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リバースモーゲージのデメリットについて教えてください。

リバースモーゲージのデメリットについて教えてください。

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2025/10/21 09:06


男性

60代

question

リバースモーゲージは自宅を担保に老後資金を確保できる便利な制度と聞きますが、一方でリスクや注意点もあると聞きます。たとえば、金利上昇や不動産価格の下落によって返済額が増える可能性、相続人への影響、契約期間中に施設入居などで自宅を離れる場合の扱いなど、具体的にどのようなデメリットがあるのかを詳しく知りたいです。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

リバースモーゲージの最大のデメリットは、金利や担保評価の変動によって将来の返済条件が変わる不安定さです。自宅を担保に生活資金を得られる便利な制度ですが、仕組みを理解せずに利用すると、想定外の負担や住み続けられないリスクが生じる可能性があります。

多くの商品は変動金利制であり、金利が上昇すると利息負担が膨らみ、借入限度額の拡大が止まることがあります。利息を元本に組み入れるタイプでも残高が増加し、結果的に利用できる資金が減るケースもあります。上限金利の設定がない契約では、想定以上に早く借入枠が尽きることもあります。

次に、担保評価が下がるリスクです。地価の下落や建物の老朽化により自宅の評価額が低下すると、借入可能額が減少し、追加の資金を受け取れなくなることがあります。場合によっては契約条件の見直しや返済を求められることもあり、安定した生活設計が崩れる恐れがあります。

長生きリスクも無視できません。寿命が想定より長くなると利息が積み上がり、借入残高が増加します。終身型でも借入上限に達すれば新たな資金を受け取れず、老後後半の生活資金が不足する可能性があります。

また、配偶者が住み続けられないリスクにも注意が必要です。契約者の死亡時にはローンが一括返済対象となり、多くの場合は自宅を売却して清算する仕組みです。配偶者が契約に含まれていないと、住み続けるには残債の返済や借り換えが必要になることがあります。

さらに、リバースモーゲージは自宅を売却して返済することが前提のため、家を相続させたいという希望と両立しにくい仕組みです。売却額より借入残高が多い場合、相続人に債務が残る可能性もあります。

総じて、リバースモーゲージは老後の資金確保に有効な手段である一方、金利・評価・寿命・家族構成など複数の変動要因に影響を受けやすい制度です。契約前には金利上限や評価見直しの仕組み、配偶者の居住条件、解約条件などを細かく確認し、長寿・金利上昇・資産価値低下のいずれのケースでも生活が維持できるかを試算しましょう。

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リバースモーゲージ

リバースモーゲージとは、自宅などの不動産を担保にして金融機関からお金を借りる仕組みです。ただし、通常のローンとは違い、借りたお金は借り手が亡くなったあとや、施設に入所して自宅に住まなくなったときに、担保となっている自宅を売却することで一括返済されます。高齢者が老後の生活資金を確保するために利用することが多く、自宅に住み続けながら現金を得られるという特徴があります。借入中は利息だけを支払うか、返済を一切行わずに済むタイプもありますが、最終的に不動産を手放す可能性があることに注意が必要です。

変動金利

変動金利とは、市場の金利動向に応じて一定の期間ごとに金利が見直される仕組みのことを指します。住宅ローンや投資信託の分野でよく使われ、金利が低下すれば支払い負担が軽くなる一方で、金利上昇時には支払額が増加するリスクがあります。短期的な金利低下が見込まれる場合に有利ですが、将来的な金利上昇に備えた資金計画が重要です。

担保評価

担保評価とは、お金を貸す側が、借り手から差し入れられた担保資産の価値を見積もることを指します。たとえば、不動産や株式、有価証券などが担保として提供された場合に、それらが万が一返済されなかったときにどれだけ回収できるかを判断するため、担保の市場価値や換金性を評価します。 この評価額は、貸し出せる金額の上限や金利条件の設定に大きく関わります。一般に担保評価額は市場価格よりも安全側に見積もられ、一定の「掛け目(かけめ)」を差し引いて計算されることが多く、これは価格変動や売却時のリスクを織り込んでいるためです。 担保評価は、金融機関による融資審査や、証券担保ローン、不動産担保ローンなどの取引において不可欠なプロセスであり、貸し倒れリスクを管理するうえで非常に重要な役割を果たします。借りる側にとっても、評価額次第で借入可能額や条件が変わるため、担保となる資産の価値を正しく把握しておくことが大切です。

借入限度額

借入限度額とは、金融機関が個人や法人に対して貸し出すことができる最大の金額のことをいいます。住宅ローンやカードローン、事業資金の融資などで設定され、申込者の年収、勤務状況、信用情報、すでにある借入の状況などをもとに決められます。 借入限度額が高ければ多くのお金を借りられますが、その分返済負担も大きくなるため、無理のない範囲で利用することが大切です。資産運用を考える上でも、借入限度額を理解しておくことで、住宅購入や投資の資金計画を立てやすくなります。

上限金利

上限金利とは、金融機関や貸金業者が貸し付けを行う際に、法律で定められた「これ以上は取ってはいけない」とされる金利の上限を指します。つまり、借り手を保護するために設けられたルールであり、これを超える金利でお金を貸すことは違法になります。 日本では「利息制限法」や「出資法」などによって、借入金額に応じた上限金利が決められています。たとえば、小口の借入ほどリスクが高いため上限金利が高く設定され、大口の借入ほど低く設定されるのが一般的です。上限金利は、住宅ローン、カードローン、消費者金融などの金利比較や借り換えの判断にも関わる重要な指標であり、資産運用や借入の計画を立てるうえでも基本知識として理解しておくことが大切です。

長生きリスク(長寿リスク)

長生きリスクとは、自分の寿命が予想よりも長くなることで、老後の生活資金が不足してしまう可能性があるリスクのことを指します。 医療の発達や生活環境の改善によって平均寿命が延びている中、年金や貯蓄だけでは十分な生活を続けられない事態が起こりやすくなっています。 このリスクを踏まえて、長期的な資産運用や保険の活用など、老後の生活を支えるための計画がますます重要になっています。投資初心者の方も、老後の資金をどう確保するかという視点で、このリスクについて考えることが大切です。

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