不動産STOの主なリスクは何ですか?
不動産STOの主なリスクは何ですか?
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2025/02/01 11:22
男性
30代
不動産STOへの投資を検討していますが、主にどのようなリスクがあるのかを具体的に教えてください。また、それらに対処する方法も知りたいです。
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
不動産STOには、従来の不動産投資に共通するリスクに加え、トークン化特有の留意点があります。主なリスクと対処策は次のとおりです。
価格変動リスク
賃料水準・金利・不動産市況の変動でトークン価格が上下します。立地や用途の異なる複数物件に分散し、収益シナリオを定期的に点検すると影響を抑えられます。
流動性リスク
国内の二次市場はまだ発展途上で、売却希望時に買い手が見つからない可能性があります。出来高が多く、マーケットメイク体制が整ったプラットフォームを選び、投資期間を長めに見積もることが有効です。
運用リスク
物件管理や賃貸募集の巧拙が利回りに直結します。運用会社の実績・ガバナンス体制・第三者監査の有無を確認し、運用報告の頻度や内容を比較検討してください。
システム/スマートコントラクトリスク
ブロックチェーンの脆弱性やハッキングによりトークンが凍結・流出する恐れがあります。コード監査済みスマートコントラクトを採用し、マルチシグやコールドウォレットなど具体的なセキュリティ対策を公開している事業者を選びましょう。
規制・税制リスク
STOを巡る法令や課税ルールは進化途上です。金融商品取引法の登録状況や適格特例事業者かどうかを確認し、改正動向をフォローすることで想定外コストを避けられます。
これらのリスクは完全に排除できませんが、事業者の透明性・実績を精査し、資金と物件を分散させることが最も確実な防衛策です。
関連する専門用語
セキュリティトークンオファリング(STO)
セキュリティトークンオファリング(STO)とは、「Security Token Offering」の略で、ブロックチェーン技術を活用してデジタル化された有価証券(セキュリティトークン)を発行し、資金調達を行う手法です。 例えば、不動産STOとは、不動産を小口化し、「セキュリティトークン」として発行・販売する仕組みです。 ブロックチェーン技術を活用することで、従来の不動産投資よりも透明性が高まり、取引が効率化されます。これにより、少額から不動産投資に参加できる機会が広がっています。
流動性リスク
流動性リスクとは、資産を売却したいときに市場で買い手が見つからず、希望する価格で売却できないリスクのことを指します。特に市場が混乱した場合や、取引量の少ない資産では、このリスクが顕著になります。例えば、不動産や未上場株式、流動性の低い債券などは、売却に時間がかかることが多く、想定よりも低い価格での取引を余儀なくされる場合があります。金融機関や企業にとっては、必要な資金を調達できずに支払いが滞る可能性があることを意味し、経済危機や市場の急激な変動時には特に注意が必要です。投資ポートフォリオを構築する際には、資産の換金しやすさを考慮し、現金や流動性の高い資産とのバランスを取ることが重要とされます。
運用リスク
運用リスクとは、投資の成果が期待通りにならず、損失が発生する可能性を指します。市場の変動や経済情勢の変化、ファンドマネージャーの判断ミスなどが要因となります。運用リスクを軽減するためには、資産を分散して投資することが効果的です。
マルチシグ(マルチシグネチャ)
マルチシグとは、暗号資産(仮想通貨)の取引や保管の際に使われるセキュリティ技術で、「複数の署名(シグネチャ)が必要」という意味を持ちます。通常の暗号資産ウォレットは、1つの秘密鍵があれば送金などの操作ができますが、マルチシグでは複数の秘密鍵を使って取引の承認を行う仕組みになっています。たとえば、3人のうち2人が同意しないと送金できない、という設定が可能です。 この仕組みにより、不正アクセスや内部不正による資産流出のリスクを大きく減らすことができます。資産運用の場面では、ファンドや企業が暗号資産を管理する際に、セキュリティ強化の手段として利用されることがあります。安全性を高めるための重要な技術のひとつです。
ブロックチェーン
ブロックチェーンとは、取引の記録を「ブロック」という単位でまとめて、それを鎖のようにつなげて保存していく仕組みのことを指します。この技術の最大の特徴は、特定の管理者がいなくても、みんなで記録を共有・確認できる点にあります。たとえば、仮想通貨の取引記録はこのブロックチェーン上に保存されており、誰でもその履歴を見ることができます。記録が一度保存されると、改ざんが非常に難しくなるため、安全性と透明性に優れています。投資の世界では、仮想通貨の基盤として知られており、近年は金融や不動産、証券などさまざまな分野でも注目されています。投資初心者にとっては、まず仮想通貨の仕組みを理解する入り口として知っておくと役立つ技術です。
金融商品取引法
金融商品取引法(FIEA:Financial Instruments and Exchange Act)は、日本の証券市場や金融商品の取引を規制し、投資家を保護するための法律です。2007年に「証券取引法」から改正・統合され、金融市場全体の健全性を確保する役割を担っています。 この法律は、株式、債券、投資信託、デリバティブ(先物・オプション取引)、暗号資産関連商品など、幅広い金融商品を対象としています。投資家保護の観点から、虚偽表示や詐欺的な勧誘を禁止し、投資家の知識や経験に応じた適切な商品を提供することが義務付けられています。また、市場の透明性を確保するため、金融機関や証券会社に対して取引情報の適切な開示を求め、公正な市場運営を実現しています。さらに、未公開の重要情報を利用したインサイダー取引や市場操作を禁止し、市場の公平性を維持することも重要な目的の一つです。 この法律によって、投資家が安心して金融市場に参加できる環境が整備されています。しかし、投資を行う際には規制の内容を理解し、適切な取引を行うことが求められます。
