離婚後の年金分割とはなんですか?しないとどうなりますか?
離婚後の年金分割とはなんですか?しないとどうなりますか?
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2025/09/11 08:55
男性
50代
離婚後の年金分割についてニュースや周囲の話で耳にすることがありますが、仕組みがよく分かりません。分割しない場合にどのような不利益があるのか、老後の年金額にどれほど影響するのかを知りたいです。特に、共働きと専業主婦(主夫)のケースで違いがあるのかも気になるため教えて下さい。
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
離婚後の年金分割とは、婚姻期間中に夫婦の一方が厚生年金に加入していた場合、その期間に積み立てられた年金記録を夫婦で分け合える制度のことです。特に、夫が会社員で妻が専業主婦だったケースでは、妻が厚生年金に加入していないため、将来の年金額が少なくなりがちです。この制度を利用することで、夫婦間で公平に年金を受け取れるようになります。
年金分割には「合意分割」と「3号分割」があります。合意分割は、夫婦間の話し合いや裁判所の決定に基づいて分割割合を決める方法です。3号分割は、第3号被保険者(専業主婦・主夫)だった期間について、原則2分の1に分けることができます。
もし年金分割を行わない場合、専業主婦(主夫)側は国民年金だけが基礎となり、将来の年金額が大幅に少なくなる可能性があります。一方、共働き夫婦でそれぞれが厚生年金に加入していた場合には、必ずしも分割が必要とは限りませんが、収入差があると老後の受け取り額に差が出ることがあります。
注意点として、年金分割は離婚成立から2年以内に請求しなければなりません。期限を過ぎると権利を失うため、早めの対応が必要です。老後の年金額は生活費に直結するため、離婚時には財産分与や養育費とあわせて、年金分割についても慎重に検討することが大切です。
最終的に、年金分割をするかどうかで老後の資金計画は大きく変わります。将来の安心のためにも、専門家に相談し、具体的なシミュレーションを受けて判断することをおすすめします。
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関連する専門用語
年金分割
年金分割とは、主に離婚時に夫婦の一方が受け取る厚生年金の記録(報酬比例部分)を、もう一方の配偶者と分け合う制度のことをいいます。専業主婦(または主夫)や収入の少なかった配偶者が、結婚中に働いていた配偶者の年金保険料に間接的に貢献していたことを考慮し、公平に将来の年金受給を調整する目的で設けられています。 この制度には主に2つのタイプがあります。 合意分割:夫婦双方の合意または裁判所の決定によって、婚姻期間中の厚生年金記録を最大で50%まで分割できる制度。 3号分割:2008年以降、配偶者が第3号被保険者(主に専業主婦・主夫)であった場合、自動的に50%を分割できる制度。 年金分割は「年金を現金で渡す」わけではなく、年金受給の基礎となる記録を分けるという制度です。そのため、実際に受け取れる金額は年金の受給開始時に反映されます。 老後の生活設計に大きく関わるため、離婚時の財産分与と並んで重要な話し合いの対象となります。特に長期間の婚姻関係があった場合、年金分割の有無が将来の生活に大きな差を生むことがあります。
厚生年金
厚生年金とは、会社員や公務員などの給与所得者が加入する公的年金制度で、国民年金(基礎年金)に上乗せして支給される「2階建て構造」の年金制度の一部です。厚生年金に加入している人は、基礎年金に加えて、収入に応じた保険料を支払い、将来はその分に応じた年金額を受け取ることができます。 保険料は労使折半で、勤務先と本人がそれぞれ負担します。原則として70歳未満の従業員が対象で、加入・脱退や保険料の納付、記録管理は日本年金機構が行っています。老後の年金だけでなく、障害年金や遺族年金なども含む包括的な保障があり、給与収入がある人にとっては、生活保障の中心となる制度です。
国民年金
国民年金とは、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が原則として加入しなければならない、公的な年金制度です。自営業の人や学生、専業主婦(夫)などが主に対象となり、将来の老後の生活を支える「老齢基礎年金」だけでなく、障害を負ったときの「障害基礎年金」や、死亡した際の遺族のための「遺族基礎年金」なども含まれています。毎月一定の保険料を支払うことで、将来必要となる生活の土台を作る仕組みであり、日本の年金制度の基本となる重要な制度です。
