傷病手当金の申請に、医師の証明は必要でしょうか?
傷病手当金の申請に、医師の証明は必要でしょうか?
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2026/01/29 12:18
男性
50代
傷病手当金を申請したいのですが、医師の証明(診断書や意見書など)が必ず必要なのか知りたいです。申請書の「療養担当者(医師等)記入欄」を医師に書いてもらう必要があるのでしょうか。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
傷病手当金は「病気やけがで働けない(労務不能)」ことを健康保険が判断して支給する制度です。そのため、原則として医師等の証明が必要で、申請書の「療養担当者(医師等)記入欄」は医師(歯科医師等)に記入してもらうのが基本です。本人の自己申告だけでは支給可否を判定できません。
一方で、一般に「診断書」を別紙で必ず添付するという意味ではありません。多くの保険者では、申請書の療養担当者記入欄の記載が医師の証明に当たり、追加で診断書等が必要かはケース次第です(必要なら保険者から求められます)。
受診している場合は、労務不能とされる期間、症状経過などを医師に記入してもらい、会社の証明(事業主欄)と合わせて提出します。受診していない・受診が途切れている場合は医師が証明できず、その期間が不支給になるリスクがあるため、まず受診して休業の必要性を確認しましょう。
継続申請(2回目以降)でも、原則は期間ごとの医師記入が必要です。運用は保険者(協会けんぽ/健保組合等)で差があるため、記入頻度や追加書類の要否は加入先に確認すると確実です。
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傷病手当金(しょうびょうてあてきん)
傷病手当金(しょうびょうてあてきん)とは、会社員など健康保険に加入している被保険者が、業務外の病気やけがによって働けなくなり、給与の支払いを受けられない場合に支給される所得補償制度です。 原則として、連続する3日間の待期期間のあと、4日目以降の働けなかった日から支給されます。支給期間は同一の傷病につき、支給開始日から通算して最長1年6か月です。支給額は、休業前の標準報酬日額の3分の2に相当する額で、収入減少を一定程度補う役割を果たします。 支給を受けるには、医師による「労務不能」の証明が必要です。また、会社から給与が一部支給される場合は、その分が差し引かれて調整されます。なお、退職後であっても在職中に支給要件を満たしていれば、継続して受給できる場合があります。 一方で、国民健康保険(自営業者やフリーランスなどが加入する制度)には原則として傷病手当金の仕組みがありません。 これは、国民健康保険が「個人単位」での医療費給付を目的とした制度であり、勤務先を持たない人には“給与の喪失”という概念が存在しないため、所得補償を行う仕組みが制度設計上含まれていないことが理由です。 ただし、一部の自治体では独自に「国民健康保険傷病手当金」を設けており、新型コロナウイルス感染症など特定の事由に限って給付されるケースがあります。とはいえ、全国的には例外的な措置にとどまります。 このように、傷病手当金は会社員や公務員など被用者保険に加入している人のための制度であり、自営業者など国民健康保険加入者は対象外となる点に注意が必要です。
労務不能
労務不能とは、病気やけがなどが原因で、これまで行っていた仕事や業務を一時的に行えない状態のことをいいます。たとえば、体調を崩して医師から就労を控えるよう指示された場合などが該当します。 これは、単に休みたいという意思ではなく、医学的な理由に基づいて就労が困難と判断されている状態です。健康保険制度においては、労務不能であることが「傷病手当金」を受け取るための重要な条件となっており、医師の診断書や意見書が必要になることもあります。また、労務不能の状態は一時的なものであり、回復後には再び労務に復帰することが前提とされています。
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医師の診断書とは、患者が医療機関で受けた診察の結果をもとに、病状や診断名、就労の可否などを記載した正式な文書のことです。休職や復職、傷病手当金の申請などの際に、会社や保険機関に対して自分の健康状態を証明するために提出します。 この書類には、病気やけがの内容だけでなく、仕事ができるかどうか、いつから勤務可能かなど、労務に関する具体的な判断が記載されることが多くあります。診断書の記載内容は、制度上の支給可否や職場復帰の可否を判断する重要な材料となるため、虚偽の記載は法的にも重大な問題となります。提出先の指示に従い、必要な様式や記載項目を医師に正確に伝えることが大切です。
健康保険
健康保険とは、病気やけが、出産などにかかった医療費の自己負担を軽減するための公的な保険制度です。日本では「国民皆保険制度」が採用されており、すべての人が何らかの健康保険に加入する仕組みになっています。 会社員や公務員などは、勤務先を通じて「被用者保険」に加入し、自営業者や無職の人は市区町村が運営する「国民健康保険」に加入します。保険料は収入などに応じて決まり、原則として医療費の自己負担は3割で済みます。また、扶養されている家族(被扶養者)も一定の条件を満たせば保険の対象となり、個別に保険料を支払わなくても医療サービスを受けられる仕組みになっています。健康保険は日常生活の安心を支える基本的な社会保障制度のひとつです。


