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投資の用語ナビ - は行 -

資産運用で使われる専門用語を、わかりやすく整理した用語集です。単なる定義ではなく、使われる場面や用語同士の関係まで解説し、判断の前提となる理解を整えます。

Terms

評価減特例

評価減特例とは、相続や贈与の際に対象となる財産の評価額を一定の条件下で減額できる制度のことです。これにより、課税対象となる財産の金額が抑えられ、相続税や贈与税の負担を軽減することができます。 代表的な例として、自宅の土地について「小規模宅地等の特例」があり、一定の要件を満たせば最大80%の評価減が認められます。また、非上場株式の事業承継における特例や、貸付事業用資産に対する特例などもあります。これらの制度は、被相続人の生活や事業の継続を保護し、過度な納税による資産の分断を防ぐ目的で設けられています。適用には要件や手続きがあるため、事前の確認と計画が重要です。

分配利回り

分配利回りとは、投資信託などが過去に支払った分配金を基に、現在の基準価額に対してどのくらいの割合で分配が行われているかを示す指標です。具体的には、「年間の分配金合計 ÷ 基準価額 × 100」で計算され、投資家がそのファンドからどれくらいの収益を現金として受け取れる可能性があるかを表します。 ただし、これは過去の実績に基づく参考値であり、将来の分配が保証されているわけではありません。投資家にとっては、分配金を受け取る目的でファンドを選ぶ際の目安の一つとなります。

ベンチマーク指数

ベンチマーク指数とは、ファンドやポートフォリオの運用成績を評価するときの基準となる市場指標です。たとえば日本株ならTOPIXや日経平均、米国株ならS&P500といった代表的な指数が用いられます。 運用担当者はこの指数を目標ラインとして設定し、同じ期間のリターンを比較することで「市場より良かったか、悪かったか」を判断します。投資家にとっては、自分の資産運用が適切かどうかを客観的に検証できる物差しとなり、インデックスファンドでは指数との乖離が小さいほど連動性が高いと評価されます。

負債比率

負債比率とは、企業の総資産のうち、どのくらいの割合が借入金などの負債によってまかなわれているかを示す指標です。簡単に言うと、企業が事業を進めるために必要な資金を、どの程度「他人のお金」で調達しているかを表しています。 この比率が高いほど、企業は多くの借金に依存しているとされ、返済負担や財務リスクが大きくなります。反対に低ければ、自己資本を使って安定的に運営していると考えられます。投資家にとっては、企業の安全性や財務の健全性を判断するための重要な基準の一つです。

評価額固定

評価額固定とは、資産を生前贈与する際に「贈与時点の価額」を将来の相続税計算でも用いることで、その後の値上がり分を課税対象から切り離す手法をいいます。 日本では相続時精算課税制度を選択すると、贈与した財産は贈与時の評価額で相続財産に持ち戻されるため、例えば将来成長が見込まれる自社株式や不動産を早期に移転すれば、贈与以降の値上がり益は受贈者に帰属し、贈与者の相続税負担を抑えられます。 一方で、贈与後に評価額が下落すると、本来より高い価額で相続財産に加算されてしまうリスクや、制度選択後は暦年課税に戻れない点に注意が必要です。

法務局保管制度

法務局保管制度とは、遺言書を作成した人が、自分の死後に確実に内容が実行されるよう、法務局にその遺言書を保管してもらう制度です。2020年7月から始まったこの制度では、自筆で書いた遺言書を法務局に提出し、専門の職員が形式的なチェックを行ったうえで、原本を厳重に保管してくれます。これにより、遺言書の紛失や改ざん、家庭裁判所での検認が不要になるといったメリットがあり、より確実かつ安全に遺言の意思を残す手段として注目されています。特に高齢者の相続準備や財産の引き継ぎを円滑に進めるために有効な方法です。

