投資の知恵袋
Questions
法定相続分と遺留分の違いを教えてください。
回答済み
1
2026/07/16 10:29
男性
30代
親が亡くなった場合に兄弟間で取り分がどう決まるのかを調べる中で、「法定相続分」と「遺留分」という言葉の違いが分からず混乱しています。遺言がある場合や相続放棄をした場合に、それぞれどのように影響するのかも含めて知りたいです。
回答をひとことでまとめると...
法定相続分は遺産分割の基準割合、遺留分は一定の相続人に認められる最低保障です。遺言がある場合は遺言が優先されますが、遺留分を侵害された子などは金銭請求でき、相続放棄をした人はどちらの権利も失います。
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
法定相続分と遺留分は、どちらも相続人の取り分に関わりますが、役割が異なります。法定相続分は、民法で定められた相続人ごとの基本的な分配割合で、遺言がない場合や遺産分割協議の目安になります。
たとえば親が亡くなり、相続人が子どもだけの場合、子ども全員で均等に分けるのが法定相続分の基本です。ただし、相続人全員が合意すれば、法定相続分と異なる分け方もできます。
一方、遺留分は一定の相続人に最低限保障される取り分です。子どもには遺留分がありますが、兄弟姉妹には遺留分がありません。そのため、遺言で特定の子に多く財産を残す内容になっていても、他の子は遺留分を侵害された範囲で金銭請求できる場合があります。
遺言がある場合は、まず遺言内容が優先されます。法定相続分は直接の分配ルールではなく比較の基準となり、遺留分を下回る相続人がいる場合に調整が問題になります。
相続放棄をした人は、初めから相続人でなかったものとして扱われるため、法定相続分も遺留分も主張できません。相続手続きでは、法定相続分は「分け方の基準」、遺留分は「最低保障」と整理すると理解しやすいです。
関連ガイド
関連質問
2026.02.13
“遺留分を渡さなくてもいい方法はありますか?”
A. 遺留分は遺言でゼロにできず、請求されれば金銭負担が原則です。渡さなくても済むのは、事前放棄(家裁許可)や廃除・欠格など例外のみです。
2026.03.16
“遺留分の割合と、請求できる金額の計算方法を教えてください。”
A. 遺留分は子(配偶者+子含む)がいれば全体1/2、直系尊属のみなら全体1/3(兄弟姉妹なし)です。
2026.03.16
“遺言があっても、遺留分の請求はできますか?”
A. 遺言で偏った配分でも、配偶者・子・直系尊属は遺留分侵害額請求が可能です(兄弟姉妹は不可)。
2026.02.13
“兄弟姉妹は、なぜ遺留分侵害請求ができないのでしょうか?”
A. 遺留分は配偶者・子・親など生活保障が必要な近親者を保護する制度で、兄弟姉妹は法定相続人でも遺留分権利者ではありません。
2026.01.29
“相続放棄をした場合、遺留分侵害請求はできますか?”
A. 相続放棄をすると初めから相続人でない扱いとなり、原則として遺留分侵害額請求はできません。
2025.08.15
“法定相続人と相続人の違いは?”
A. 相続人は遺言や法律で財産を承継する人全般、法定相続人は民法で定められた順位・範囲の人。相続税や遺産分割は法定相続人基準で計算・手続
関連する専門用語
法定相続分
法定相続分とは、相続人が相続できる取り分について、民法であらかじめ定められている割合のことをいいます。 たとえば、被相続人に配偶者と子どもがいる場合、配偶者が2分の1、残りの2分の1を子どもたちが均等に分けるというように、法定相続分が設定されています。 相続人の組み合わせによって割合は異なり、たとえば「配偶者と親」が相続人の場合は、配偶者が3分の2、親が3分の1、「配偶者と兄弟姉妹」の場合は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1というように決まっています。 遺言書がある場合は、その内容が優先されますが、遺言がない場合や、遺産分割協議の目安として法定相続分が使われることが一般的です。 この割合はあくまで「基準」であり、相続人間の話し合いで異なる分け方をすることも可能です。
遺留分
遺留分とは、被相続人が遺言などによって自由に処分できる財産のうち、一定の相続人に保障される最低限の取り分を指す。日本の民法では、配偶者や子、直系尊属(親)などの法定相続人に対して遺留分が認められており、兄弟姉妹には認められていない。遺留分が侵害された場合、相続人は「遺留分侵害額請求」によって不足分の金銭的補填を請求できる。これは相続財産の公平な分配を確保し、特定の相続人が極端に不利にならないようにするための制度である。
遺留分侵害額請求
遺留分侵害額請求とは、相続人の最低限の取り分である「遺留分(いりゅうぶん)」を侵害された場合に、その不足分に相当する金銭の支払いを求める手続きのことを指します。たとえば、遺言によって特定の相続人だけに多くの財産が渡され、他の相続人が本来もらえるはずの遺留分を受け取れなかったときに、侵害された相続人が他の相続人や受遺者に対してその差額を金銭で請求することができます。 この制度は、相続人間の不公平を防ぎ、一定の相続権を保護するために設けられています。2019年の民法改正により、かつては「遺留分減殺請求」として行われていたものが、現在は金銭による支払いを求める「遺留分侵害額請求」となりました。資産運用や相続の場面では、遺言によって財産の分け方を自由に決める一方で、遺留分という法律上の制約を理解し、トラブルを防ぐための知識として非常に重要です。
遺言
遺言とは、自分が亡くなったあとに財産をどのように分けるかや、誰に何を遺すかなど、自分の最終的な意思を文書として残すものです。遺言を書くことで、遺産の分け方を自分の意志で決めることができ、相続人同士の争いを未然に防ぐことにもつながります。 遺言には、自筆で全文を書く「自筆証書遺言」、公証人が関与して作成される「公正証書遺言」、特別な状況で認められる「秘密証書遺言」などいくつかの形式があり、それぞれ法的なルールに従って作成する必要があります。法的に有効な遺言があれば、その内容は相続において優先されます。資産運用や相続計画において、遺言は自分の思いを形にし、家族に円滑に財産を引き継がせるためのとても大切な手段です。
遺産分割協議
遺産分割協議とは、相続人が複数いる場合に、誰がどの財産をどのように受け取るかを話し合って決める手続きのことです。預貯金や不動産、有価証券などすべての遺産が対象になります。原則として相続人全員の合意が必要で、話し合いの結果を「遺産分割協議書」という文書にまとめて、全員が署名・押印します。遺言書がない場合や、遺言があっても一部の財産について分け方が指定されていないときに行われます。もし話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所での調停手続きに進むことになります。
相続放棄
相続放棄とは、亡くなった人の財産を一切受け取らないという意思を家庭裁判所に申し立てて、正式に相続人の立場を放棄する手続きのことです。相続には、プラスの財産(預貯金や不動産など)だけでなく、マイナスの財産(借金や未払い金など)も含まれるため、全体を見て相続すると損になると判断した場合に選ばれることがあります。 相続放棄をすると、その人は最初から相続人でなかったものとみなされるため、借金の返済義務も一切負わなくて済みます。ただし、相続があったことを知ってから3か月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があり、その期限を過ぎると原則として相続を受け入れたとみなされてしまいます。したがって、放棄を検討する場合は早めの判断と手続きが重要です。







