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遺留分を請求されたら、どのように対応すればよいのでしょうか?

遺留分を請求されたら、どのように対応すればよいのでしょうか?

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2026/01/20 12:38


男性

60代

question

相続が発生した後、他の相続人や受遺者から遺留分侵害額請求を受けた場合、どのような手順で対応すべきでしょうか。無視してよいのか、すぐに支払う必要があるのか、話し合いや法的手続きはどう進めるのかなど知りたいです。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

遺留分侵害額請求を受けた場合、原則として無視は避け、まずは請求内容の確認と対応期限の把握を行うことが重要です。放置すると当事者間の感情的対立が深まり、結果として調停や訴訟に発展しやすくなります。

次に、請求が書面でなされているかを確認したうえで、その記載内容を精査します。具体的には、請求者が誰であるか、対象とされている遺贈・生前贈与の内容、遺留分算定の基礎となる財産の範囲、評価方法および算定根拠、請求金額などです。あわせて、遺言書、遺産目録、預貯金残高、不動産評価資料、株式等の評価資料を整理し、相手方の計算が妥当かを検証します。算定根拠が不明確な場合には、書面での説明や資料提示を求め、内容を十分に確認しないまま請求を認めない姿勢が重要です。

また、遺留分侵害額請求には期間制限があるため、相続開始時期と、請求者が侵害を知った時期を踏まえ、時効が成立していないかも検討します。期間の起算点や解釈が争点となり得る場合には、早い段階で専門家に確認することが望まれます。

支払いについても、直ちに全額を支払う義務があるとは限りません。まずは当事者間で、金額の再計算や分割払い、支払期限の猶予など、現実的な条件について協議します。合意に至った場合には、後日の紛争を防ぐため、和解書を作成し内容を明確にしておくことが重要です。協議が整わない場合には、家庭裁判所の調停を利用し、それでも解決しない場合には訴訟によって最終的な判断を仰ぐことになります。

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遺留分侵害額請求

遺留分侵害額請求とは、相続人の最低限の取り分である「遺留分(いりゅうぶん)」を侵害された場合に、その不足分に相当する金銭の支払いを求める手続きのことを指します。たとえば、遺言によって特定の相続人だけに多くの財産が渡され、他の相続人が本来もらえるはずの遺留分を受け取れなかったときに、侵害された相続人が他の相続人や受遺者に対してその差額を金銭で請求することができます。 この制度は、相続人間の不公平を防ぎ、一定の相続権を保護するために設けられています。2019年の民法改正により、かつては「遺留分減殺請求」として行われていたものが、現在は金銭による支払いを求める「遺留分侵害額請求」となりました。資産運用や相続の場面では、遺言によって財産の分け方を自由に決める一方で、遺留分という法律上の制約を理解し、トラブルを防ぐための知識として非常に重要です。

相続人(法定相続人)

相続人(法定相続人)とは、民法で定められた相続権を持つ人のことを指します。被相続人が亡くなった際に、配偶者や子ども、親、兄弟姉妹などが法律上の順位に従って財産を相続する権利を持ちます。配偶者は常に相続人となり、子がいない場合は直系尊属(親や祖父母)、それもいない場合は兄弟姉妹が相続人になります。相続税の基礎控除額の計算や遺産分割の際に重要な概念であり、相続対策を検討する上で欠かせない要素となります。

受遺者

受遺者とは、遺言書によって財産を受け取ることが指定された人のことを指します。つまり、亡くなった方(遺言者)が生前に書いた遺言書の中で、「この人に財産を渡します」と明記された受取人です。受遺者は相続人である場合もあれば、相続人以外の第三者であることもあります。たとえば、「長男に不動産を渡す」「お世話になった知人に預金の一部を贈る」などと記載されていれば、その対象となる人が受遺者です。遺言による財産の受け取りは、法律で定められた相続とは別の仕組みで行われるため、遺言書の内容に従って確実に権利を得ることができます。資産を特定の人に託したいという希望を実現するために、遺言と受遺者の制度は非常に重要な役割を果たします。

遺言書

遺言書とは、自分が亡くなったあとに財産をどのように分けてほしいかをあらかじめ書き残しておく文書のことです。生前に自分の意思を明確に示す手段であり、誰にどの財産を渡すか、あるいは誰には渡さないかなどを記載することができます。遺言書があることで、相続人同士のトラブルを防いだり、法定相続とは異なる分け方を実現したりすることが可能になります。法的に有効な遺言書にするためには、決められた形式に沿って作成する必要があります。代表的な形式には自筆証書遺言や公正証書遺言があります。資産運用においても、相続の計画を立てるうえで非常に重要な役割を果たします。

財産目録

財産目録とは、自分や家族が所有している財産の内容を一覧にした書類のことです。現金や預金、不動産、有価証券(株式や債券)、自動車、貴金属などの資産のほか、住宅ローンや借金といった負債も含めて記載されます。遺言書に添付されたり、相続や贈与の際の準備資料として作成されたりすることが多く、遺族が財産の全体像を把握しやすくするために役立ちます。 資産運用の観点からも、自分の財産を整理し、どこに何があるかを明確にすることは、資産形成や老後の生活設計、相続対策などにおいて非常に重要です。財産目録を作っておくことで、将来のトラブルを未然に防ぎ、家族への安心にもつながります。

時効

時効とは、一定の期間が経過することで、法律上の権利が消滅したり、逆に新たに取得されたりする制度のことです。 これは、長いあいだ権利を行使しなかった場合や、反対に長期間にわたって安定的に事実関係が続いた場合に、法的な区切りをつけるために設けられています。 代表的なものとして、以下の2つがあります。 - 消滅時効:たとえば、お金を貸していたとしても、一定期間請求しないままでいると、その請求する権利が消滅してしまうことがあります。 - 取得時効:他人の土地を長年にわたって平穏に、かつ継続して使い続けていた場合には、その土地の所有権を取得できることがあります。 このように時効制度は、社会の秩序や公平性を保つために重要なルールです。 権利や財産の状態をいつまでも不安定なままにせず、一定のタイミングで「けじめ」をつける仕組みといえます。 資産運用や相続の場面でも、債権の管理や財産の引き継ぎにおいて影響を及ぼす可能性があるため、基本的なしくみを理解しておくことが大切です。

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