合意分割
合意分割とは、離婚時に夫婦間で話し合いを行い、厚生年金や共済年金の記録をどのように分けるかを決める制度です。これは、結婚していた期間に一方が働いて得た年金記録の一部を、もう一方に移すことで、離婚後の生活資金を公平に分け合う仕組みとなっています。 合意分割は、対象となる期間の年金記録を最大で50%まで分割することができ、専業主婦(または主夫)やパートナーの収入が少なかった人の老後の年金受給額を補うために活用されます。実施するためには、当事者同士で分割割合について合意し、年金事務所に請求手続きを行う必要があります。裁判や調停で割合が決められることもありますが、基本的には話し合いに基づく制度であるため「合意分割」と呼ばれています。
3号分割
3号分割とは、離婚した場合に、第3号被保険者であった期間について、元配偶者の厚生年金の保険料納付記録の一部を分割し、自分の年金記録として反映させることができる制度を指します。 この用語が登場するのは、離婚後に将来の年金額を確認する場面や、年金分割制度について手続きを検討する文脈です。とくに、婚姻期間中に専業主婦・主夫として働き、厚生年金に直接加入していなかった人が、自身の年金記録を整理する際に使われます。 3号分割について誤解されやすいのは、「離婚すれば自動的に年金が分けられる」「婚姻期間すべての厚生年金が対象になる」と考えてしまう点です。実際には、3号分割の対象は第3号被保険者であった期間に限られ、分割を受けるためには所定の期限内に請求手続きを行う必要があります。自動的に反映される制度ではありません。 また、3号分割は年金額そのものを直接分ける仕組みではなく、将来の年金計算に用いられる厚生年金の記録を分割する制度です。そのため、分割を受けた結果として将来の受給額が変わりますが、離婚時点で金銭が支払われるわけではありません。この点を理解していないと、制度の効果を誤って捉えやすくなります。 たとえば、長期間第3号被保険者であった人が離婚後に3号分割の請求を行うことで、元配偶者の厚生年金記録の一部が自分の記録として加算され、将来受け取れる年金額が増えるケースがあります。一方で、請求期限を過ぎると分割を受けられないこともあります。 3号分割という言葉を見たときは、まず自分が第3号被保険者であった期間があるかを確認し、分割の対象となる期間や請求期限がどのように定められているかを整理することが重要です。
第3号被保険者
第3号被保険者とは、日本の公的年金制度において、第2号被保険者に扶養されている配偶者として、国民年金の被保険者資格を持つ人を指します。 この用語が登場するのは、結婚や退職、就労開始・就労時間の変更など、ライフスタイルの変化に伴って年金の加入区分を確認する場面です。とくに、配偶者の働き方や自身の収入状況が変わった際に、どの年金区分に該当するのかを整理する文脈で使われます。 第3号被保険者について誤解されやすいのは、「誰でも配偶者であれば自動的になれる」「保険料を払わなくてよい特別な優遇制度」と捉えられてしまう点です。実際には、第3号被保険者となるには、配偶者が第2号被保険者であることや、本人が厚生年金に加入していないことなど、制度上の要件を満たす必要があります。また、制度の位置づけは免除ではなく、国民年金の加入者として扱われる仕組みです。 また、第3号被保険者の資格は固定的なものではなく、就労状況や収入の変化によって失われることがあります。たとえば、一定以上の収入を得て厚生年金に加入した場合や、配偶者が第2号被保険者でなくなった場合には、年金区分が変更されます。この点を理解していないと、無保険期間や手続き漏れにつながることがあります。 たとえば、専業主婦として第3号被保険者であった人が、パート勤務を始めて勤務時間や収入が増え、厚生年金に加入することになった場合、第3号被保険者ではなく第2号被保険者に区分が変わります。この際に必要な手続きを行わないと、年金記録に影響が出る可能性があります。 第3号被保険者という言葉を見たときは、現在の就労状況や配偶者の年金区分を踏まえ、自分がどの被保険者区分に該当しているのかを確認することが重要です。
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