退職金とiDeCoの一時金での受け取りが退職所得控除に与える影響について教えて下さい
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2024/07/24 19:36
男性
60代
退職が近づいてきたため、現在iDeCoを積み立て運用しながら、退職金を受け取るときの計画を立てています。退職金とiDeCoの一時金受取は、退職所得控除に影響するという話を聞きました。極力手取りを大きくしたいと考えているのですが、どのような影響があるか教えて下さい。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
退職金とiDeCoをともに一時金で受け取る場合、勤続(加入)期間が重なる部分については退職所得控除が重複適用されず、その重複年数分だけ控除額が削られます。控除後に残る金額(退職所得)が課税対象となるため、受取順序と受取時期が手取り額を大きく左右します。
具体的な調整ルールは二つあります。まず会社からの退職金は、過去4年以内に他の退職金を受け取っていると、その重複年数分の退職所得控除が減額されます。次に確定拠出年金(iDeCoなど)の一時金はさらに対象期間が広く、過去19年以内に受け取った退職金との重複年数分が控除対象外となります。
もっとも手取りが大きくなりやすい流れは、①先にiDeCoを一時金で受け取り、②5年以上空けてから会社の退職金を受け取る方法です。こうすると加入期間の重複を避けられ、双方とも最大限の退職所得控除が使えます。
退職金の支給タイミングや分割可否は会社規程次第です。退職予定日・支給予定日・iDeCo受取方法を早めに確認し、控除額を試算して最適なスケジュールを組みましょう。計算が難しい場合は人事部門や運営管理機関、税理士に相談すると安心です。