秘密証書遺言

秘密証書遺言とは、遺言者が自ら作成した遺言書を封筒に入れて封じたうえで、公証役場で公証人と証人2名の立ち会いのもと封印・署名し、その存在だけを公正証書で証明してもらう方式の遺言です。内容を誰にも開示せずに作成できるため、生前は遺言の詳細を徹底的に秘密にしたい場合に適しています。 一方で、封をしたままでは書式の不備や法律上の要件欠如が発見しづらく、相続開始後には家庭裁判所で検認手続きを受けて初めて開封されるため、迅速な遺言執行が難しいというデメリットもあります。偽造や紛失のリスクを公正証書による存在証明で抑えつつ、内容を秘匿したいというニーズに応える方式と言えます。

弁済順位

弁済順位とは、企業が破綻したり清算されたりした際に、どの債権者へどの順番で残余資産が支払われるかを定める優先順位のことです。一般に、担保権を持つ債権者や税金などの優先債権が最上位となり、その後にシニア無担保社債や銀行借入金などの一般債権が続き、最下位に劣後債や株主が位置します。 この順位は会社法や破産法などの法律に基づき決まっており、順位が低いほど回収率が下がる可能性が高くなるため、投資家が社債や株式を検討する際のリスク判断に不可欠な概念です。

フィンテック

フィンテックとは、「ファイナンス(金融)」と「テクノロジー(技術)」を組み合わせた造語で、IT技術を活用して金融サービスを革新する分野のことを指します。たとえば、スマートフォンで送金や資産管理ができるアプリ、AIを使った投資アドバイス、ブロックチェーンによる取引の自動化などがその代表例です。 従来は銀行や証券会社が提供していたサービスが、より低コストで利便性の高い形で個人にも提供されるようになり、金融の在り方を大きく変えています。投資初心者にとっても、フィンテックを活用することで簡単に資産運用を始められる環境が整ってきています。

米国遺産税

米国遺産税とは、アメリカに所在する資産を持っている人が亡くなった際に、その資産に対して課される税金で、アメリカ政府が徴収します。この税金は、被相続人の国籍にかかわらず、アメリカ国内にある不動産や株式などの資産に対して課税されるのが特徴です。 特に日本人が米国株を保有していた場合や、アメリカに不動産を所有していた場合など、一定の評価額を超えると課税対象となります。ただし、日米租税条約によって、日本人が受ける影響は一部緩和されており、相続税の二重課税を防ぐ仕組みも整っています。

浮動株調整

浮動株調整とは、株価指数を算出する際に、実際に市場で売買されている「浮動株」のみを基準に企業の時価総額を計算する手法のことです。浮動株とは、企業の経営者や大株主などが長期間保有して売買されにくい株を除いた、一般投資家が自由に取引できる株式のことを指します。 この調整を行うことで、指数が実際の市場の動きをより正確に反映するようになります。たとえば、浮動株の割合が少ない企業は、時価総額が大きくても指数への影響が限定されるように調整されます。FTSEやMSCIなどの主要な指数プロバイダーは、この浮動株調整を採用しており、インデックスファンドやETFの運用において重要な基準となっています。

VYM

VYMとは、バンガード社が提供する「Vanguard High Dividend Yield ETF」の略称で、米国の大型株を中心に配当利回りの高い企業に投資する上場投資信託です。このETFは約440〜590銘柄に分散投資し、高配当銘柄を広くカバーしつつ、費用率は0.06%と非常に低いため、コストパフォーマンスにも優れています。 年間配当利回りは2.7%前後で、四半期ごとの配当支払いが行われています。長期保有による安定的なインカムゲインと株価上昇の両方を狙いたい投資家に向いた商品です。

保険金支払条件

保険金支払条件とは、保険会社が契約者に対して保険金を支払うために満たさなければならない条件のことです。これは保険商品ごとに明確に定められており、たとえば死亡、入院、手術、がんの診断など、どのような状態になったときに、どの種類の保険金が支払われるかが記載されています。 保険金を確実に受け取るためには、この条件を正確に理解し、必要な書類を提出することが求められます。また、契約時に告知義務を果たしていない場合や、免責事由に該当する場合には、支払いの対象外となることもあります。資産運用においては、万一の際の保障が確実に機能するよう、支払条件を十分に確認しておくことが大切です。

