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新興国の経済成長が株価上昇に直結しない理由は?

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新興国の経済成長が株価上昇に直結しない理由は?

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2025/08/12 10:49


男性

30代

question

新興国は経済成長が続いているため株式投資の魅力が高いと聞きましたが、調べると経済成長が必ずしも株価上昇につながらないという意見もあります。なぜ経済が順調に成長している国でも株価が上がらないことがあるのでしょうか?


回答

佐々木 辰

38

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

新興国の経済成長が株価上昇に直結しない主な理由は、経済構造や制度に根本的な課題があるためです。

まず、新興国では政府が経済活動に強く介入し、産業にさまざまな規制や制限を設けていることが多くあります。また、重要な企業が国有企業である場合も多く、効率的で自由な競争が阻害される傾向にあります。このため、企業の収益性が制限され、成長が株価に反映されにくくなっています。

さらに、新興国の企業は利益を株主に配当することよりも、内部留保や国家主導のプロジェクトへの投資を優先することがあります。このような配当抑制の傾向は、経済成長が株主利益に直接還元されない原因の一つです。

また、多くの新興国では企業統治(コーポレートガバナンス)が未整備で、情報開示が不十分な場合もあります。そのため投資家がリスクを正しく評価することが難しくなり、株価が適正に評価されにくくなります。

さらに、株式市場の構造上、銀行や資源など、成長性が比較的低い分野の企業が市場の大部分を占めている場合もあります。これにより、新興国経済の成長を牽引する革新的な企業や消費関連の成長企業の割合が相対的に低く、株価指数が成長を正しく反映しないという問題もあります。

これらの背景を踏まえると、新興国株式への投資は、単純な経済成長率の高さだけに依存するのではなく、企業の経営体質や政府の政策など、多面的な視点で検討する必要があります。

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内部留保

内部留保とは、企業が得た利益のうち、配当として株主に分配せず、会社の中に蓄えておくお金のことをいいます。これは将来の投資や経営の安定、借入に頼らない資金源として使われることがあります。 たとえば、新しい設備を購入したり、不況時の赤字に備えたりするときに、内部留保が役立ちます。企業にとっては自社の成長を支える大切な資金ですが、一方で株主からは「もっと配当として還元すべきだ」との声があがることもあります。資産運用を考える際には、企業が利益をどのように使っているかを見極める手がかりになります。

配当(配当金)

配当とは、会社が得た利益の一部を株主に分配するお金のことをいいます。企業は利益を出したあと、その一部を将来の投資に使い、残った分を株主に還元することがあります。このときに支払われるお金が配当金です。株を持っていると、持ち株数に応じて定期的に配当金を受け取ることができます。多くの場合、年に1回または2回支払われ、企業によって金額や支払い時期は異なります。配当は企業からの「お礼」のようなもので、株を長く持ち続ける理由の一つになることがあります。

コーポレートガバナンス

コーポレートガバナンスとは、企業が経営を適切に行い、株主をはじめとする利害関係者(ステークホルダー)に対して責任ある経営を果たすための仕組みのことを指します。直訳すると「企業統治」で、企業の経営陣が独断的な行動を取らず、透明性のある判断を行うように監視・制御する体制全般を意味します。 たとえば、社外取締役の設置、内部統制の整備、情報開示の充実、株主の意見を反映させる仕組みなどがコーポレートガバナンスの具体的な取り組みにあたります。これにより、不正や粉飾決算の予防、長期的な企業価値の向上、投資家からの信頼獲得が期待されます。 資産運用の観点からは、コーポレートガバナンスがしっかりしている企業は、経営の安定性や成長性が高く、長期的に投資対象として魅力があると判断されやすいため、重要な評価項目の一つとなっています。特にESG投資や株主アクティビズムの広がりの中で、その重要性は年々高まっています。

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