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特別受益に該当する財産も、遺留分侵害請求の計算に含めますか?

特別受益に該当する財産も、遺留分侵害請求の計算に含めますか?

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2026/01/20 12:38


男性

60代

question

相続人の一部が生前贈与や結婚資金、住宅取得資金などを受け取っていた場合、それらは特別受益として扱われると聞きました。こうした特別受益に該当する財産も、遺留分侵害請求を行う際の基礎となる財産額の計算に含める必要がありますか?


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

遺留分侵害請求の計算では、死亡時点の遺産だけでなく、一定範囲の生前贈与も「遺留分算定の基礎財産」に加算します。結婚資金や住宅取得資金など、特別受益に当たり得る贈与も、条件を満たせば算定に含まれます。

ただし「特別受益=必ず全額算入」ではありません。遺留分では、贈与の相手(相続人か第三者か)と時期が重要です。一般に相続人への贈与は一定期間(原則10年)内のものが中心となり、第三者への贈与は原則1年内が中心ですが、遺留分を害することを双方が知っていた等の事情があれば期間を超える場合もあります。

また、住宅資金援助や不動産などは、評価時点や支払経路、名義、使途の実態で争点化しやすく、証拠(振込記録、契約書、メール等)の整理が結論を左右します。特別受益(相続分調整)と遺留分算定は要件が異なるため、同じ感覚で判断しないことが大切です。

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特別受益

特別受益とは、相続人のうちの誰かが、生前に被相続人(亡くなった人)から特別に多くの財産や援助を受けていた場合に、その分を相続の際に考慮して公平に分けるという考え方です。たとえば、住宅購入のための多額な資金援助や、結婚時の持参金、学費の負担などがこれにあたります。 これは「すでに相続の一部をもらっていた」とみなすもので、相続財産を平等に分けるために、他の相続人とのバランスを取る目的があります。特別受益がある場合、その金額は相続財産に加えて計算され、そこから改めて相続分が決められます。

遺留分侵害額請求

遺留分侵害額請求とは、相続人の最低限の取り分である「遺留分(いりゅうぶん)」を侵害された場合に、その不足分に相当する金銭の支払いを求める手続きのことを指します。たとえば、遺言によって特定の相続人だけに多くの財産が渡され、他の相続人が本来もらえるはずの遺留分を受け取れなかったときに、侵害された相続人が他の相続人や受遺者に対してその差額を金銭で請求することができます。 この制度は、相続人間の不公平を防ぎ、一定の相続権を保護するために設けられています。2019年の民法改正により、かつては「遺留分減殺請求」として行われていたものが、現在は金銭による支払いを求める「遺留分侵害額請求」となりました。資産運用や相続の場面では、遺言によって財産の分け方を自由に決める一方で、遺留分という法律上の制約を理解し、トラブルを防ぐための知識として非常に重要です。

遺留分算定

遺留分算定とは、相続人が請求できる最低限の取り分である遺留分を、法律に基づいて金額として計算することをいいます。この金額を決めるには、まず「遺留分の基礎となる財産額」を出す必要があり、これは被相続人が亡くなった時点の財産に加えて、生前の贈与なども含めて評価されます。そのうえで、相続人の関係性(配偶者、子、親など)に応じた割合を掛けて、遺留分の額が算出されます。この算定によって、どれだけの金銭を請求できるかが明確になります。

生前贈与

生前贈与とは、本人が亡くなる前に、自分の財産を家族や親族などに贈り与えることを指します。たとえば、子どもや孫に現金や不動産などを自分の意思で生きているうちに渡す行為がこれにあたります。生前贈与を活用することで、相続時に財産が一度に多額に移転するのを防ぎ、相続税の負担を軽減する効果が期待できます。ただし、贈与にも贈与税がかかるため、贈与額やタイミング、誰に贈るかによって課税額が大きく変わることがあります。また、一定の条件を満たせば非課税になる特例制度もあるため、計画的に行うことが重要です。資産運用や相続対策として、生前贈与は家族に財産を無理なく引き継がせるための有効な手段のひとつです。

相続人(法定相続人)

相続人(法定相続人)とは、民法で定められた相続権を持つ人のことを指します。被相続人が亡くなった際に、配偶者や子ども、親、兄弟姉妹などが法律上の順位に従って財産を相続する権利を持ちます。配偶者は常に相続人となり、子がいない場合は直系尊属(親や祖父母)、それもいない場合は兄弟姉妹が相続人になります。相続税の基礎控除額の計算や遺産分割の際に重要な概念であり、相続対策を検討する上で欠かせない要素となります。

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