国民年金に未納期間がある場合、未納1ヶ月あたり、受給額にどの程度の影響がありますか?
国民年金に未納期間がある場合、未納1ヶ月あたり、受給額にどの程度の影響がありますか?
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2025/12/01 17:02
男性
30代
国民年金を一部の期間だけ払っていなかったことに気づきました。老後の年金額にどれくらい影響するのか心配です。未納が1か月あると将来の受給額がどの程度減るのか、また追納すれば取り戻せるのか、具体的な金額の目安も含めて教えてください。
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
2025年度の国民年金の満額は月額69,308円(年額約83万1,700円)です。老齢基礎年金は20歳から60歳までの40年間(480か月)を基準に実際の納付月数で按分されるため、未納が1か月あるだけで年約1,733円(月額約144円)の減額となります。6か月で約1万円、12か月で約2万円が生涯にわたり減額される目安です。
ただし、「未納」と「免除・猶予」では扱いが大きく異なります。未納は年金額に全く反映されず受給資格期間にも算入されませんが、免除・猶予・学生納付特例の期間は免除区分に応じて一部が年金額に反映されます。たとえば全額免除は0.5か月分、4分の1免除は0.875か月分として計算されるため、未納より将来の減額は小さくなります。
未納期間は放置すると将来の年金額が確実に減りますが、納付期限から2年以内であれば通常の納付ができます。また免除・猶予期間は原則10年以内に追納できます。追納は3年超から加算金(延滞利息)が発生するため早いほど有利で、支払った金額は社会保険料控除として税負担の軽減にもつながります。
ただし、追納が常に有利とは限りません。追納した場合に増える基礎年金額と、追納に要する金額・加算金・自分の将来受給期間(平均余命や繰上げ受給の予定など)を比較すると、追納額の方が重くなるケースもあります。特に免除期間はもともと一部が年金額に反映されているため、追納による増額メリットが未納より小さく、支払う価値は個々の状況次第です。
まずは、ねんきんネットや年金事務所で自身の未納・免除・猶予の状況を確認し、追納の必要性を判断することが重要です。2年以内の未納は早期に納付し、免除・猶予分は将来の受給額、支払い負担、加算金の有無を踏まえて追納の可否を検討しましょう。特に将来の年金額を重視する場合は、早めの追納が最も確実な改善策になります。
なお、厚生年金加入期間は基礎年金の納付済期間として扱われ、未納にはなりません。未納が発生しやすいのは自営業・無職など第1号被保険者であった時期です。
まとめると、国民年金は未納1か月で年約1,733円の減額となり、生涯で影響が大きくなります。未納や免除期間を早期に把握し、追納の効果と負担を比較したうえで対応を決めることが、将来の年金額を最適化するための現実的でバランスの良い対策となります。
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関連する専門用語
国民年金
国民年金とは、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が原則として加入しなければならない、公的な年金制度です。自営業の人や学生、専業主婦(夫)などが主に対象となり、将来の老後の生活を支える「老齢基礎年金」だけでなく、障害を負ったときの「障害基礎年金」や、死亡した際の遺族のための「遺族基礎年金」なども含まれています。毎月一定の保険料を支払うことで、将来必要となる生活の土台を作る仕組みであり、日本の年金制度の基本となる重要な制度です。
老齢基礎年金
老齢基礎年金とは、日本の公的年金制度の一つで、老後の最低限の生活を支えることを目的とした年金です。一定の加入期間を満たした人が、原則として65歳から受給できます。 受給資格を得るためには、国民年金の保険料納付済期間、免除期間、合算対象期間(カラ期間)を合計して10年以上の加入期間が必要です。年金額は、20歳から60歳までの40年間(480月)にわたる国民年金の加入期間に応じて決まり、満額受給には480月分の保険料納付が必要です。納付期間が不足すると、その分減額されます。 また、年金額は毎年の物価や賃金水準に応じて見直しされます。繰上げ受給(60~64歳)を選択すると減額され、繰下げ受給(66~75歳)を選択すると増額される仕組みになっています。 老齢基礎年金は、自営業者、フリーランス、会社員、公務員を問わず、日本国内に住むすべての人が加入する仕組みとなっており、老後の基本的な生活を支える重要な制度の一つです。
未納
未納とは、国民年金などの公的年金保険料を支払う義務があるにもかかわらず、正当な理由なく納付していない状態を指します。未納のままにしておくと、将来、老齢年金や障害年金、遺族年金などを受け取れなくなる可能性があり、年金制度上の重要なリスク要因とされています。 特に障害年金や遺族年金では、請求の際に「保険料納付要件」があり、未納期間が多いと支給対象外になることがあります。また、未納期間は年金受給資格期間のカウントにも含まれないため、年金そのものの受給権を失う場合もあります。経済的に困難な事情がある場合には「免除申請」や「猶予制度」を活用することで、未納扱いを避けることができるため、早めの相談と手続きが大切です。未納は単なる支払い忘れではなく、将来の生活設計に直接関わる重要な問題です。
免除制度
免除制度とは、主に国民年金の保険料に関して、経済的に支払いが困難な人が申請することで、保険料の全部または一部の支払いが免除される制度のことです。この制度を利用すると、未納とは異なり「保険料を支払わなかった」という扱いにならず、将来年金を受け取る権利を一定程度維持することができます。免除の種類には、全額免除のほか、4分の3、半額、4分の1免除などがあり、所得に応じて適用されます。免除された期間については、そのままにしておくと年金受給額が減る可能性がありますが、後から追納することで補うことも可能です。生活が苦しいときに無理に支払うのではなく、制度を利用して将来の備えを継続できるようにする仕組みです。
追納
追納とは、過去に国民年金保険料の免除や納付猶予を受けた期間について、後からさかのぼって保険料を納めることをいいます。この制度を利用することで、将来受け取る老齢基礎年金の受給額を増やすことができ、年金の受給資格期間にも有利に働きます。 ただし、追納できるのは原則として免除・猶予を受けた期間に限られ、単なる未納期間には適用されません。また、追納には期限があり、原則として免除・猶予された年度の翌年度から起算して10年以内となっています。 追納することで本来の保険料負担に戻る形になりますが、2年以上前の期間については加算金が上乗せされることがあります。経済的に余裕があるときに計画的に追納を行うことで、将来の年金額をしっかり確保することができます。
年金受給資格期間
年金受給資格期間とは、公的年金を受け取るために必要とされる「加入期間の合計」のことを指します。つまり、年金制度に何年間加入していたかによって、将来年金を受け取れるかどうかが決まるということです。 以前は25年以上の加入が必要でしたが、制度改正により現在は10年以上の加入で受給資格が得られるようになりました。この期間には、実際に保険料を納めた期間だけでなく、免除や猶予を受けていた期間の一部も含まれるため、制度を正しく理解しておくことが大切です。投資初心者にとっては、「年金をもらえるかどうかが決まる加入期間の最低ライン」と考えるとわかりやすいでしょう。
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