扶養から外れる場合なにか手続きは必要ですか？

扶養から外れる場合には、いくつかの場面ごとに必要な手続きがあります。

まず、税制上の扶養控除や配偶者控除に関しては、会社員であれば年末調整の際に「扶養控除等申告書」で修正が必要です。年の途中で扶養から外れることが分かった場合は、速やかに勤務先の人事や総務に連絡し、書類の訂正や追加提出を行う必要があります。これを怠ると、控除を受けられないはずの期間まで税金が軽減されてしまい、後から追徴課税を受ける可能性があります。

次に、社会保険上の扶養から外れる場合です。被扶養者として健康保険に加入している人が一定の収入を超えた場合や、就職して勤務先の社会保険に加入する場合などは、勤務先の健康保険組合に対して「被扶養者異動届」などの提出が必要です。これにより扶養から外れる手続きが完了し、健康保険証の返却や新しい保険証の取得が行われます。

さらに、国民年金に関しても注意が必要です。扶養から外れると第3号被保険者の資格を失い、自分で国民年金を納める第1号被保険者になるか、勤務先の厚生年金に加入するかを選ぶ必要があります。この手続きは市区町村や勤務先を通じて行わなければなりません。

まとめると、扶養から外れる場合には「税務」「社会保険」「年金」の3つの側面で、それぞれ提出先や必要書類が異なります。状況に応じた正しい手続きを怠ると税金や保険料で不利益を受ける可能性があるため、収入や生活環境に変化があったときは早めに勤務先や自治体に相談することが重要です。