートをあらかじめ予約しておくことによって、為替変動のリスクを抑える仕組み。海外の株や債券に投資する際は、その株や債券の価値が下がるリスクだけでなく、為替の変動により円に換算した時の価値が下がるリスクも負うことになるので、後者のリスクを抑えるために為替ヘッジが行われる。

信託報酬

信託報酬とは、投資信託やETFの運用・管理にかかる費用として投資家が間接的に負担する手数料であり、運用会社・販売会社・受託銀行の三者に配分されます。 通常は年率〇%と表示され、その割合を基準価額にあたるNAV(Net Asset Value)に日割りで乗じる形で毎日控除されるため、投資家が口座から現金で支払う場面はありません。 したがって運用成績がマイナスでも信託報酬は必ず差し引かれ、長期にわたる複利効果を目減りさせる“見えないコスト”として意識されます。 販売時に一度だけ負担する販売手数料や、法定監査報酬などと異なり、信託報酬は保有期間中ずっと発生するランニングコストです。 実際には運用会社が3〜6割、販売会社が3〜5割、受託銀行が1〜2割前後を受け取る設計が一般的で、アクティブ型ファンドでは1%超、インデックス型では0.1%台まで低下するケースもあります。 同じファンドタイプなら総経費率 TER(Total Expense Ratio)や実質コストを比較し、長期保有ほど差が拡大する点に留意して商品選択を行うことが重要です。

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