配当控除を適用すると有利・不利になる所得の基準を教えてください。
配当控除を適用すると有利・不利になる所得の基準を教えてください。
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2026/02/09 10:13
男性
40代
配当控除を適用すると、所得税や住民税がどの程度軽減されるのかは、個人の課税所得水準によって異なると聞きました。どのくらいの所得までは有利になり、どの水準を超えると不利になるのか、判断基準を教えてください。
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
配当控除で有利・不利が分かれる主因は、「配当を総合課税に入れたときの所得税の限界税率」と「配当控除率」の大小関係です。配当控除は総合課税を選んだ場合に使える仕組みで、申告分離課税(税率一律)では適用されません。
目安として、上場株式等の配当を総合課税にした場合、所得税は「限界税率-10%(配当控除)」が実効税率の考え方になります。申告分離の所得税(復興税込み15.315%)と比べると、限界税率が概ね25.315%未満なら総合課税が有利になりやすく、これを超えると不利になりやすい、が判断軸です。
税率表に当てはめると、所得税率23%までの層(課税所得がおおむね899.9万円以下)では有利になりやすく、33%(課税所得900万円超)からは不利になりやすい、という整理が実務的です。
ただし住民税は、総合課税だと原則10%課税となり、配当控除があっても実効7.2%程度となるため、源泉5%より不利になりやすい点に注意が必要です。所得税・住民税を別の扱いにできるかも含め、配当額や譲渡損の有無まで踏まえて試算すると確度が上がります。
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関連する専門用語
配当控除
配当控除とは、上場企業や一部の非上場企業から受け取る配当金に対して適用される税額控除の制度です。日本では、配当金には通常約20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の税金が源泉徴収されますが、確定申告を行い「総合課税」を選択すると、配当控除を受けることで実際の税負担を軽減できます。 特に、所得税では配当金の最大10%(上場株式の場合)、住民税では最大2.8%が控除されるため、課税所得が一定水準以下の場合、総合課税を選ぶことで税負担が軽くなる可能性があります。ただし、所得が高い場合は累進課税により税率が上がるため、総合課税ではなく「申告分離課税」を選択したほうが有利になることもあります。どの課税方式を選ぶかは、個人の所得状況に応じて慎重に判断することが重要です。
総合課税
総合課税は、給与や年金、事業収入、不動産収入、利子、配当など、1年間に得たさまざまな所得を合算し、その合計額に累進税率を適用して所得税を計算する方式です。 所得が増えるほど税率が高くなるため、高所得者ほど税負担が大きくなる点が特徴です。一方、金融所得には総合課税以外の課税方法を選択できる場合があります。 たとえば、株式譲渡益や先物取引益などは「申告分離課税」を選ぶことで、ほかの所得と区分して一律20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)で申告できます。 また、預貯金利息や一部の公社債利子などは、支払元が税金を源泉徴収する「源泉分離課税」となり、原則として確定申告は不要です。配当や利子のように課税方式を選択できるケースでは、ご自身の所得水準や控除の有無、損益通算の可能性を踏まえ、総合課税・申告分離課税・源泉分離課税のどれを採用するかを検討することが、最終的な税負担を抑えるうえで重要になります。
申告分離課税
申告分離課税とは、特定の所得について他の所得と分離して税額を計算し、確定申告を通じて納税する方式です。 主な対象となる所得は以下の通りです: - 譲渡所得: 土地や建物、株式などの譲渡による所得。 - 山林所得: 山林の伐採や譲渡による所得。 - 先物取引による所得: FXや商品先物取引による所得。 例えば、株式の譲渡所得については、他の所得と合算せずに分離して課税されます。また、上場株式等の配当所得についても、申告分離課税を選択することができます。
限界税率
限界税率とは、所得が増えたときに、その増えた分に対して適用される税率のことです。たとえば、ある人の所得が500万円から510万円に増えた場合、その追加の10万円にかかる税率が限界税率となります。日本の所得税は累進課税制度を採用しており、所得が高くなるほど高い税率が段階的に適用されます。つまり、すべての所得に同じ税率がかかるわけではなく、所得が増えるごとにその一部にだけより高い税率が適用される仕組みです。限界税率を理解することは、節税対策や投資による収入増加の影響を把握するうえで非常に重要です。また、所得控除やふるさと納税などの制度を利用することで、限界税率が高いほど節税効果が大きくなる傾向もあります。
課税所得
課税所得とは、個人や法人が一定期間内に得た収入から、法律に基づいて認められた各種控除や必要経費を差し引いた後の金額を指します。この金額に対して所得税や法人税などの税率が適用され、実際に納税すべき税額が計算されます。課税所得の計算方法は国や地域によって異なるため、具体的な控除項目や税率もそれに応じて変わります。 課税所得を計算する際には、まず総収入から非課税所得を除外します。その後、必要経費や特定の控除(例えば、標準控除、医療費控除、教育費控除など)を適用して課税対象となる所得を求めます。これにより、公正かつ実情に即した税額を算出し、納税者が収入に見合った税金を支払うことが可能となります。 課税所得の正確な把握と計算は、個人や企業の税務管理において非常に重要です。税法の変更に応じて控除額や計算方法が更新されることが多いため、適切な税務知識を持つこと、または専門の税理士などの助けを借りることが望ましいです。これにより、適切な税金の納付を確実に行い、法的な問題を避けることができます。
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