保険契約者配当金

保険契約者配当金とは、配当付きの生命保険や損害保険で、保険会社の運用益やリスク差益などによって生じた剰余金の一部を契約者へ還元する制度です。一般的に毎年の配当金として受け取る方法のほか、積立して満期時にまとめて受け取る方法、さらには配当金を保険料に充当して実質的な負担を軽減する方法が選べます。配当額は予定利率や死亡率、経費などの見込みと実績の差に応じて変動するため、将来の金額は保証されておらず、あくまでプラスアルファの利益として考えることが大切です。配当金を受け取ることで保険の実質利回りを高めたり、家計の補填に充てたりできる一方、経営環境が悪化すると配当が減ることもあるため、保障内容そのものではなく配当の仕組みを理解したうえで契約を検討することが望ましいです。

配偶者の税額軽減

配偶者の税額軽減とは、相続税における特例の一つで、亡くなった方の配偶者が相続する財産について、一定の金額までは相続税が課されない、または大きく軽減される制度です。 具体的には、「1億6,000万円」または「法定相続分相当額」のいずれか大きい金額までの相続について、配偶者には相続税がかからないという非常に大きな優遇措置です。 これは、夫婦の共同生活によって築かれた財産を配偶者が引き継ぐことを社会的に保護するための制度です。配偶者がその後亡くなった場合に、残された財産が再度相続税の対象になるため、一時的な繰延べ的性格も持ちますが、結果として相続税の負担を大きく軽くする効果があります。

非喫煙者割引

非喫煙者割引とは、生命保険や医療保険などの加入時に、たばこを吸わない人が保険料の割引を受けられる制度のことです。喫煙習慣があると、がんや心疾患などの重大な病気のリスクが高まるとされており、保険会社はその分の医療費や保険金の支払いリスクを考慮します。 そのため、リスクの低い非喫煙者には保険料を安く設定することで、公平性を保つとともに健康意識を促す役割もあります。割引を受けるには一定期間以上の禁煙が必要で、加入時に申告と検査が求められることがあります。

米国源泉税

米国源泉税とは、米国株式や米国籍の投資信託から受け取る配当金・利息などに対して、支払時点で米国があらかじめ差し引く税金のことです。日本の個人投資家が米国株の配当を受け取る場合、通常は日米租税条約に基づき10%が自動的に源泉徴収されます(条約がなければ30%)。 この源泉税は日本で確定申告を行う際に「外国税額控除」を利用すれば、一定上限まで日本の所得税から差し引くことができ、二重課税を調整できます。なお、税率軽減を受けるには証券会社を通じて「W-8BEN」という書類を提出し、受取人が日本の居住者であることを米国側に登録しておく必要があります。

フリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローとは、企業が事業活動を通じて得た現金のうち、設備投資などの支出を差し引いた後に、自由に使えるお金のことを指します。 たとえば、売上から得た資金で商品の仕入れや社員の給料を払い、さらに機械や建物への投資を行った後に手元に残る現金がフリーキャッシュフローです。この金額が多ければ、企業は株主への配当や借金の返済、新たな投資など、柔軟に資金を活用できる状態にあると言えます。投資家にとっては、企業の実質的な資金力や成長余力を測る重要な指標となります。

ヒストリカルデータ

ヒストリカルデータとは、過去の市場価格や経済指標、企業の財務情報など、一定期間にわたるデータの蓄積のことを指します。たとえば、株価の推移、為替レートの変動、企業の売上や利益の推移などがこれにあたります。資産運用の場面では、ヒストリカルデータを使って、過去の値動きや相場の傾向を分析したり、将来のリスクやリターンを予測したりすることがあります。 また、投資戦略の検証やモデルの作成にも活用されるため、初心者にとっても「今の投資判断が過去のどんな環境と似ているか」を知る手がかりとなる、非常に重要な情報源です。

