リスクを抑えたインデックス投資をするには、どの種類を選べば良いですか?
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2025/01/22 22:04
男性
60代
インデックス投資を始めたいと考えていますが、初心者なのでできるだけリスクの低い商品を選びたいと思っています。S&P 500やTOPIX以外にも様々な種類があるようですが、リスクを抑えた投資を行うにはどのインデックスを選べばよいでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
分散が十分な「市場全体型」指数を選ぶことが、インデックス投資のリスクを最小化する最も確実な方法です。米国株なら S&P 500、全世界株なら FTSE Global All Cap や MSCI ACWI IMI、日本株なら TOPIX などが代表例で、数百〜数千社に一括で投資できるため、個別企業や特定セクターの急変動に左右されにくくなります。
値動きをさらに穏やかにしたい場合は、株式と値動きの相関が低い先進国国債インデックスを 20〜40%程度組み合わせると、下落局面のクッションになります。ただし株式比率を下げるほど期待リターンも縮小するため、目標時期・毎月の積立額・許容できる価格変動幅を整理し、適切な株式:債券比率を決めましょう。
長期投資では信託報酬の差が複利に直結します。運用コストが年 0.1%前後の “低コスト型” ファンドを選び、最初は「全世界株式」と「先進国債券」の2本でシンプルに始めると、余計な売買をせずに済み、リバランスも容易です。運用に慣れてから比率を微調整する──この段階的アプローチが、初心者でも継続しやすい堅実なポートフォリオ構築につながります。
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インデックス
インデックス(Index)は、市場の動きを把握するための重要な指標です。複数の銘柄を一定の基準で組み合わせることで、市場全体や特定分野の値動きを分かりやすく数値化しています。 代表的なものには、日本の株式市場を代表する日経平均株価やTOPIX、米国市場の代表格であるS&P500などがあります。これらのインデックスは、投資信託などの運用成果を評価する際の基準として広く活用されており、特にパッシブ運用(インデックス運用)では、この指標と同じような値動きを実現することを目標としています。
リスク分散
資産運用における「リスク分散」とは、簡単に言うと「一つのカゴにすべての卵を入れない」という考え方です。たとえば、資産を特定の株式や投資信託だけに集中させてしまうと、それが値下がりしたときに大きな損失を受ける可能性があります。 リスク分散は、このリスクを減らすために、異なる種類の投資商品や地域、産業に資金を分けて投資する方法です。これにより、一つの商品が値下がりしても、他の商品が値上がりすることで全体の損失を抑える効果が期待できます。たとえば、国内株式だけでなく、海外株式や債券など複数の商品に投資することで、安定した資産運用が目指せます。 「たくさんの場所に投資して安全ネットを張る」というイメージを持つとわかりやすいでしょう。
リスク
リスクとは、資産運用において、期待している結果とは異なる結果が生じる可能性のことを指します。具体的には、投資による損失が発生するかもしれない不確実性を意味しますが、必ずしも悪い結果だけを指すわけではなく、期待以上の利益が出る可能性もリスクの一部とされます。リスクには、株価の変動、金利の変動、為替レートの変動などさまざまな種類があり、それぞれに応じた対策が求められます。資産運用を行う上では、自分がどの程度のリスクを受け入れられるかを理解し、それに応じた投資戦略を立てることが非常に重要です。
パッシブ運用
パッシブ運用とは、投資信託を選ぶ際の運用手法の一つ(対義語:アクティブ運用)。比較のために用いる指標であるベンチマーク(日経平均やNASDAQなど)と同様の動きを目標とする運用手法で、組み入れ銘柄数は多くなる傾向がある。パッシブ運用はアクティブ運用に比べて販売手数料や信託報酬などのコストは安くて済むが、リスクが分散される分、リターンも小さくなるという特徴がある。
ETF(上場投資信託)
ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。