週の労働時間が20時間を超えたり超えなかったりする場合、社会保険や雇用保険への加入は必要ですか？

雇用保険や社会保険への加入は、実際の勤務時間ではなく「契約上の週の所定労働時間」で判断されます。週ごとに20時間を超える日もあれば短い週もある場合でも、平均して週20時間以上働く見込みがあれば加入対象となります。

逆に、平均で20時間未満となる契約内容であれば原則として加入対象外です。判断の基準は雇用契約書やシフト計画に基づく「所定労働時間」であり、会社は1〜3か月程度の勤務計画をもとに平均を算出して決定します。単発の増減で加入と非加入を繰り返すことはなく、短期的な変動では資格の取得や喪失にはつながりません。

雇用保険では、「週20時間以上かつ31日以上の雇用見込み」が条件ですが、ここで基準となるのは実際の勤務時間ではなく、契約上の週所定労働時間です。契約が週15時間で、繁忙期だけ20時間を超える週があっても加入対象にはなりません。一方で、シフト制で契約時間は短いものの、実態としてほぼ毎週20時間前後の勤務が続き、今後も同様と見込まれる場合は加入が必要と判断されます。

社会保険も同様に、原則は「週30時間以上」が加入基準ですが、従業員数51人以上の企業では短時間労働者も「週20時間以上」など一定条件で加入対象となります。ただし判断基準は雇用保険と同じく継続性であり、一時的に労働時間が上下した程度では加入区分は変わりません。長期的に20時間以上で働く見込みがある、あるいは逆に長期間20時間未満が続くと見込まれる場合にのみ見直しが行われます。