被仕向送金手数料

被仕向送金手数料とは、海外または国内からの送金を受け取る際に、受取側の銀行が課す手数料です。特に外貨建てで着金する場合によく発生し、銀行によっては「受取手数料」「外国送金受取手数料」とも呼ばれます。 この手数料は、送金人ではなく受取人側が負担するのが一般的で、たとえ「円転せずに外貨のまま受け取る」場合でも発生します。 たとえば、海外のファンドから米ドル建てで解約代金が送金され、日本の外貨預金口座に着金する際には、被仕向送金手数料とリフティングチャージ(外貨取扱手数料)の両方が課されるケースが多く見られます。 以下に、主要都市銀行における被仕向送金手数料の水準を示します(2025年時点)。 | 銀行 | 被仕向送金手数料 | 備考 | | --- | --- | --- | | 三井住友銀行(SMBC) | 1,500円 | 外貨・円貨問わず一律 | | みずほ銀行 | 2,500円 | 外貨建て送金の受取時に発生 | | 三菱UFJ銀行(MUFG) | 無料(個人口座・外貨着金時) | 個人口座に限り、USDなどの外貨をそのまま受取る場合は完全無料(リフティングチャージもなし) | なお、送金人側が「OUR方式」で送金手数料を負担していたとしても、日本側の銀行がこの被仕向送金手数料を別途請求するケースが一般的です。つまり、OUR方式であっても受取銀行側の手数料まではカバーされていないという点には注意が必要です。 高額な資金を受け取る場合や、複数回の受取が予定されている場合には、手数料無料の条件を満たす銀行(例:MUFG個人口座)を活用することで、受取コストを大幅に削減することができます。銀行によっては、外貨建てでも着金通貨が異なると手数料体系が変わることもあるため、事前確認が推奨されます。

配偶者加給

配偶者加給とは、老齢厚生年金を受け取る人に生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合に、年金に上乗せして支給される追加の金額のことをいいます。これは「加給年金額」とも呼ばれ、本人の年金に扶養している配偶者分が加算される制度です。 支給を受けるためには、年金の受給開始年齢に達していること、保険料納付期間などの要件を満たしていることに加え、配偶者の所得が一定以下であることが条件となります。なお、配偶者が65歳になると、その人自身が年金を受け取れるようになるため、加給の支給は終了し、代わりに「振替加算」という制度が適用される場合があります。 配偶者加給は、世帯全体の老後の生活を支えるための仕組みの一つであり、家族構成によって年金額が変動する点に注意が必要です。

報酬比例

報酬比例とは、年金制度において、現役時代の給与や賞与などの報酬額に応じて将来受け取る年金額が決まる仕組みのことをいいます。主に厚生年金の「老齢厚生年金」部分に適用される考え方で、報酬が高ければ高いほど保険料も多く納めることになり、その分、将来の年金受給額も増える仕組みです。 このように、納めた保険料と年金額が連動することで、制度の公平性や納得感が保たれています。なお、年金額は現役時代の平均標準報酬月額や賞与額などをもとに計算され、長く働いて多くの報酬を得ていた人ほど、年金額が高くなる傾向があります。これは「定額部分」と対になる概念で、定額部分が一律であるのに対し、報酬比例は個々の働き方を反映する特徴があります。

法定免除

法定免除とは、国民年金の保険料を納める義務がある人のうち、一定の条件に該当することで自動的に保険料の納付が免除される制度のことをいいます。これは本人の申請に基づく「申請免除」とは異なり、法律で定められた事由がある場合に適用されるものです。 代表的な対象者には、障害基礎年金の1級または2級を受給している人、生活保護を受けている人、ハンセン病療養所に入所している人などが該当します。この制度の目的は、生活上または身体的な事情により保険料を負担するのが困難な人々に対し、無理なく年金制度に加入し続けられるようにすることです。なお、法定免除の期間も年金加入期間としてカウントされますが、将来受け取る年金額には影響があるため、その点も理解しておくことが大切です。

ベアマーケット

ベアマーケットとは、株式や債券などの金融市場で、価格が長期間にわたって下落傾向にある状態を指します。日本語では「弱気相場」と呼ばれます。投資家の間に悲観的な見方が広がり、リスクを避けようとする動きが強くなるため、売りが優勢となり、相場全体が下がっていきます。経済の減速、企業の業績悪化、金利上昇、地政学的リスクなどがきっかけになることが多く、投資家心理も慎重になります。このような状況下では、資産価値の減少リスクが高まるため、防御的な資産配分や現金比率の引き上げなど、リスク管理が重要になります。資産運用では、ベアマーケットに備えて柔軟に戦略を見直す力が求められます。

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