株式を贈与した場合、贈与税はどのように計算しますか?
株式を贈与した場合、贈与税はどのように計算しますか?
回答受付中
0
2025/12/10 13:45
男性
60代
株式を家族へ贈与することを検討していますが、贈与税の計算方法がよく分かりません。株式の場合は時価で評価すると聞きましたが、具体的にどの価格を基準にするのかを教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
株式を家族へ贈与する場合、贈与税の計算は「株式を受け取った日の時価」を基準に行います。上場株式については、贈与日の終値だけでなく税務上認められた特例的な評価方法を用いることで、有利な価格を選べる仕組みがあります。
まず、評価額は原則として贈与日(贈与契約が成立した日)の株価(終値)を基準にします。ただし上場株式に限り、次の4つのうち最も低い価格を1株あたりの価額として使えます。①贈与日の終値、②贈与月の終値平均、③前月の終値平均、④前々月の終値平均です。このため、株価が高い日を避けて贈与日を決めることで、贈与税額を抑えられる可能性があります。
例えば、贈与日の終値1,000円、贈与月平均1,050円、前月平均980円、前々月平均900円の場合、最も低い900円が評価額になります。100株贈与すれば90,000円が贈与財産額となり、ここから年間110万円の基礎控除を差し引いて贈与税額を計算します。
一方、非上場株式は企業の財務内容を基にした専門的な算定方法(類似業種比準方式・純資産価額方式など)を用いるため、個別の試算が必要になります。
株式贈与は評価方法の選択次第で税額が大きく変わるため、贈与日や手続きの決め方が重要です。投資のコンシェルジュでは、ご家庭の状況に合わせた最適な贈与方法を無料でアドバイスできますので、ぜひお気軽にご相談ください。
関連記事
関連する専門用語
贈与税
贈与税とは、個人が他の個人から金銭・不動産・株式などの財産を無償で受け取った際に、その受け取った側(受贈者)に課される税金です。通常、年間110万円の基礎控除を超える贈与に対して課税され、超過分に応じた累進税率が適用されます。 この制度は、資産の無税移転を防ぎ、相続税との整合性を保つことを目的として設けられています。特に、親から子へ計画的に資産を移転する際には活用されることが多く、教育資金や住宅取得資金などに関しては、一定の条件を満たすことで非課税となる特例もあります。 なお、現在は「暦年課税」と「相続時精算課税」の2制度が併存していますが、政府は近年、相続税と贈与税の一体化を含めた制度改正を検討しており、将来的に制度の選択肢や非課税枠、課税タイミングが見直される可能性があります。 こうした背景からも、贈与税は単なる一時的な贈与の問題にとどまらず、長期的な資産承継や相続対策の設計に深く関わる重要な制度です。税制の動向を踏まえた上で、専門家と連携しながら最適な活用方法を検討することが求められます。
時価
時価とは、特定の資産や証券が市場で取引される際の適正な価格を指す。一般的には、金融市場における最新の取引価格や、公正な評価方法によって算出された価値を意味する。市場の需給や経済環境の変化によって常に変動し、会計や税務上の評価において重要な指標となる。特に、株式や不動産、債券などの資産価値を適切に把握するために用いられる概念である。
類似業種比準方式
類似業種比準方式とは、非上場企業の株式の評価額を算出する際に使われる方法のひとつです。この方式では、評価対象の会社と事業内容や規模が似ている上場企業の株価や財務指標を参考にして、対象会社の株価を間接的に見積もります。上場企業のデータは市場で公開されており信頼性が高いため、それを基準として非上場企業の適正な価値を判断しようとするのが特徴です。特に相続税や贈与税の申告において、未公開株の評価が必要なときに用いられることが多いです。
純資産価額方式
純資産価額方式とは、非上場企業の株式の価値を評価するための方法の一つで、その会社が保有する資産から負債を差し引いた「純資産」の額をもとに株価を算出するものです。企業の貸借対照表に記載されている資産や負債を適正な時価に修正したうえで、株主にとっての持ち分を計算し、1株あたりの価値を導き出します。この方式は、会社の事業の収益性よりも、保有している資産の内容に重点を置いて評価するため、主に資産を多く持つ企業や、事業が活発でない企業の株式評価に適しています。相続や贈与に関わる非上場株式の評価時に使われることが多い方法です。
基礎控除
基礎控除とは、所得税の計算において、すべての納税者に一律で適用される控除のことを指す。一定額の所得については課税対象から除外されるため、納税者の負担を軽減する役割を持つ。所得に応じて控除額が変動する場合もあり、申告不要で自動適用される。
非上場株式(未公開株式/非公開株式)
非上場株式(未公開株式/非公開株式)とは、証券取引所に上場していない企業の株式を指します。 上場株式とは異なり、公の市場で自由に売買できず、流動性が低いのが特徴です。特に買い手を見つけるのが難しく、売却までに時間を要することが多いです。主にベンチャー企業や中小企業が発行しており、取得方法としてはベンチャーキャピタル(VC)、エンジェル投資家、投資ファンド、従業員持株会などを通じた投資が一般的です。 また、売却や譲渡には会社の承認が必要な場合が多く、定款や契約によって譲渡制限が設けられていることもあります。そのため、希望するタイミングで売却できるとは限りません。 投資家にとっては、企業の成長による大きなリターンを期待できる一方で、換金の難しさや情報の透明性の低さといったリスクもあります。未公開企業は決算情報や事業計画の開示義務がない場合もあり、投資判断が難しくなる可能性があるため、十分な調査が必要です。 さらに、非上場株式は相続や贈与の際の評価が難しいという課題もあります。相続税や贈与税の計算では、国税庁の「財産評価基本通達」に基づき、類似業種比準方式や純資産価額方式などの方法で評価されます。しかし、これらの方式による評価額は事業の業績や市場環境によって変動しやすく、納税額が予想以上に高くなることがあります。 また、非上場株式は市場での換金が難しいため、相続税の納税資金を準備するのが困難な場合があります。このようなリスクを避けるために、事前に事業承継対策や株式の分散を検討することが重要です。





